脚の痛みは断続的または持続的であり、鈍い痛みから焼けつくような、ズキズキするような感覚までさまざまです。しびれは、脚の一か所または複数の領域で感覚の喪失または冷たく凍りつくような感覚として感じられることがあります。
脚の痛みはさまざまな根本的な原因や病状の症状である可能性があり、最も効果的な治療法を知るためには正しい診断を受けることが不可欠です。
★脚の痛みはどうやって起こるのか
脚の痛みは、多くの場合、腰椎または腰部の問題として始まります。
脚の痛みは、腰や骨盤の問題、または脚自体に原因がある可能性があります。片脚または両脚の痛みの一般的な原因は次のとおりです。
・脊髄神経の圧迫または刺激。腰椎または仙骨の神経根が炎症を起こしたり、刺激を受けたり、圧迫されたりすると、脚や足に神経根障害または神経痛（一般に坐骨神経痛と呼ばれる）を引き起こすことがあります。脚の神経が損傷を受けると、末梢神経障害や脚の痛みを引き起こすこともあります 。
・脊髄の圧迫。首の脊柱管が狭くなると脊髄に圧力がかかり、通常は両足に痛みやしびれが生じます 。
・血管の状態。脚の動脈や静脈が詰まると血液供給が減少し、脚の痛みやしびれが生じることがあります 。
・骨盤と股関節の問題。仙腸関節機能不全や股関節変形性関節症などの骨盤と股関節領域の関節の問題は、脚の痛みを引き起こす可能性があります。関連する神経の刺激は、しびれを引き起こす可能性があります。梨状筋症候群などの骨盤筋のけいれんは、しびれや筋力低下を伴う脚に沿って痛みが伝わる原因となる可能性があります 。
・感染症。ライム病、 骨髄炎や脊椎椎間板 炎などの骨や椎間板の感染症、帯状疱疹や HIV などのウイルス感染症は、脚の痛みを引き起こすことが知られています 。
・全身疾患。甲状腺機能低下症や糖尿病などの内分泌疾患や代謝疾患は、脚の筋肉や神経に損傷を引き起こし、痛みやしびれを引き起こす可能性があります 。
・馬尾症候群。馬尾（腰部の脊髄から下降する脊髄神経の集まり）が圧迫されると、両足に激しい痛み、しびれ、筋力低下が生じることがあります。
・腫瘍と嚢胞。腰、骨盤、脚に腫瘍や腫瘤があると、血管や神経が圧迫され、脚の痛みやしびれを引き起こす可能性があります。
脚の痛みは、緊張、運動、脱水、加齢、悪い姿勢、遺伝的要因、職業に関連した原因によっても発生する可能性があります。
★脚の痛みによく伴う症状
脊椎の神経圧迫により、脚の力が弱くなり、足が重く感じることがあります。
脚の痛みに伴う最も一般的な症状は次のとおりです。
・脱力感。 脚の脱力感は、腰椎や仙骨の脊髄神経が圧迫されたときによく起こります。重い感じ、患側の脚に痛みが生じると、足を床から離すことが困難になることがあります (足垂れ)。
・感覚の変化。神経が影響を受けると、影響を受けた脚に、チクチクする感覚、うずき、またはその他の神経関連の感覚が生じることがあります。
・足の痛み。脚の痛みが足の 1つ以上の領域に伝わり、痛みや焼けつくような痛みを引き起こすことがあります。足の衰弱やしびれも起こることがあります。
・姿勢による痛み。長時間の立ち仕事、歩行、階段の昇降、座った姿勢からの立ち上がりなど、特定の姿勢や活動によって脚の痛みやしびれが増すことがあります。
上記のリストには、脚の痛みと同時に起こる一般的な症状がいくつか含まれていますが、これがすべてではありません。脚の痛みやしびれは、糖尿病、がん、特定の種類の栄養不足などの兆候を伴う可能性があります。
★脚の痛みの長期的見通し
脚の痛みの経過は根本的な原因によって異なります。神経根障害による脚の痛みは一般的です。カイロプラクティック治療で症状を75～90％改善し、十分に管理できる可能性があります。
痛みが慢性化し、脱力感やしびれなどの神経症状が持続または悪化する場合は、手術が推奨されることがあります。
他の病状による脚の痛みやしびれの見通しは、根本的な原因の重症度と進行度によって異なります。治療には、非外科的または外科的方法が含まれる場合があります。
脚の痛みは深刻な基礎疾患に関係している可能性があり、患部の脚の機能を維持するためにはすぐに治療が必要です。危険信号となる症状には、以下のいずれかまたは組み合わせが含まれます。
・原因不明の発熱
・激しい痛みと腫れ
・食欲不振および原因不明の体重減少
・吐き気
・ひどい腰痛
・進行性の脚のしびれや筋力低下
・正常な腸および膀胱機能の喪失
これらの症状は、感染症、腫瘍、馬尾症候群、腹部大動脈瘤、重度の神経損傷などの重篤な状態を示している可能性があります。
脚の痛みは、さまざまな医療専門家によって治療されます。原因に応じて、脚の痛みを治療する医師には、通常、かかりつけ医、リウマチ専門医、神経科医、神経外科およびカイロプラクターなどが含まれます。