第184話 『私と言う破滅』  (Bパート)

 

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【長野 小坂南東 】
 
少女と対峙しているゴウリ。
 
風が吹き抜ける中、しばし無言で見つめ合いますが…

 

 
ゴウリ
「君は… 言葉はわかるか?
 日本語は?」
 
少女
「はい。」
 
ゴウリ
「そうか。良かったよ。
 
 何で、こんな質問をするかと、思うだろうが、
 単刀直入に、聞こうか。
 
 俺は地球防衛機構、USTのゴウリだ。
 君は誰だ?
 宇宙人か?」
 
キャリオル星人(少女)
「はい。
 私は、キャリオル星人です。」
 
ゴウリ
「小坂発電所や、オリエンタルマジックタワー、
 宮宇での、新型旅客機事故と、
 あんたは、関係があるのか?
 
 と言うか、犯人か?」
 
キャリオル星人(少女)
「は…はい。」
 
ゴウリ
「何を目的に、地球に来たんだ?
 
 友好が目的なら、もちろん大歓迎だが、
 秘密裏に潜入して、事故を起こしまくる以上、
 とてもそうは、思えない。」
 
キャリオル星人(少女)
「それは… 」 
 
2人の上を飛んで行く、アーク1号。

 
2人の会話が、爆音で消され、
周囲に風が、舞い起こります。
 
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【長野 小坂南西の山中】
 
怪獣と交戦中の、アーク1号、
ナワテ、ユリコ、クロスですが、
怪獣は地下に潜って、逃げてしまいます。
 
クロス
「逃げられた!」
 
ナワテ
「ああ、くそ! 残念だなあ。」
 
ユリコ
「あ、ゴウリさんから、連絡です。
 下!」
 
手を振っているゴウリ。
 
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【UST作戦室】
 
ユルガ
「何だって!?
 星人と、接触していた?」
 
ナワテ
「それで、遅れていたのか!」
 
ゴウリ
「すみません、事後報告になってしまって。
 
 ただ、その、
 取り込み中だった物で。」
 
ユルガ
「その時、お前が、そう判断したのなら、それは良い。
 それより、内容を話せ。」
 
ゴウリ
「はい。それなんですが…」
 
元々最初は、星人捜索で駆け回っていたため、
話しが始まって、すぐにゴウリは、
録音・録画を、していました。
 
それによると、星人はキャリオル星人。
 
地球では、少女の姿をしていますが、
実際にキャリオル星でも、少女だそうで、
その姿も、ほとんど変わらないそうです。
 
彼女は一人で、地球に来ましたが、
それは、彼女自身の意志ではなく、
ある種の流刑であり、追放措置だと言います。
 
その理由は、彼女自身の能力で、
彼女は、自分自身の不安や想像を、
現実化させてしまう事が、出来ると言います。
 
この事自体は、キャリオル星人には、
しばしばある事だ、そうなのですが、
普通は、プラスの未来を引き寄せたり、
不安の実現も、もっとずっと軽い物や、
予知のような形であっても、
事前に描ければ、避ける事が出来ると言います。
 
ところが、彼女の場合は大事故や、
災害レベルでの不幸を、実現させてしまう上、
「自分の愛する者、大切に思う物」に対して、
「こうならなければ良い~なったらどうしよう」
と言う、
極めて抽象的で、漠然とした不安を抱く事で、
およそ起こりそうも無い、事故や災害を、
実現させる~引き寄せてしまう。と言います。
 
まったく悪意は無い物の、自分の愛しい者、
大切な物に対して、思い入れが出れば出るほど、
結果的には、破滅を招いてしまうと言う事態に、
本人も周りも、苦慮した結果、
「愛しい者、大切な物の無い、別惑星への追放」
と言う、
措置になったそうです。
 
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【UST作戦室】
 
作戦室に、改めてB班も呼び、
事情を話して、全員での対策会議になります。
 
アカイ
「なんだよ、そりゃ?
 結局、厄介者を押し付けて来たって事か?」
 
リオ
「ちょっと、そんな言い方、無いでしょ!」
 
ゴウリ
「いや、不本意だが、客観的にはそうなんだ。
 彼女自身が、そう言っていた。
 
 敵を破滅させる能力なら、使えるし、
 実際、そう言う能力者は、彼女の星でも、
 英雄扱いだそうだ。
 
 ところが彼女は、敵や憎しみには何も起こせない。
 何かに気が行って、心配したり不安になると、
 その不安や心配だけが、現実化する。
 
 とことん、役立たずだそうでね。
 そんな自分がもう嫌で、死にたいと願っても、
 自分には、やはり何も起こらない。
 
 生きる事も死ぬ事も、すべてどうでも良くなって、
 自暴自棄に諦めて、何もする気が無い感じだった。」
 
ユウ
「すごいマイナス思考だわ…」
 
ユリコ
「ずーっと、そう言う状態だったら。と考えたら、
 わかるような、気もするけど…
 
 でも、ゴウリ隊員、
 なぜ保護しなかったの?」
 
ゴウリ
「それが…
 聞いてるうちに、段々、頭に来て、
 思わず怒鳴っちまったら、逃げられた。
 
 いや、逃げ足は、速くてさ!」
 
ドノバ
「な、なんて、アホな事を!」
 
ヒデコ
「まあ、ゴウリさんの性格なら、
 無理も、無いかもね。」
 
シズカ
「次の交渉役は、別の人が良いでしょうが、
 ここまでの情報は、お手柄ですよ。
 
 これだけで、ほぼ全貌がわかりました。」
 
クロス
「すると、まさか、
 隕石が降って、怪獣が現れたのも?」
 
ゴウリ
「彼女が原因らしい。
 
 私がいる限り、やはりこの町にも、
 また悪い事が…
 
 と思ってると、隕石が来たそうだ。」
 
アカイ
「確かに、最悪だな。
 追放したくなるのも、わかる。」
 
リオ
「ちょっと、おっさん!
 人の心が、無いんと違うか!?」
 
シズカ
「まあまあ、冷静になろうか?
 事情はあらかた、わかったんだ。
 
 あとは、どうしたら良いか?」
 
クロス
「どう言う、能力なんでしょう?
 
 わかりますか?
 ナワテ隊員?」
 
ナワテ
「宇宙人ですから、仮に、
 精神動力みたいな、超能力があったとしても、
 どうも、そう言う物とは、毛色が違いますね。
 
 狙った物を、どうこうしているわけではない。」
 
ユウキ
「ある意味、敵に悪運を起こせるのなら、
 先発工作員として、これほど有能な者は無い。
 
 しかし、味方や仲間への、
 心配や不安が、具現化するとなると…。」
 
ドアが開き、入ってくるマキノハラ博士。
 
マキノハラ
「選択未来を予知、と言うより、
 選んでしまっているのかも知れん。」
 
ユルガ
「選択未来…ですか?」
 
マキノハラ
「もちろん、仮説だが。
 
 彼女自身が“起こしている”と言うよりは、
 いくつもの、可能性のある未来のうち、
 起きて欲しくない、結果の未来を、
 意識する事で、引き寄せ、選んでしまっている。
 
 と考えたら?」
 
ナワテ
「あ、多世界解釈か!」
 
ドノバ
「じゃあ、何かパイロット波のような物を、
 彼女が感知、もしくは出して、
 局所的な未来を、決定付けてるとも?
 地震のナマズみたいに?」
 
ゴウリ
「ちょ、ちょっと待て!
 急に何が何だか、わからなくなったぞ?」
 
ナワテ
「言葉通りですよ。

 
 いくつもある、起こりえる未来のうち、
 最悪の可能性の未来を、彼女自身が、
 意識せずに、選ぶ事で実現してしまっている。」
 
ゴウリ
「押すなよ、押すなよ、絶対押すなよ!
 って、言ってるほど、
 押されて、落ちるみたいなもんか?」
 
ナワテ
「ものすごく不適切な、例えで良いなら、
 そう考えてもらっても、まあ良いです。」

 

ゴウリ
「何か、えらいカドと含みを、感じる、

 まあ良いです。だなァ。」
  
マキノハラ
「しかし、その場合、どうやって防げば良いのか?
 起きる大惨事は、実際に起きうる未来だ。
 
 可能性が極めて、低かっただけで、
 選んでしまった時点で、可能性ではなく、
 現実になってしまう。」
 
ドノバ
「波束の収縮…ですね。」
 
シズカ
「問題が文字通り、彼女の心の問題なら、
 やはり何とかして、説得出来れば… 」
 
警報が鳴ります。
 
ヒデコ
「怪獣です!
 
 小坂南。前と同じやつです。」
 
ナワテ
「くっそう… 話がまとまらないうちに。」
 
ユルガ
「とにかく、一時、
 怪獣対応に、全力をあげてくれ。
 
 あとの事は、それが終わってからだ。」
 
ゴウリ、ナワテ、ユリコ、クロス
「了解!」
 
ヘルメットをつかみ、出て行く4人。
 
シズカ
「しかし… 今回は少し、心配ですね。」
 
マキノハラ
「そうなんだ。
 
 何をするにしても、起こりうる可能性の内、
 常に最悪の、未来が来てしまうとしたら、
 こんな危機は無い。
 
 どんなに弱い、怪獣でも、
 決して倒せない、最強の敵になってしまう。」
 
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【長野 小坂南 山中】
 
宇宙怪獣チャルカーグに、攻撃をかけるアーク1号。
が、中々、うまく行きません。
 
ナワテ
「うーん、何となく、
 エンジンの調子が、イマイチみたいな。
 
 疑心暗鬼かも、知れませんが。」
 
ユリコ
「3機に分離しましょう。
 何かあっても、1機よりは良いわ。」
 
クロス
「了解、ウイングに行きます。」
 
ゴウリ
「俺は、ソードに行く。」
 
3機に分離して、攻撃をかけるアーク1号ですが、
やはり明かに、精彩を欠いていました。
 
ゴウリ
「ああ、くそう!
 
 怪獣退治の、専門家の我々が、
 こんなザコみたいな、怪獣相手に…」
 
その間にも、ミサイルが不発だったり、
突然、横風が吹いたりで、
思うように攻撃出来ず、逆に怪獣の攻撃で、
一機、また一機と、不時着して行きます。
 
ゴウリ
「現在進行形で、このありさまは…
 
 彼女がどこかで、見ているに違いない!」
 
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不時着前に、大きく旋回しながら、
あたりを探す、アークソード。
 
ゴウリ
「いた!」
 
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【長野 小坂南 山中】
 
再び対峙する、ゴウリとキャリオル星人。
 
ゴウリ
「頼む、もう、こんな事はやめてくれ!」
 
キャリオル星人
「私、何もしてない。
 何も、してないのよ。」
 
ゴウリ
「だが、君に見られたり、心配されていると、
 それで結局、悪い結果になっちまうんだ。
  
 だから…。」 
 
キャリオル星人
「だから、どうしたら良いの?
 
 何も心配せず、何も好きにならず、
 何も考えずに、生きて行けって言う事?
 
 私は、何も考えちゃいけないの?
 それなら、私を殺して下さい!」
 
ゴウリ
「君を殺す!?」
 
思わず反射的に、リモートレーザ-に手が伸び、
途中で止まる、ゴウリの後ろで、
閃光が輝き、ゾフィが立ち上がります。

 
ゾフィは一瞬、2人を見下ろすと、
次の瞬間には横を向き、怪獣に突進します。
 
手が戻るゴウリ。
 
ゴウリ
「いや、そんな事は出来ない。
 君は何も、悪くは無い。」
 
キャリオル星人
「悪いわよ!
 存在しているだけで、迷惑をかけるのよ。
 これ以上の悪は無いわ。
 
 私だって、こんな自分嫌だから。
 だから早く、殺して下さい。」
 
黙ったまま見つめあう、ゴウリとキャリオル星人の後ろで、
宇宙怪獣チャルカーグと、ゾフィが戦っています。
 
が、なぜか突然、足元が崩れて、
取れるはずの防御を取れずに、怪獣に飛ばされるゾフィ。
 
サブグレイダーを放つ、タイミングで、
怪獣の爆裂弾が着弾して、狙いが外れ、
ゾフィは徐々に、押され出します。

 

 


 
キャリオル星人
「ほら、もうすぐあの人も、負けてしまう。
 
 このままどれだけ、生きてたって、
 結局、私は同じだから。
 迷惑と嫌な思いが、どんどん増えるだけ。
 
 でも、こんなに嫌なのに、
 自分にはなぜか、死や事故は起きないの。
 もう、疲れたの。

 このまま、どれだけ生きてたって、同じ。

 

 1ヶ月前に、死んでたって、

 1年前に死んでたって、同じだったわ。
 
 だから早く、あなたが私を殺して下さい。」
 
ゴウリ
「いや… それなんだよ。
 自分では死ねない。自分には事故は起こらない。
 
 そこが、おかしい。
 なぜ自分は、例外なんだ?」
 
キャリオル星人
「知りません。そんなの。」
 
ゴウリ
「本当は生きたいんだよ。絶対。
 生存本能とか、何とか言うやつ。
 
 専門的な言葉は、俺にはわからんが。
 
 自分自身が、元気で生きてるのが、
 何よりの、証拠だと思う。」
 
キャリオル星人
「証拠?」
 
ゴウリ
「そうだよ!
 だって自分には、事故は起こらないんだから。
 
 それなら他の人にだって、同じ事出来るはずだろ?」
 
キャリオル星人
「頭では、わかっていても…
 
 無意識にでも、心配はしてしまうし、
 こうならなければ、良いけど…とは。」
 
ゴウリ
「その心配だよ。きっと。
 
 先の悪い事を、考えるなら、
 今を、応援すれば良いだろ?」
 
キャリオル星人
「そ、そんな事、言われても…

 
 何度もやったけど、

 考えないようにしようと、すればするほど、

 やっぱり、考えちゃうんです。」
 
ゴウリ
「先を考えるのは、変な余裕があるからだ。
 考えちゃいけないと、変に考えるからだ。
 
 とにかく、それは置いといて、
 今は、全力で、ゾフィを応援しようぜ!」 
 
キャリオル星人
「今? ゾフィ… を…!?」 
 
ゴウリ
「そうだよ。あの巨人だ。」
 
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徐々に勢いを、取り戻すゾフィ。
 
カラータイマーが、黄色から赤になりますが、
怪獣を投げ飛ばして、突っ込んで行きます。
が、

その途中でまた、つまづいてバランスを崩します。
 
ゴウリ
「今、また、一瞬、心配したろ?」
 
キャリオル星人
「す、すみません!」
 

ゴウリ

「今の応援に、集中するんだ!

 今に精一杯に、なるんだよ!」

 

再び怪獣が攻勢に出て、のしかかって来ます。
カラータイマーが、点滅を始めます。
 
ゴウリ
「クソッ
 まずいな…。」
 
キャリオル星人
「ゾフィ!がんばって!」
 
ゴウリ
「その調子だ。」
 
キャリオル星人
「黙ってて!」
 
おや?と言うように、顔を見て、
口笛を吹く、ゴウリ。
 
ゴウリ
「そんじゃ…」
 
と、
原子弾を出すと、リモートレーザーにセットし、
怪獣を狙って、放ちます。
 
命中して、大きな爆発が起こると、
驚いて一度、こちらに気を取られる怪獣。
 
その隙に、怪獣を蹴り倒して離れると、
M87光線を、放つゾフィ。
 
再びゾフィのほうに、向き直った怪獣の、
胴体に命中して貫通し、そのまま上に舐め、
さらにもう1度、下に掃射して縦に貫通すると、
一呼吸あとに、上から下に爆発が走って、
全身が吹き飛びます。
 
キャリオル星人
「か、勝った…。」
 
ゴウリ
「よし、やった!」
 
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【翌日 長野 小坂南 山中】
 
来た時に乗って来た、1人乗りの宇宙船で、
再び、宇宙へ飛び立つ、キャリオル星人の少女。
 
手を振って見送る、USTとB班一同。
 
シズカ
「彼女のためにも、
 早く新天地が、見つかると良いですな。」
 
ゴウリ
「彼女の星な、
 超心理学と科学を、統合したような学問があって、
 未来をどうするかについては、研究は盛んだが、
 今をどうするかについては、
 誰も何も言わないし、教えてくれないそうだ。
 
 我々とは、また違っていて、
 ある部分は進んでいるが、そのためにそれだけ、
 別の部分は、おろそかなのかも知れんね。」
 
リオ
「しっかし、
 ゴウリ隊員の説得で、成功するとは…」
 
ゴウリ
「な、なんだよ? 文句あるのかよ?」
 
シズカ
「いえ、
 私も聞いた時には、緊張しましたよ。
 
 うまく行ったから、良い物の、
 正直、かなり危ない、賭けだった気は…。」
 
ゴウリ
「結果オーライなんだから、良いじゃないですか?」
 
ユウ
「結果アウトだったら…
 
 ああ、今頃どうなっていた事か。」
 
ゴウリ
「ほらほらあ、
 そう言うマイナス思考が、良くないんだよ!」
 
ユルガ
「マイナス思考も、良くはないが、
 能天気過ぎるのも、考え物だ。
 
 今回は良かったが、やはり、
 大事なのは、バランスだと思うぞ。」
 
ゴウリ
「とりあえず基地に戻ったら、メシにしましょうや!
 一仕事終わったら、腹が減りましたよ!」
 
ユリコ
「え?
 今日はまだ、何もしてないじゃない?」
 
ゴウリ
「事件は、解決したんだからさ。
 エネルギー補給で、メシメシ!」
 
ヒデコ
「こう言うところが、能天気なのよねえ。
 
 おっと!?」
 
ひらひらと飛んできた蝶を、避けるヒデコ隊員。
蝶は花に止まり、ヒデコ、ユリコ、ユウが、
立ち止まって、蝶を眺めます。

 

 
ユウ
「気がつかなかったけど、そう言えば…
 
 平日のこんな時間に、基地の外に出れるのも、
 良い物ですね。」
 
ユリコ
「そうね。」
 
クロス
「うちの女性陣もプラス思考で、良かったですね。」
 
ユルガ
「そうだな。」
 
それをまた、足を止め、
楽しそうに見ている、男性陣でした。
 

【第184話・終わり】

 
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