第035話 『暗黒の部屋の挑戦』 (Bパート)

 

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【宇宙船内 入り口ホール】
 
落ち合っている、ゴウリ、ナワテ、ユリコ。
 
ゴウリ
「途中、分かれ道があって、
 隊長とは、分かれたんだが。
 
 あとは、クロスがまだか?」
 
ナワテ
「やっぱり、こっちっぽい気がします。
 マークを残して、中央に行きましょう。」
 
ゴウリ
「よし、わかった。」
 
矢印のマーカーワッペンを出すと、床の隅に貼り、
3人で中央の道を、進みます。
 

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【宇宙船内】
 
レーダーをにらみつけながら、進んで行くナワテ。
 
ゴウリ
「大丈夫なのか?
 それ?」
 
ナワテ
「レーダー自体は、ほぼ働いて無いんですけどね。
 微かに、薄い部分があるんです。
 
 宇宙船内で、一様にならないって言うのは、
 おそらく、この方向に吸収源が、
 あるはずだと、思うんですよ。」
 
一度、星人に遭遇しますが、
すぐに、ゴウリとユリコが、
物理弾で射撃して、倒します。

 

 
ナワテ
「人間型… じゃないですね。
 毛色が、違うわけだ。」
 
ゴウリ
「暇なら、敵をよく観察したいところだが、
 今は少しでも、先に進もうぜ。」
 

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【宇宙船内】
 
通路の先で、見張りらしき宇宙人を倒すと、
その先に大きな、ホールがあります。
 
そこに、巨大な怪獣がいて、
機械と繋がれ、アームでロックされていました。
 
ユリコ
「これは…!?」
 
ゴウリ
「おい!
 これは、怪獣じゃないか?
 
 星人の、怪獣格納庫に、
 来ちゃったんじゃ、ないのか?」
 
が、レーダーを見直しながら、
一度、怪獣に向け。
 
ナワテ
「で、でも、光の吸収先は、
 確かにここで、あっています。
 
 源は、あの怪獣です。」
 
ゴウリ
「あの怪獣が、光を吸収する怪獣?
 
 星人の切り札の、怪獣とかか?」
 
ユリコ
「でも… 
 それなら、ここに封じてあるのはおかしいわ。」
 
ゴウリ
「やられないように、隠していたとか?」
 
ユリコ
「そうかも、知れないけれど…
 
 まるで眠らせて、拘束してるみたいな、
 格納の仕方は、何か違和感がある。
 
 もしかしたら、この怪獣は、
 星人の味方では、ないんじゃないの?
 
 能力を、使われているだけで?」
 
ナワテ
「ありえ… ますね。可能性としては。」
 
ゴウリ
「で、どうするんだ?
 どの道、機械を、ぶっ壊せばいいんだろう?」
 
ナワテ
「で、でも、そんなハードな起し方したら、
 我々に向かって、きませんか?
 
 仮に、星人の味方じゃない、可能性があっても、
 我々の味方でも、ないですし…」
 
ユリコ
「うん!
 この際、爆破しましょう!
 
 アレコレ、考えてるうちに、
 私達が星人に抑えられたら、全部おしまいだわ。
 
 ナワテさんが、ソフトに起せる方法、
 すぐ見つけられるなら、良いけど。」
 
ナワテ
「そ、それはぁ…
 手持ち機器は、ほとんど使えないし…
 
 も、もう、爆破で良いです。
 やけくそです。」
 
ゴウリ
「人間、やけくそが一番だぜ!
 
 よし行こう。
 反撃の花火だ!」
 
途中、さらに機械手前にいた、星人2体を倒すと、
そこかしこに爆弾を仕掛け、すぐに撤退する3人。
 
ナワテ
「見、見届けないんですか?」
 
ユリコ
「見届けても、もう、やる事無いわよ。」
 
爆破スイッチを押しながら、ホールを後にする3人。
後ろで、爆発音が連続して響きます。
 
機械が外れだして目覚め、動き出す怪獣。

 

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【宇宙船外】
 
宇宙船の中から、爆発音が聞こえ、
少しすると、外壁を崩しながら、
別の怪獣~ノエラが現れます。
 
外に出ると翼を広げ、発光する怪獣。
あたりは徐々に、明るさを取り戻します。

 

 

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【極東基地 南方の遊歩道】
 
徐々に消えて行く、半球状の黒いドーム空間。
 
すっかり青空に戻ると、むしろまぶしい光が、
地上から波のように、立ち上ります。
 
少女は再び、ボールをつき出すと、
遊歩道を、歩き始めます。
 

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【宇宙船内】
 
突然、前の部屋に飛び落ちてくるゾフィ。
 
クロス
(戻った!?
 みんなが、やったんだ!)
 
ゾフィ
「外へ出るぞ!」
 

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【UST作戦室】
 
突然、元通りに付く照明。機器類も動き出します。
 
ヒデコ
「あ 戻った!?」
 

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【極東基地 陸軍本部】
 
明かりがつく、本部。
 
オペレーター
「戻った!? 復旧しました!」
 
自動ドアが開き、入ってくる女性。
 
タケ(副司令・IDMA)
「戻りましたね!
 司令!」

 

キタワカ
「外の様子は?
 
 通信出来るか?」
 
オペレーター
「確認中です。」
 

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【極東基地 空軍本部】
 
明かりがつく、本部。
 
イマイ(第1航空団・IDMF)
「おおう!?
 治ったのか!」
 
キラシ(副司令・IDMF)
「イマイさん、少しの間、ここお願いします!」
 
イマイ(第1航空団・IDMF)
「え? あ、了解!」 
 
ミシマ
『つながったか!?
 おい本部、なんだ? どうした?』
 
サトウ(第3航空団)
『三沢です。
 本部、何がありました!?』
 
カンダ(第9航空団・IDMF)
『連絡不通でした。
 本部、どうしましたか?』
 
オペレーター
「現在、敵を確認中、迎撃準備に入ります。」
 
サトウ(第3航空団)
『敵だと!?
 本部が敵に、襲われてるのか!?』
 
ゴミ(第6航空団)
『ゴミだ。
 今、ヴェズルで、本部北西40キロにいる。
 戦闘中なら、急行するぞ。』
 
ツガワ(第7航空団)
『百里だ。
 第07、13、27戦隊が待機中。
 こっちも、すぐ出れる。』
 
エバタ(第10航空団)
「遅れてすまん。
 で、

 どうなってる!?」

 

ハマダ(第5航空団)

「本部ッ! おい、本部ッ!」
 
イマイ(第1航空団・IDMF)
「ちょ、ちょっと、待て。
 
 今まだ、情報収集中で、
 俺だって、まだ良くわからん!
 
 お前ら、一斉にしゃべるな!」
 

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【極東基地 外】
 

 
にらみ合って立っている、
暗黒怪獣ベルフェドンと、光子竜ノエラ。
その脇にゾフィが降り立ち、巨大化します。

 

 
ノエラが再び、翼を広げて輝くと、
赤で激しく点滅していた、ゾフィのカラータイマーが、
見る見る、赤、黄色、青になり、
ついには白銀色になって、輝きだします。
 
ベルフェドンに、向かって行くゾフィ。 
 

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【宇宙船内 入り口ホール】
 
途中でユルガ隊長が合流し、4人が出て来ます。
 
ユリコ
「クロス隊員は?」
 
ユルガ
「いや、マーカーがある。
 おそらく先に、出たんだろう。」
 
ナワテ
「それなら我々も、脱出しましょう。
 
 いつ、宇宙船が飛び立つか、
 爆発するかも、わからないし、
 今攻撃されたら、我々も巻き込まれます。」
 
ゴウリ
「今度はこっちが、攻撃する番だぜ。」
 

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【宇宙船 外】
 
脱出する4人の前で、激しく戦うゾフィとベルフェドン。
ベルフェドンを投げ飛ばす、ゾフィ。
 
口から黒煙を吐く、ベルフェドン。
ゾフィに当たると、表面で次々と爆発が起きますが、
ゾフィはびくともしないまま、走りよって蹴り上げます。
ひっくり返る、ベルフェドン。

 

その首を、両手で抱えて持ち上げ、

向きを変えると、ウルトラ・アトミック・バスターで、

頭から垂直に、叩きつけるゾフィ。

  

 
極東基地のゲートが開くと、まずは陸軍本部守備隊の、
陸上戦艦≪光が丘≫が、出て来ます。
 
その先を狙って、宇宙船から光線が放たれますが、
すぐにノエラが、口から光流を吐き、
宇宙船の砲台に命中すると、沈黙します。
 
ゾフィはゆっくり構え、M87光線を放つと、
しばらくは吸収しようと、こらえますが、
いつも以上の、光量と勢いのM87光線は、
すぐに許容量を超え、ベルフェドンは頭から、

連続して爆発、最後には四散します。
 
宇宙船は、逃げようと浮上しますが、
そのままM87光線が、宇宙船を掃射してかすめると、
上部が爆発して、グラリと姿勢が崩れ、
煙を吹きながら、ゆっくり墜落していきます。
 
駆け寄ったゾフィは、ウルトラパンチで宇宙船を突き、
すかさず引き戻すと、両手で投げ飛ばします。
 
すでに推進力失った宇宙船は、そのまま放物線を描き、
地面に落ちると、大爆発を起こしました。
 

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【極東基地 空軍本部】 
 
エバタ(第10航空団・IDMF)
「よし!
 すぐに我々も、撃って出るぞ!
 
 本陣で陸軍に、遅れを取ったら、
 ミシマ司令に、会わす顔がねぇ!」
 
イマイ(第1航空団・IDMF)
「了解ィ!」
 
と、そこに入ってくる、キラシ副司令。
 
キラシ(副司令・IDMF)
「エバタさん、イマイさん、
 もう片付いたわ。」
 
エバタ、イマイ
「へ!?」
 

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【UST作戦室】
 
ヒデコ
「了解。
 
 極東基地、全館、復旧しつつあります。
 ほぼ復旧です。」
 
ゴウリ
「なんだよ、その、
 “ほぼ”ってのは?」
 
作戦室内で、機械の調整をしているナワテが、
口にドライバーをくわえながら、答えます。
 
ナワテ
「機器自体は、全部正常で、
 最初から、壊れたわけじゃありません。
 
 ただ、機器間のやり取りが出来なくなって、
 初期化されたり、止まっちゃってるのがあるんですよ。
 
 その再設定、再調整、確認に追われています。」
 
ユリコ
「光を奪うなんて、普通に考えたら、
 自分達だって、困るでしょうに。
 
 最初から光が、不要の敵が、
 無差別に、光のない場を作るなんて。」
 
クロス
「でも、光が不要の種族もいれば、
 我々以上に、光が大切な怪獣もいます。
 
 今回は、あいつのおかげで助かりましたよ。」
 
と、ナワテが調整したスクリーンに、
映っている、光子竜ノエラ。
 
ゴウリ
「だが、元はと言えば、やつが元凶…
 
 と、言っちゃ気の毒かな。
 あいつも利用されてた、だけだもんな。」
 
やがてノエラは、翼を広げて飛び立って行きます。
 
ユリコ
「どこか、住処に帰るのかしら?」
 
ナワテ
「あいつにとっては、ここは光が足りな過ぎて、
 居心地が、悪いんじゃないですかね?」
 
ユルガ
「最初から自分達の、居心地の良い所にいれば良いのに、
 ついついその先まで、挑戦し、開拓してしまう。
 
 それが知性体の、良い所やサガでもあるんだろうが、
 今回みたいのや、そのための争いはゴメンだよ。」
 
【第035話・終わり】


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