薬害告発、農薬空中散布中止等「いのち・自然・くらし」を守る幅広い活動に従事されている西川榮郎さんが小麦について、丁寧にまとめられています。
小麦には大きく2つの問題がある。
1つは、ポストハーベスト農薬。 いわゆる「収穫後農薬」のことで、輸送中の虫やカビを防ぐために、農作物に直接、農薬を振りかけるものだ。輸入小麦ならサイロ、倉庫、 船中と、各段階で5、6回も農薬が直接噴霧されており、非常に毒性が強い。日本は国産農作物にはポストハーベスト農薬の使用を禁止しているのに、輸入農作物には認めている。
もう1つが、近年「グルテンフリー」が注目されているよう に、小麦のグルテンがもたらす健康阻害だ。小麦は1940年代以降、アメリカで次々と品種改良が進められ、収量が飛躍的に向上した。同時に、人為的な交配を繰り返したことで遺伝子の構造も変異した。 とくにグルテンの変異が顕著で、消化しにくいタンパク質に変質してしまった。
欧米ではグルテンに異常な免疫反応が出る「セリアック病」や小麦アレルギー、グルテン過敏症の増加が問題視されているが、原因はこの改良品種の小麦だと捉えられている。今は世界で栽培されている小麦のほとんどが改良品種である。
そんなわけでグルテンは避けるにこしたことはない。グルテンフリー食があらゆる生活習慣病の改善につながるということはほぼ証明されている。対策としては、グルテン含有量が少ない古代小麦を選ぶことだが、市販品ではまず手に入らない。
もっとも簡単なのは、米粉に置き換えることだ。パンをはじめ小麦粉製品はすべて米粉で代替可能である。なお、伝統製法で熟成した手延べ素麺はグルテンが分解しやすくなっており、問題はない。日本人の知恵である。
以上Renaissance『食がもたらす病』p89より引用しました。
グリホサートの問題も、由々しき問題です。
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