「 もう、捨てられないから告白するわ。私、女として自信が着いたのよ。前だったら捨てられたらって、其ればかりに怯えて不安の毎日だったの。今は嫌われても追い掛けて行くだけだから、逃がさないって自信が着いたのよ。」
「 其れを言うのなら儂の方なんだ。此処に来るまでは毎日行ったり来たりの煩悶の連続だったな。芸者として身請けしたのだから儂の物だと思う傍から、余りにも美し過ぎて年寄りが望む娘では無いの繰り返しだったのさ。どうして此う成ったのだろう。お前のチャレンジが切っ掛けだったのは判るが、殆ど諦めて居た勃起が出来るなんていや、其れも毎日なんだ。朝マラだって忘れて居たのに其れも復活しただろう。一体どうなって居るのだ。」
「 私に聞いたって判る訳が無いでしょう。功に教わったのは半分なのよ。朝おしっこが一杯に成っておチンチンが膨れ上がって居るのなんて、貴男を見て覚えたのよ。素敵なんですけど、女には毒なのよ。つい、お触りして仕舞うけど、我慢する身に成ってよ。」
「 スマン々々々、儂だってお前に触られると堪らないのだ。フフッ、我慢するのはお互い様だな。」
朝からエッチなお話でご免なさい。
「 柳橋の上から何となく対岸を見てたのよ。子供がござを被って住んでるのに魅かれたの。行って見たら大きな子供だったでしょう。出した懐石お弁当は黙って食べたのよ。其処まではお姉さんと子供だったの。ホントは違ってたのね。苗字は今でも知らないのよ。只、功しか知らないの。」
「 儂は知ってたんだ。買い取った置屋の女将が、逐一報告して来てたのさ。若いのに―――って14才まで判ってたのだ。川崎競馬のノミ屋を仕切ってた男も調べ上げて居たのさ。ハッキリ言うとお前の手に負える男では無かったのさ。」
「 其うでしたのね。私も白状しますわ。半分は男とデートしたかったのよ。何処までなんて言わなくてもお判りでしょう。そら、直ぐ頷くでしょう。イヤーよ、女は焦らす気も有るのよ。幾ら貴男が大人でも、功に嫉妬して欲しいのよ。女って其んな狡い気持ちも持ってるのよ。高尾に彼と行くって言ったでしょう、半分は止めて欲しかったのよ。」
「 参ったな、すっかり読まれて居たのだな。じゃあ言うが、帰って来るまでマンジリともし無かったのだぞ。あんな子供に、いや今でも其う思ってるぞ。ライバルだなんておこがましいぞ。お前がバージンのままで戻って来た時、儂が勝ったと安心したのだ。なに ? お前が自分で言っただろう。
危なかったけど何も無かったと
悔しいけど其の言葉を信じるしか無かったのだ。」
「 好きよ、貴男のストレートが大好きなのよ。私って欲張りなの。貴男に嫉妬して欲しいんだけど、もう其れも要らなく成ったのよ。私貴男だけだから、貴男もわき見をして欲しく無いのよ。もう、功の居る日本には帰りたくないの。」
其処まで言っちゃったのよ。だって毎晩、彼一人で持て余して居るのですもの。嬉しいけど、其れを悟らせない様に持って行くのも女の狡さ―――賢さにしといてよ。
「 功の続き、お話しても好いかしら。」
少しは妬かせる気も有ったのよ。女って一筋縄では行きません事なのよ。
「 私が処女だってのは最初から知ってたんですって。何処で判るのかしつこく聞いたのよ。最初はお遊びしても好いって思ってたのに、彼の不思議に酔っちゃったの。子供だと思ってたのに、外人も其れも黒人の女と2年同棲してたっ聞かされたのよ。あの子不思議なのよ。ヤケニ素直な一面を持ってると思うと、影が大きな男なの。隅田川で溺れかかったのも、どうやら彼の計画に嵌った見たいなのよ。
最初から柳橋の芸者のなは知ってた
のですって。其れも帯のお値段も知ってたのね。ノミ屋のお得意さんには、大店のご主人様やご隠居が多かったのですって。西陣も其の筋から詳しかったのね。
芸者珠樹は知らなかったが
あの帯一筋でお家が何軒も建てられるのは知ってたんですって。其れを隅田川に捨てたら旦那が怒鳴り込んで来るのを待ってたのですって。功ってかなりな男でしょう。」
笑い飛ばされたのよ。悔しいけど私が負けるしか無いでしょう。だってお誘いが待てなく成って来たのですもの。もう芸者も珠樹もドウでも良く成って来たのよ。彼の堅いアレだけが―――――止しましょうね。功に戻るわ。
「 会う度に友達からは離れて行く気がして来たのよ。貴男と違うって、いわば正反対の男だったの。凄くハッキリしてたのよ。真正面から突進して来る所と、裏のモヤモヤを見せない顔には怖くなったり興味が増したりしてたのよ。マリーさんとの事も開けっ広げに言うのよ。今思うと私の処女を笑ってたのね。好い先生なんですけど、何日か過ぎると言ってる事が凄く大事だってのが判って来るのよ。
処女の匂いがする
って言うから、毎日旦那とお風呂に入ってるって言って上げたの。其れって陰では男が嫌われる臭いの事を言ってたのね。毎日お風呂に入らないから、おしっことウンチの匂いが染み付くのですって。自分に例えて言ってたけど、ホントは芸者のお仕事の中に、旦那を毎日お流しするのも入って居ると教えてたのね。判るまで随分経ったのよ。暗に処女のままで居るのはお風呂で貴男を楽しませないのも有るって言ってたのね。功って年の割に曲者なのよ。」
笑い飛ばされたのよ。もう功は眼中に無い様なのね。