入社したのが「ワープロ事業部」だったからか、「年賀状」には縁があった。当時のワープロの用途は年賀状作りが最も多かったからだ。郵便番号の5桁→7桁への移行もワープロの機能的には大きな影響がある出来事だったのを記憶している。
年賀状という一通のはがきのやり取りでつながっている関係は意外と良い距離感であり、故郷や昔の友だちや同僚とのつながりを年に一度感じることができる。
自分が作ってきた年賀状は家族の歴史だったり、一つずつ年を重ねて成長してきた自分の歴史でもある。それなりにデザインし、コピーを書く。新しい年に向けたクリエイティブな作業は、未来に向かって過去のつながりの大切さを思い出させてくれる。新年を迎えた郵便受けを開ける時の嬉しいドキドキは日本人の文化と歴史がくれる贈りものだ。