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あの日。「大切な何か」が壊れた。
RPG/SEKAI NO OWARI

空は青く澄み渡り海を目指して歩く
怖いモノなんてない
僕らはもう一人じゃない

大切な何かが壊れたあの夜に
僕は星を探して一人で歩いていた
ペルセウス座流星群
君も観てただろうか
僕は元気でやってるよ
君は今ドコにいるの?
「方法」という悪魔にとり憑かれないで
「目的」という大事なモノを思い出して
空は青く澄み渡り海を目指して歩く
怖いモノなんてない僕らはもう一人じゃない

4年という年月は長いようで短かった。
月並みな表現だが、まさしくそんな感じだ。
それは「高次脳機能障害」によって記憶がおかしくなっているからではないだろう。物理的にカレンダーで言うと4年。

地球は太陽を4周した。

しかしその中身、その間に経験したことは濃く、多様で、バラエティに富んだ毎日で、「中身が詰まって」いた。

それまでの48年間で経験したこと、出会った人...
それらを追い越して余りあるほどのコトやヒトと出会った。
それは「あの日」までの蓄積とプラスされて、今私はとても豊かな日々を送っている。

でっかい背もたれの車椅子に乗せられて「3人介助」が必要だったオッサンは、
かろうじて杖を突いて歩いている。
「リハビリ」はスゴイ。
マジメにやるもんだ。

「散歩」なんてする人間ではなかった。道端の花なんて、クルマかバイクでスーッと通り過ぎていた。
仕事でもないのに、近所の街並みや景色にフレームを切って写真を撮るなんて、したことなかった。
たいていのものは「流し見」だった。
今はひとつひとつのモノに意味がある。
「良さ」を感じられる。

「大切な何か」が壊れて失った分、より多くのモノを受け取った「4年間」が、
何とか無事終わった。

「再発」の恐怖に怯えた日々だった。
夜中に起きてトイレに行きながら、
「俺、今、生きてる?」という気持ちに
なる夜が重なった。
伴に走ってくれる家族や「靴」や「杖」や「帽子」にかけがえのない愛着と感謝を感じた1460日。

人生の2つ目の時代。

これからの人生における大きな財産。

いろんなコトにありがとう!
いろんなヒトにありがとう!

「あの頃、コロナっていう病気が流行ってたなぁ」
また数年後に思い出すだろう。

その時、お世話になった人たちに再会(してお礼の挨拶を)できているだろうか。

ギターを弾いて唄えているだろうか。
次の4年間がやって来る。

オリンピックみたいだ。
思えば倒れたのはリオ五輪の年だった。