こんにちは。福井のお菓子屋西勘堂西畑雄介です。


今日はプリンは肉料理であるについてお話します。


本題に入る前にお知らせをさせて下さい。


最近塩どらが大人気になって来ております。

暑くなって来たから?

ネクストブレイクに選ばれたから?


よくわかりませんが、毎日売れてます!

ホームページからご覧下さい!


‥では本題です。


「プリンはデザートでしょ?」


そう思っているあなた。

今日はその常識を覆す話をします。


デザートではあるものの、その調理法や調理の考え方などはお肉に火を通す事に非常にリンクしていると思います。


そこを深く掘り下げて考えると、製造技術の向上や知識の向上の一助になるかもしれません。


プリンの正体に迫る

プリンと聞くと、卵と牛乳、砂糖で作るあの甘いスイーツを思い浮かべるでしょう。

しかし、材料をよく見てください。

牛乳

砂糖

この中で、卵に注目してみましょう。卵は、れっきとした“動物性たんぱく質”です。

つまり、広義には「肉」と同じカテゴリーに入るとも言えるのです。


肉料理の定義とは?

そもそも「肉料理」とは何でしょうか?

多くの人は「牛・豚・鶏などの筋肉部分を使った料理」と考えがちですが、

動物性たんぱく質を主成分とする料理も、広義の“肉料理”に含めることができるのです。


実際にビーガンの方は、卵は口にしないと言います。

やはり、卵=肉という考え方になるのでしょうね。


プリンの材料を分解してみる

プリンの主成分である卵は、鶏の体内で作られる、いわば“生命の源”。


これを使った料理は、オムレツや茶碗蒸しなど、立派な“肉料理”として認識されています。


では、なぜプリンだけデザート扱いされるのでしょうか?

味付けの違いだけでジャンルが変わる?

プリンと茶碗蒸しの違いは、味付けだけ。

甘くすればプリン、だしを効かせれば茶碗蒸し。

材料はほとんど同じなのに、片方はデザート、片方は肉料理。


これは、ジャンル分けの曖昧さを象徴していると言えるでしょう。


プリンの固まり方

プリンはそもそもいかにして固まるのでしょうか。


プリンはタンパク質の熱凝固によって卵が変性して牛乳や砂糖など別の食材にも影響を与えます。


つまり卵が熱によって固まってくるので、他の材料も同時に固めます。


そして、最終的にプリンは滑らかな食感の喉越しの固さになります。


そして、そのタンパク質の熱凝固は卵が成長してヒヨコとして孵化して、親鳥になってステーキなった時もおきます。


鶏肉を焼いて行く際に、火を入れて行けば熱に反応して凝固して行きます。


このタンパク質の熱凝固は、卵の状態から親鳥になるまでずっと引き継がれている訳です。


プリンが美味く固まるコツ

プリンが美味く固まるコツは

「温度管理」です。


上記に書いた茶碗蒸しも火を入れ過ぎたら、滑らかじゃない茶碗蒸し出来ますよね?


もっと言うと、お鍋とかで蒸したら火加減の違いや容器を置いている場所によって結構固まり方違いませんか?


プリンも全く同じです。


プリンは基本的にオーブンの中で湯煎焼きという製法にて焼いて行きます。


深めの鉄板の上にプリンを並べて、その容器の周りに温めたお湯を注ぐ。


そしてお湯とプリンを一緒に熱していく。

そうする事で、お湯は、最大100度までしか行かない特性を活かしてプリンにゆっくりと低温で火を入れます。


この「低温でゆっくりと火を入れる」がキーポイントで、本質的な温度管理だと言えます。


低温調理器を使った事をある方ならお分かりになるかと思いますが、低温調理器にて温泉卵やとりの胸肉にゆっくり火を入れると


沸騰したお湯で熱を入れる時と比べると口当たりや食感の滑らかさが雲泥の差です。


これは誇張などではなくホントのこと。

ゆっくりと熱をお湯で伝える事により、ものすごく綺麗に熱が入ります。


沸騰した所に入れるのと違うのは、温度の高さによる違い。


温度が高い所に急に卵を入れると、ものすごく反発します。


同じ様にフライパンを熱々にした所にお肉を置いたら急激に熱に反応して、縮まります。


この共通点もタンパク質の熱凝固から来るもの。


つまりプリンを滑らかに綺麗な喉越しの食感にする為には「ゆっくりと低温で火を入れる」という事が肝心です。


まとめ

プリンは肉料理である!

つまり、プリンは「肉料理の一種」と言っても過言ではありません。 


次にプリンを食べるときは、ぜひ「肉料理を食べている」という気持ちで味わってみてください。


新たな発見が、あなたの食卓に彩りを添えてくれるはずです。


それではまた