阪大の「人間科学部」という学部の存在を教えてくれたのは、高校1年生の時の担任の先生だった。「西井ならこんな学部も面白いんと違うか?と紹介されたその学部は文系のくせに二次試験に数学のテストがある変わった学部だった。「数学が好きな文系だった自分は「心理学」という学問に興味を持った。「ココロ」を探る学問とはどんなものなのか、まったく想像はできなかったが、4年間過ごして分かったことは、この名前の学部に入ってくるヤツはみんな、「人間」が好き、ってことだ。そんなヤツらに囲まれて勉強し、学祭をやり、互いに被験者をやり、卒論を書き、送った日々の経験と毎日に感じたことがその後の就職や職種、仕事の進め方やチームの作り方に大きな影響を与えた。さらに幸せなことに人生の良きパートナーにも出逢うことができた。最寄り駅から歩いて40分かかるキャンパスは、今の奥さんをバイクの後ろに乗せて通うこの上ない理由をくれた。当時から「少し変わったヤツらが集まっている」という自覚はあったようで、新入生の歓迎合宿(能勢の山の中のお寺さんに皆で行った、今も続いているのだろうか)でのアトラクションで作った「人科度チェック」では今から考えるとかなり偏った性格が並んでた。学部の人間ばかりが集まったテニスサークルでは朝から晩までひたすらストロークの打ち合いをし、ちょっと気合いを入れて研究室で徹夜作業をすると
朝の4時頃空が白んでくると校舎の横の飼育棟から猿の鳴き声が響いて来る(笑)。