2015 すばる8月号 内に

吉田修一『森は知っている』の書評を寄せました。

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http://subaru.shueisha.co.jp

普段あまり読まない、スパイ小説というジャンルになる本ですが、
そのジャンルのイメージとは異なる、みずみずしい青春がメインの物語です。

この前、マヨバカチャットの中でも話しましたが、
文芸誌のハードルは、高く感じがちですが意外と高くないんです。
私も高いなって思い込んでいましたが、文芸を知りたい、と思う読者の為にあるのですから、どこから読んでも、面白いのです。
好き嫌いはありますから、好きなものをぜひ探して欲しいです。

芥川賞を受賞された又吉直樹さんの言葉がとても素敵でしたので、引用します。

僕の小説を読んでというよりおもしろい小説たくさんあるんで、好き嫌いありますからね、僕の小説で全然合わないけど、他の人の小説でおもしろくて、読む人もいると思うんで、僕の読んで合わへんかったから、小説読むのはやめとうとなるのだけは、その責任だけはみんなで背負っていきたいと。ここでジャッジしないでほしい。1人目で呼んで頂けるのはうれしいですけれども、100冊読んだら、絶対、本好きになると思うんです。最初の2,3冊で難しくて分からないこともあるかもしれんが、そこまでがんばってもらいたいですね。
芥川賞受賞の又吉直樹さん 会見全文 NHKニュース


私も他ジャンルがメインながら書評を書いていて、ただ私の場合はアイドルという下駄があるからこそと自覚しています。
ただ、それでも入口になって、本は面白いって、少しでも身近に感じていただけたらって、そういうふうに考えています。

あなたの、「好き」が、見つけられますように。

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