帰りたい帰れない

すっかり陽の沈んだ東山湖。

きれいな夕焼けが始まっています。

見渡すと、レストラン前の湖岸に

ルリ子がいました。

そしてその手前に現れたのがチャトラです。

水を飲みながら気にしているのは…。

桟橋に残っているしっぽです。

しっぽは唸り声をあげてチャトラを威嚇しています。

いさかいの嫌いなこたろうは

さっさと奥の駐車場に戻りました。

こたろうが戻ったのを見て

動き始めたあんず。

「ふわぁ、待ちくたびれたよ」


クロベエもさっさと引き上げてきています。

みんな石塀の周りに集まりました。

こたろうの後ろにあるのは工事などに使われる

風船型の夜間照明。

この連休中、ここはアウトレットの駐車場になります。

ノッキーは暑さを避けるため、

夏になると木陰に移動しています。

帰ろうと思って管理小屋の前に止めてあった

自転車に乗ろうとしたら、

こたろうたちが奥の駐車場から出てきました。

管理小屋前の橋に集まった猫たち。

「もう帰っちゃうの？」


こたろうとチビ太とクロベエが

自転車を取り囲んでしまいました。

「帰れないじゃないの…」

そろそろ暗くなり始めています。

正面出入り口に向かうとついてきてしまうので

土手の上から逆回りで帰ることにしました。

レストラン前まで来ると、ﾙﾘ子がいました。

残りのドライフードをルリ子にあげて

ようやく帰路につきました。