さよなら、クロベエ | 西島三重子オフィシャルブログ「御殿場より愛をこめて」Powered by Ameba

さよなら、クロベエ

12月4日(水)


12月に入ってからクロベエの食欲が落ちていて

なんとなく元気が失くなっていました。


それでも私たちが行けば、どこからともなく出てきます。

餌をあげても食べる気力がありません。

小動物は具合が悪くなると、急激に変化します。

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とりあえずキャリーを持ってきてクロベエを捕獲して

動物病院に連れて行きました。


チョビも何となく不安そうです。

いつもと違うと感じているようです。
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病院で診察してもらうと、

クロベエは強度の貧血で

いつ死んでもおかしくないほどとのこと。

そしてクロベエもFelv.(猫白血病)のキャリアでした。

こたろうやすみれちゃんやひなたと同じです。

こたろうと仲よしだったので感染していたのです。


我が家に連れて行くことも考えていたのですが

あんずがいるので出来ません。

あんずは猫エイズのキャリアですが

幸いFelv.の感染は免れています。

先生にも接触はさせないようにと言われました。



考えてみれば野良生活しか知らないクロベエにとって

お医者さんも我が家もきっと同じくらい不安な場所でしょう。

ここ数日と言われて、これ以上の治療はあきらめました。

散歩夫人や散歩嬢とも相談し、

大好きな場所で穏やかに最後を迎えられるよう、

出来るだけのことをしてあげることにしました。


小屋の中に毛布と、多めにホカロンを入れて

綿に水を含ませて喉を潤してあげました。

暖かな小屋の中でクロベエはじっとしています。



12月5日(木)


東山湖に行くと、小屋の中にクロベエがいません。

チビ太がいなくなった時のことが脳裏をよぎります。

いくら呼んでも探してもクロベエの姿はありません。

チョビも今日は姿を見せません。

あきらめて帰りかけた時、もしやと思う場所があって行ってみました。

それは放水路の水が溢れた時に川になる場所で

クロベエの好きな茂みのそばにあるところです。

以前、飼っていた猫が死にそうなとき、

水場を求めていたのを思い出したのです。


覗いてみると、クロベエがうずくまっていました。

クロベエを拾い上げて、体をこすり、温めてあげると

ネコ「ググゥ…」と小さな声を出しました。

まだ動く力は残っているようです。


トイレに行きやすいようにと

いつもは塞いでいた二階建ての猫小屋の下の部屋を

暖かくしてクロベエを寝かせてあげました。



12月6日(金)


午前中、クロベエの様子を見に行くと、

クロベエは小屋の2階に移動していました。

どうやらここを終の棲家に選んだようです。


夕方、様子を見に行くと同じ場所にいました。

手を伸ばして撫でてあげると反応します。

食べるものも食べられないのでそろそろ危ないです。

暖かくしてあげて帰りましたが、気が気ではありません。



12月7日(土)


朝、様子を見に行くと、

すでにクロベエは冷たくなっていました。

クロベエを小屋から出し、

もしもの場合に用意しておいた白いバスタオルに寝かせました。

家人がスコップを取りに行っている間に

散歩夫人に電話をすると、散歩嬢と二人で現れました。

クロベエを囲んでひとしきり4人で

クロベエの思い出話に浸りました。
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そして仲間たちが眠っている側に

タオルで包んだクロベエを埋めてあげました。



さよならクロベエ。

沢山の思い出をありがとう。

いつか虹の橋のたもとで逢おうね。