「御厨の神々・探訪」バス・ツアー 2
ここは富士スピード・ウェイにほど近い工事現場。
工事現場は地質学者には宝の山だそうです。
自分で掘らずとも地層が見れるからです。
そもそもスコリアとは…。
http://www.ypec.ed.jp/yamakai/yamakai%20125.html
地質について解説しているのは保坂貞治先生。
参加者が拡声器を持ってくれたり、
このころになるとみんなすっかり打ち解けて
保坂先生が手にしているのは火山岩。
この辺りでは、庭先に飾っている家も
少なくありません。
地層の中の土石流の跡を説明する保坂先生。
『御厨の神々・探訪』になぜ地層が関係するか…。
それは富士信仰と御厨の歴史を学ぶ上に
欠かせないからです。
バスの中では私の司会進行のもと、
移動の度に岩田先生がそれぞれの場所について
御年81歳。
メモもロクに見ないで年号からフルネームまで
すらすらとお話しされる姿には頭が下がります。
岩田先生の解説はとても分かりやすく、
参加者にも大好評でした。
次に訪れたのは富士霊園。
ここには文学者の墓があります。
初代会長、菊池寛が設立した日本文芸家協会の
会員たちのお墓で(現在737名)、
昭和44年に丹羽文雄が建立しました。
まだご存命の方たちのお墓には
名前が赤い字で書かれています。
好きな作家のお墓を探すのも一興です。
伊奈半左衛門忠信を祀った伊奈神社。
伊奈半左衛門は小田原藩下だった御殿場市が
宝永噴火の折り、大きな被害を受けて
廃村になるところを救った人でした。
ツアーの最後を飾るのは
富士登山をする人は富士講と言って
白装束に菅笠をかぶり、金剛杖を持って行きました。
富士講についてはネットでも膨大な資料があるので
検索してみてください。
で、その装束を近くの民宿「ふるさと」でお借りして、
みんなで浅間神社に参拝します。
恥ずかしがる人もいるかと心配していましたが
めったに出来ない体験だと、
意気揚々と鳥居をくぐる参加者たち。
拝殿でお祓いを受ける皆さん。
その背中の富士講の印が富士登山の
大成功の内に、無事終えた
第一回、御殿場市大學協会主催のツアー。
来年はどんな企画にするか、
また新たなスタートです。