安倍総理は、本臨時国会冒頭で、五人の女性閣僚を本会議場の演壇横に並べて所信表明演説を行い、「女性が輝く社会」の建設を訴えるとともに、ひたすら生活と経済の向上のことを述べた。
 この状況を眺めて、昭和三十五年の安保闘争を乗り切って退陣した岸信介総理の後を襲って、ひたすら「所得倍増」を掲げた池田勇人総理の「低姿勢」を思い出したことは既に述べた。
 つまり、安倍総理は、昨年来の集団的自衛権行使議論に一応の決着をつけて、「低姿勢」に逃げを打ったといえる。
 従って、波風の立たない、経済と生活の向上とか、女性の登用とかの誰も反対しないことだけを所信表明で述べた。

 総理が、この「波風の立たない」ことを優先するならば、我が国の政治情勢では次のようになる。



以下、西村眞悟HP内「眞悟の時事通信にて」。
http://www.n-shingo.com/jiji/?page=1024