オットがつくった菊芋の煮物。
菊芋たくさん、れんこんちょっと、ごぼうちょっと、にんじんちょっと、たまねぎちょっとを油で炒めて、
山江村の乾し椎茸を手でぱらぱらと割りいれて、赤酒(熊本のソウルアルコール・みりん的なもの)、醤油で
調味して、一晩おいて味をふくませる。
菊芋とれんこんの食感の違いがうれしく、ごぼうを煮るとしみでるダシもきいて
「全部食べていい?」「だめ」という会話が出るほど
箸を止めるのに強い意志力が要求される一皿です
本日8回目の結婚記念日です。
特別なことは何もせず、ふたりでその会話をしたわけではないが、
ブログに二日連続そのネタでいくのはなぜなのかな。
熊本に旅立つ前の日に、東京・錦糸町のタイ料理屋でランチした編集者(男・50代)との会話を掘り起こしました。
なんでもメモっている性格がこわいですね。
「もう東京めったにこないんだろ?」
「はい。きませんね。来るのは冠婚葬祭くらい」
「東京を去るにあたって寂しくなったり悲しくなったりしない?」
「ぜんぜん」
「ぜんぜんなの?」
「ちょっと前まで気持ち的に、谷とか山とかありましたけど、それも終わったみたいで、いまはフツーーです」
「向こういったら、やなこといっぱいあるだろうな」
「あるかもですね」
「あまり頑張らないでいやになったら帰って来いよ」
「帰ってきませんってば」
「帰ってきたって、ほーら言ったとおりだろとか言わないから」
「帰ってくるわけないでしょ」
「帰ってきたら、農家嫁体験失敗記とか書けるかもな」
「書きませんから」
「覚悟して頑張るとかしなくていいんだからな」
「まー覚悟もしてるし、頑張りますよ」
「そんなことしなくていいんだから。無理すんなよ」
「新規就農の大先輩いるし(夫のこと)」
「いまは愛してるかもしれないけど・・・」
「心配ご無用」
やさしいコトバなのか、失礼なコトバなのか、いまだに判然としません。
幸いにも、その人の心配してくださったことごとは、ことごとく実現されないまま、今にいたっておりますること
ありがたやありがたや。
「気持ち的に山とか谷とか」とは?
というのは、今もふしぎな気持ちで思いだしますが、
ぜんぜん感情的になっているわけではなく、
とつじょ、まったく突然、涙腺が決壊。
夜でしたが、涙が出てとまらなくなりまして、いったいいったい、これはなに? と驚いて
熊本に電話したことがありました。
自分で感情に蓋をしていたのか?
ワタシの動きがせっかちすぎて(1回あっただけで結婚をきめる)、
体に心がついていけてなかった?
今になっても、それがなにか、わからないままです。
いずれにしても、
おもしろい動物をみたことを報告するような気持ちで、電話したのに、
彼はとてもとても心配していました。
そういう優しさに慣れてなかったので、自分よりさらに上をゆく珍奇な動物を発見した気分でした。
菊芋も、山江村の乾し椎茸も、無農薬栽培のごぼうも。
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