11月8日(金)
今日も桟橋についてきたクロベエとチョビ。
陽ざしが暖かいので気持ちのいい午後です。
桟橋の中央で釣り客を物色するクロベエ。
目が合ったとたん、歩き始めました。
二匹揃って釣り客にスリスリ…
ピッタリお尻をつけて、これが信頼の合図。
反応が無いのであきらめたクロベエが戻って来ます。
「ダメだ。この人猫語が話せないよ」
それでもチョビは懲りずにスリスリ… 釣り客は喜んで笑っているけど、
チョビの気持ちを察してくれません。
「クロベエの言う通りだナ」
「今日の釣り客は感が鈍いよ…」とクロベエ。
それでもチョビはあちこちに愛想を振りまきます。
一応反応はしてくれるんだけど…
あ、手前の釣り客の竿にヒットしました。 すかさず反応する二匹。
「この人もダメだな…」とあきらめました。
チョビはあきらめずに釣り客に張り付きます。
「欲しいの?」
「欲しい欲しい」
針を外す釣り客とじっと待つチョビ。 「この人は猫語がわかるみたい・・・」
「ほら、見てごらん。ニジマスだよ」
「それは知ってるって。
だからこれ頂戴って言ってるの」
ところが釣り客は魚を戻してしまいました。
「え ちょっと、何してんねん
ここはキャッチ&リリース禁止でっせ」
「なんだよ。思わせぶりなことしちゃって」
とぼとぼ帰ってくるチョビ。
「でも君のお腹は十分いっぱいみたいだよ」
クロベエはチョビが戻るのを
紫陽花の小道で待っていました。
土手を駆け下りるチョビ。
冬の午後の陽ざしが、長い影を作っています。