サザエさんの作者、長谷川町子は生涯独身、初の職業漫画家でした。
同じような職業婦人についてこのような本を読みました。

『おひとりさまの戦後史 ‐戦中世代の婦人たち‐』塩沢美代子 島田とみ子

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長谷川町子は国民的漫画家で、「姉妹社」という姉妹で作った会社で自著を出版するなど、母や姉と協力して、商業的に成功した人です。
紫綬褒章受章のすごい人。
(そんなすっごい人ですが私にも唯一のつながりがあります……高校の先輩です。わたし中退やけど……)

アニメのサザエさんのイメージから、古き良き家族の姿を伝える作品として引用されがちですが、作風は毒々しく、ピリリと面白い漫画です。
長谷川町子はトップクリエイターでしたが、では、トップでもなくクリエイターでもない、職業婦人たちの生活は一体どうだったのでしょうか。

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1975年に出されたこの本は、戦後30年、女の生活がどう変化したか統計を示し、各職業の婦人たちを「面接」し(まだインタビューという言葉は浸透していなかったようです)、「現代の婦人問題」に迫った本です。
当時と現代、全然違うじゃ~ん☆ と思うつもりが似通った箇所が多く驚きました。

「結婚の自由」はもっとも基本的な人権のひとつであろう。

「はじめに」に力強く書かれています。

戦後の混乱の中、自ら選んだかどうかに関わらず、若くから働き、家族を支え、結婚もせず過ごした女性たち。独身婦人の老後は、身を粉にして働いてきても、独身で女性というだけで貧しいものです。それでも、比較的恵まれた層の婦人たちなのです。
私の祖母は、夫と舅が若くして亡くなったので、それから一家の大黒柱として、ずっと働いてきました。地方の、普通の女性が、ひとりでお金を稼ぐ。今では想像もつかないような苦労もあったと思います。そして母子寡婦家庭を支える活動もしていました。とても尊敬しています。

「結婚の自由」とは、結婚する自由と同時に結婚しない自由も自ずと含まれるものではないだろうか

そう、若い世代へという章では語られています。
70年代とは違い、差別定年制は撤廃されましたが、平均収入も圧倒的に差があります。



「正社員」でこの差、まじかよう
びびるよね!

話は戻りますが、戦中戦後の女性の労働について生の声が詰まったこの本、おすすめです。男も女も、独り身が生きやすいこの社会を作ったパイオニアの方々。
なにが幸せが、人に決めつけられる人生は、いやだな。
そう、思います。


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