第051話 『第十四惑星の逆襲(前編)』  (Bパート)

 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆

 
【長崎市北部 LNG基地】
 
パラキュードン VS 空軍・第8航空団&陸軍・第4師団
 
ウメヅ(第8航空団長・IDMF)
「力押しは、出来れば避けたいが、
 他にこれと言って、名案も無い。
 
 一か八か、総攻撃をかけるか?」
 
ムラサメ(第4師団長・IDMA)
「待って下さい。
 勝負を急ぐ、必要はない。
 
 今のところ、施設の損害も抑えられています。
 焦らず腰を据えて、構えましょう。
 
 必ず勝機はあります。」
 
ウメヅ(第8航空団長・IDMF)
「陸軍さんは気が長いみたいだが、俺は…
 
 ん?」 
 
と、怪獣の傍らで、白煙が渦を巻き、
徐々に晴れると、ウインダムが現れます。


 
一声鳴くと、すぐに状況を察知し、
パラキュードンに、向かって行くウインダム。
 
何事か?と、頭を上げた、
パラキュードンの方が、不意を突かれた形になり、
ウインダムに、殴り倒されます。
 
ひっくり返って、転がると、
態勢を立て直して、ガスを浴びせるパラキュードン。
 
が、
全く平気な、ウインダムは、
再び向かって行き、格闘になります。
 
ウメヅ(第8航空団長・IDMF)
「あれは… ゾフィのカプセル怪獣。
 味方です!」
 
ムラサメ(第4師団長・IDMA)
「チャンスだ。
 ウインダムを援護して、後方から攻撃をかける。」
 
ウメヅ(第8航空団長・IDMF)
「了解。」
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*
 
【四日市~伊勢湾 石油総合ステーション】
 
サクマリアン VS 海軍・第1艦隊&第1機動部隊
 
輸送軍の、石油抜き作業に合わせて、
怪獣につかず離れずの、波状攻撃を行っていた、
第1艦隊の、前衛艦艇。
 
そこに白煙が立ち上り、渦を巻くと、
その中から、アギラが現れ、
すぐにサクマリアンに、向かって行きます。
 
驚いたサクマリアンは、アギラの一撃をまともに食らい、
湾内に横倒しに倒れ、水しぶきが上がります。
 
ミヤサリ(第1艦隊・IDMN)
「ゾフィのカプセル怪獣です!」
 
マトバ
「輸送軍、作業はどうなった?」
 
トミグス(輸送中央隊・IDMT)
『指定エリア内の、抜き作業、
 現在残り20%…19%。』
 
マトバ
「場合によっては、0前に仕掛ける。
 もし作戦始まったら、逃げろよ。」
 
トミグス(輸送中央隊・IDMT)
『りょ、了解。』
 
湾内で争う、サクマリアンとアギラ。
 
サクマリアンは、炎を吹き始めますが、
正面からなので、アギラは逃げ回り、
ヒットしないまま、次第に回りに燃え移ります。
 
ミヤサリ(第1艦隊・IDMN)
「司令、これ…。
 
 そのうち燃え移って、自然爆破するんじゃ?」
 
マトバ
「ユリオカ、艦攻隊は発艦させて、
 上空待機させとけ。
 
 いつ、どうなるか、わからん。
 
 助勢は、ありがたいが、
 こちらでタイミングを、コントロール出来ん。」
 
ユリオカ(第1機動部隊・IDMN)
「了解!
 
 ≪あわなぎ≫、≪あまつくめ≫、
 ≪あかるひめ≫、≪あくとびめ≫、
 各艦は、発艦開始だ。」
 
4隻の空母から、飛び立ち始める艦載機隊。 
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*
 
【北海道南西・夕張市 夕張連合発電基地】
 
マーザス VS 空軍・第2航空団&陸軍・第11旅団
 
少し寄せては戻り、戻っては別の部隊が撃って出と、
一進一退の攻防中の、空陸連合軍。
 
そこに、白煙が巻き起こり、
徐々に晴れると、中からミクラスが現れます。
 
一声鳴くと、マーザスに向かい、
突進していく、ミクラス。
 
マーザスも構えますが、ミクラスの体当たりを、
受け止めきれずに、吹き飛びます。
 
横倒しになった、マーザスにのしかかり、
攻撃をかける、ミクラス。
一方マーザスも、頭の触手で殴りつけ、
必死に反撃します。
 
アンドウ(第11旅団長・IDMA)
「あれは、ゾフィのカプセル怪獣、
 ミクラスです。」
 
スガ(第2航空団長・IDMF)
「しめた!
 あいつが矢面に、立ってくれるなら、
 後は、どうにでもなる。」
 
アンドウ(第11旅団長・IDMA)
「ミクラスを援護して、攻撃します。」
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*
 
【B班作戦室】
 
アカイ
「やはりこの、ユリコ隊員の報告、
 見間違いじゃ、ありませんね。」
 
シズカ
「円盤が地球に侵入している…
 と、言う事か?」
 
リオ
「おそらくは何らかの、隠ぺい手段で、
 レーダーやセンサーを、誤魔化してる感じです。」
 
ユウキ
「事前に地球進入し、情報収集、
 準備を、していたわけか。
 
 そうなると、円盤だけとも限らん。
 
 地上に降りた、工作員の類も、
 可能性としては、考慮しないと。」
 
ドノバ
「むしろ、肉眼で見えた時があるってのが、
 わからないですね。
 
 どう言う、システム何だか…」
 
ユウ
「こう言うのは、ナワテ隊員がいてくれたら、
 何かアイディア、ありそうなんですけど…。」
 
シズカ
「USTや3軍は、同時多発の捕り物で、
 とても手が、回らんよ。
 
 今は我々で、何とかせんと…
 
 あー、でも、
 マキノハラ博士は、呼んでくれ!」
 
ユウ
「はい。」
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*
 
【長崎市北部 LNG基地】
 
パラキュードン VS 
ウインダム・第8航空団・第4師団
 
戦闘空域に侵入する、
ゴウリ、ナワテの、≪アーク2号≫。
 
ゴウリ
「やってる、やってる。
 
 お、
 ウインダムもいるぞ!」


 

 
ナワテ
「じゃあ、打ち合わせ通り、
 粘着散弾、行きます。
 
 ≪アーク2号≫低速形態!」
 
変形し、ウインダムとやり合ってる隙に、
粘着散弾~コーティング弾を投下する≪アーク2号≫。
 
怪獣の、ガスを噴射する触手口が、
徐々に塞がれて、ガスが出せなくなっていきます。
 
追い撃ちをかけるように、ウインダムが、
レーザーショットを放つと、頭の触手に命中、
爆発が起きて、倒れる怪獣。
 
ムラサメ(第4師団長・IDMA)
「離れた。今だ。
 
 砲撃開始。」
 
≪奈良俣≫(ならまた)が砲撃を始めると、
たまらず反対方向に逃げ出す、パラキュードン。
 
そこに飛び込む≪アーク2号≫。
 
≪アーク2号≫の攻撃が、命中すると、
怪獣は、木っ端みじんに爆発します。
 
ゴウリ
「よっし!快勝だ!」
 
ナワテ
「作戦立てたのは、ぼくですよ。」
 
ゴウリ
「わかってる、わかってる。
 
 ん?」
 
空軍の巡洋戦艦≪カラドリウス≫が、
何もいない空間に、砲撃をかけていました。
 
ゴウリ
「どうしました?」
 
ウメヅ(第8航空団長・IDMF)
「いや…
 
 今、確かに、
 円盤が見えたと、思ったんだが…」
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*
  
【四日市~伊勢湾 石油総合ステーション】
 
サクマリアン VS 
アギラ・第1艦隊・第1機動部隊
 
ユルガ隊長とヒデコ隊員の、≪アーク3号≫が、
上空で様子を、伺っています。
 
激しく争い合う、サクマリアンとアギラ。

 


 
アギラには、飛び道具は無い物の、
直立して火を吐くだけの、サクマリアンの攻撃は、
ことごとくかわされて、時折、体当たりをされ、
決定打は無い物の、互角の戦いでした。
 
しかし、周りの炎が、石油タンクまで、
ほぼ届く段階まで、来ていました。
 
ユルガ
「それじゃタンクごと、怪獣を?」
 
マトバ
『そうだ。
 
 怪獣近辺のタンクは、そのまま残し、
 その外側以後の、タンクだけ、
 延焼防止で、油を抜いた。
 
 一度、引火すれば、弾薬庫みたいな物だ。』
 
ユルガ
「また、思い切った作戦を…」
 
マトバ
『どう守ったって、被害0には出来ん。
 最小の被害を、最大に生かすにはこれしかない。
 
 引火と同時に、総攻撃をかける。』
 
ユルガ
「わかりました。
 我々も乗ります。
 
 いいな、ヒデコ君。」
 
ヒデコ
「ハイ!」
 
やがて、辺りのタンクが燃焼。
ところどころで、爆発も起きます。
 
それと同時に、上空の艦載機隊が、
順番に急降下し、怪獣に攻撃をかけます。
 
アギラが、半分水に潜りながら逃げる中、
≪アーク3号≫も、援護射撃を開始。
 
ほぼ360度から、続けざまに攻撃を受け、
サクマリアンは倒れ、爆発します。
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*


 
【UST作戦室】
 
カジ参謀、シズカ班長、マキノハラ博士が、
戦況を見ながら、話している所に、
一礼しながら戻って来る、ゴウリとナワテ。
 
カジ
「おう、ご苦労だった。」
 
シズカ
「敵の黒幕は、明らかに星人です。
 3体の怪獣は、攻撃の先兵として来ている。」
 
マキノハラ
「ナワテ隊員、
 敵は今回あきらかに、電気、ガス、石油と言う、
 エネルギー拠点を狙って、急襲して来た。
 
 もし似たパターンで、二の矢があるとしたら、
 君なら、どこへ打つね?
 
 何かあって、一番困るのは?」
 
ナワテ
「そうですねえ… あとは…
 風力や地熱は、ちょっと弱いかな。
 
 太陽光… 水力、いや水素…
 
 あっ 原発!?」
 
マキノハラ
「わしもそう思う。」
 
ナワテ
「と、言う事は…
 
 すみません、マキノハラ博士、
 ちょっと10研、お借りします。」
 
マキノハラ
「戻った早々で済まんが、こっちから頼む。
 わしもあとで、顔を出す。」
 
ナワテ
「参謀、お聞きの通りで、
 科学センターにいます。
 
 何かあったら、呼んで下さい。」
 
カジ
「わかった、頼む。」
 
シズカ
「必要なら、声をかけてくれ。
 ドノバ達を、回す。」
 
ナワテ
「ありがとうございます!
 
 その時には、お願いします。」
 
出て行くナワテ。
 
ゴウリ
「お… 俺は?」
 
シズカ
「ゴウリ隊員は、懐刀ですから。
 
 合戦準備は、他の者に任せて、
 今は、待機をしていて下さい。
 
 何かあった時でも、戦闘要員の、
 リザーブがいるってのは、心強いもんです。」
 
ゴウリ
「そ、そうか。
 
 そうですよね。」
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*
 
【北海道・夕張市 夕張連合発電基地】
 
マーザス VS 
ミクラス・第2航空団・第11旅団。

 


 
電撃を放つ触手に、苦戦しながらも、
果敢に反撃する、ミクラス。
 
時には離れて、赤色熱線で反撃し、
時には飛び込んで、触手を捕まえ、
振り回して、食い下がります。
 
ユリコ、クロスの≪アーク1号≫がつくと、
≪アークソード≫と≪アローウイング≫に分離、
空・陸軍と協力して、怪獣への攻撃を開始します。
 
距離を取った時に、マーザスが電撃を放ち、
ピンチになりかけると、その頭に攻撃を集中。
ミクラスをサポートして、巧みに立ち回る、
≪アークソード≫と≪アローウイング≫。
 
複数の敵に、入れ代わり立ち代わり攻められ、
やりにくそうな、マーザスは、
辺りを電撃で掃射すると、爆煙が続けざまに上がります。
 
アンドウ(第11旅団長・IDMA)
「下がれ!
 巻き込まれる!」
 
が、
煙が晴れると、マーザスはいませんでした。
 
今しがた、マーザスがいた辺りに駆け寄り、
不思議そうに、キョロキョロと、
辺りを見回して、敵を探すミクラス。
 
クロス
「良いんだ、ミクラス、充分だ。
 よくやったぞ。」
 
ユリコ
『やだ、クロスさん、
 まるでミクラスの、飼い主みたい。』
 
クロス
「え、あ、いや…。」
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*


 
【UST作戦室】
 
クロスとユリコが、一礼して入ると、
すでにみんなは、戻っていて、
ミシマ参謀、キタワカ参謀、マトバ参謀も、
揃っていました。
 
カジ
「とりあえず、敵の第一陣は凌いだが…。
 本当にこれは、第一陣のはずだ。
 
 どうも、すぐそこの、
 衛星軌道付近に、いるようだが、
 はっきりした、居場所はつかめん。
 
 次にどんな手を、打って来るのか?」
 
ゴウリ
「なあに。
 何度来ても、返り討ちにするだけですよ!」
 
マトバ
「円盤が気になるな。
 
 怪獣以外の戦力も、あるはずだ。」
 
ミシマ
「どうにかして、見つけ出して、
 こっちから、撃って出ないと、
 敵の本隊は、生きたままだぞ。」
 
キタワカ
「そうですね。
 
 課題は、多そうですが、
 何とか協力して、がんばりましょう。」
 

☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*


 
【宇宙空間】
 
三方から、集まって来る円盤軍。
 
それぞれの、司令船らしき大型船から、
連絡艇が出て、ひときわ大きな船に入ります。
 
【司令船 ブリッジ】
 
アイク准将
「クソッ!
 何たる事だ! 惨敗だ!
 
 敵にも巨大生物がいるなど、聞いて無いぞ!
 それになんだ、あの戦力と戦術は?
 
 まるで、巨大生物戦を、
 戦い慣れているかの、ようではないか?」
 
ヨセク電算長
「そうですね。
 意外でした。
 
 どうしちゃったんでしょうね?」
 
アイク准将
「他人事みたいに言うな!
 貴様の調査ミスだろうが!」
 
ヨセク電算長
「あら、お言葉ですが、
 調査結果の、事実自体には、
 間違いは、何もありませんよ?
 
 敵戦力の、類推ミスかと?」
 
ダーワーノ統括司令官
「まあ、まあ。
 味方同士で喧嘩しても、仕方ないよ。
 
 次で、取り返しましょう。」
 
アイク准将
「第一陣で残ったのは、マーザスだけです。
 
 二陣3体を出して、同じ事にはなるまいな?」
 
ヨセク電算長
「他はともかく、プロトロンは別ですから。
 
 同じ調子では、やれないと思いますが?」
 
ダーワーノ統括司令官
「そうだね。
 体勢を立て直したら、再攻撃を開始しましょう。」
 
アイク准将
「よぉし。
 次こそは、必ずや…
 
 目にものを、見せてくれるぞ。」
 
ダーワーノ統括司令官
「どうでも良いけど、とりあえずあなたは、
 少し、落ち着きなさいよ。
 
 頭から湯気吹いてたら、勝てる物も勝てない。
 判断を誤りますよ?」
  
アイク准将
「俺はこのくらいの方が、調子良いんですよ。
 冷静に戦ってたって、面白くも何とも無い。」
 
ヨセク電算長
「ああ言えば、こう言う…」
 
ダーワーノ統括司令官
「ま、良いです。
 最後に勝てば。
 
 弱肉強食が自然ですから。」
 
宇宙空間に集結、静止してした円盤軍が、
再び駆動音を発して、動き始めます。
 
【第051話・終わり (続く)】

 
☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆*゚¨゚゚・*☆

にほんブログ村 テレビブログ 特撮へ にほんブログ村  特撮ランキング