第034話 『アルジェリアにて』

 
プリム星人 

砂底怪獣 サンドラー 

伝説怪獣 サンドラドン

カプセル怪獣 ミクラス

     

…もし、ウルトラセブンの最終回のあと、
TVでゾフィが始まっていたら?の妄想ストーリーの第34話。

 

アルジェリアの隕石事件で、北アフリカに遠征する、

UST、B班と、科学センターの、極東チーム。

砂漠の寒村を舞台に、最初はローカルな事件かと思っていましたが…
  


【UST=防衛チーム】

ユルガ(隊長)
ゴウリ
ナワテ
ユリコ
ヒデコ
クロス

【IDM=地球防衛機構】
  

(Bチーム=情報技術班長)  
ユウキ(副班長)
ユウ
 
カジ(UST参謀)
 
マキノハラ(科学センター・所長)


ヒサマツ(第5研究室長・科学センター)
 フジナミ(第5研究室・科学センター)
 アマダ (第5研究室・科学センター)

オザワ  (第7研究室長・科学センター)
 オガサワラ(第7研究室・科学センター)
 ユスキ  (第7研究室・科学センター)
 ウタ   (第7研究室・科学センター)
 
【その他・ゲスト】

 

(アルジェリアIDM 一般隊員)
ファジル・アシュ-ル(男性・30代)
ナディラ・カヒナ(女性・20代)
 
サミオ(男性・60代 ヘタエゾド寺院 僧侶長)
ルネ (男性・50代 クーリンの村 村長)
 

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某月某日、アルジェリア南西部、
ベシャールの南方に、隕石群が落下します。
 
大半は、砂漠地帯に落ちましたが、
最大級の隕石は、砂漠奥地の村の寺院を直撃し、
大きな被害を出すとともに、大騒ぎになります。
 
さらに隕石は、内部が空洞で、
何か、有機物質が流出したあとがあり、
怪物の目撃まで、報告されました。
 

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この一件は、地球防衛機構の相互支援協定に基づき、
極東基地が、援助担当する事になり、
USTとB班、科学センターの選抜チームが、
アーク3号で、アルジェリアへ向かう事になります。
 
現地、クーリンの村に着くと、
アルジェリアIDMの中から、
日本語の出来る隊員、2名がつき、
翻訳機とあわせて、調査が開始されます。
 
調査を開始すると、住民は正直で協力的で、
今回の事件を、不安がっていた事もあり、
情報は、すぐに集まります。

 

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まず、隕石の第一発見者は、
ヘタエゾド寺院の、僧侶長サミオで、
寺院を直撃した、巨大隕石は、
二つに割れて、湯気を上げながら、
中からは、気味の悪い青黒い、
ゲル状の液体が、流れ出てていたと言います。
 
ところが、最寄の警察署に報告に行き、
1時間余りして、帰って来た時には、
すでに液体は、無くなっていました。
 
その時は、流れるうちに地面にしみこみ、
無くなったのだろうと、考えていたそうです。

 

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怪獣の目撃は、翌日の夜半、
寺院に近い、林の中で、

地元の青年が、見たと言っていました。
 
林から頭を出している、大きな影を認めたが、
明るい月が逆光で、一瞬、何だかわからず、
よく確認する前に動き出したので、怪物だと思い、
恐ろしくなって、すぐに逃げてしまったと言います。
 
他、もう一件、
翌日にも子供が、砂漠でそれらしい物を見ましたが、
恐ろしいのと、砂にすぐ潜ったそうで、
詳しくは、わからなかったそうです。
 
「ああ、もう、何で、ここの人達は、
 もう少し詳しく、見てくれないんだ!」
と、
ナワテは言いますが、
 
「怪獣観察前提に、生活してるんじゃないんだから。
 そんなの、仕方ないじゃない!」
と、
ユリコ隊員に言われます。

 

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林を調査すると、確かになぎ倒された木や、岩、
爪痕のような物は、発見され、
何か、生き物がいたらしい事は、わかります。
 
怪獣の話をすると、寺院の僧侶が、
「この寺院には、魔獣の伝説がある」
と言う話を、してくれ、
サミオ僧侶長が、古文書を見せてくれます。
 
かつて、サンドラドンと言う魔獣が、砂漠にいて、
放牧民だった先祖が、この地に来て、
他民族の侵略を受けた時、姿を現し、
すさまじい力と砂嵐を持って、敵を全滅させた。
 
魔獣にしてみれば、自分の地を守っただけかも知れないが、
とにかく先祖たちは感謝し、魔獣を敬って寺院を建てた。
それがこの村の興りであり、魔獣を祭っていたのが、
この、ヘタエゾド寺院だったそうです。
 
寺院の古文書を見せると、目撃したと言う青年は、
「似ているような気もする」とも言います。
 
しかし、古文書の絵は、赤っぽい魔獣ですが、
青年は、「色は確か、青黒かった。」
と、証言します。
 
また、サミオ僧侶長も、
「そうは言っても、古い言い伝えであり、
 実際に魔獣を見た者は、誰もいない。
 わしの爺さんの、爺さんでさえ、見ていない。
 
 言い伝えは、言い伝えだと思っていたし、
 仮に大昔、そんな事があったとしても、
 もうとっくに、死んでいるだろう。」
と言います。
 
ユウは、
「砂漠の地下のような、環境なら、
 ある種の、冬眠のような状態になり、
 ずっと眠ったままと言う事も、考えられます。」
とは、
言うものの、
「もし生きていて、眠っていたなら、
 では、なぜ、今起きたのか?」
の、
疑問が残ります。
 
ナワテが、
「隕石の液体が、何か関係してるのでは?」
と、
考えるうち、怪獣が出現。
 
それは確かに、
寺院の古文書にあった姿に、ソックリの、
巨大な青黒い、怪獣でした。

 

 

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USTは戦闘機、≪エンゾルカ≫≪コンプリー≫
大型ヘリ≪ルインドルート≫、
砂漠戦用戦闘車≪ダイア・グランザー≫で迎撃。
 
魔獣は強敵で、ダメージは中々与えられませんが、

冷凍弾で、一度動きを止める事が出来、
村の主要部は守り切れ、追い返す事に成功します。

 

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ペタしてね
 

第034話 『アルジェリアにて』 (Bパート)

 

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古代の伝説の魔獣が、まだ生きていて、
隕石に乗ってきた、液体生命に、
体を、乗っ取られたのだろうか?
 
あるいは、すでに地下で死んでいた、
古代の魔獣に、液体生命が宿り、
生き返った、怪獣だろうか?
と、思案するUST。
 
ただ、データーを分析していたユウは、
怪物の体表面は、地球の有機物では無いと言います。
 
ここではまだ、結論が出ないまま、
魔獣は砂漠に逃れると、北進して行きました。
 
一難は去ったものの、このまま移動すれば、
アバドラ、ケナサを抜け、大都市べシャールがあります。
 

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状況報告と、怪獣の侵攻について、
アルジェリアIDMに、連絡を入れたヒデコ隊員は、
思わぬ報告を、受けます。
 
砂漠に落下した隕石群から、次々に円盤が飛び立ち、
北進して、べシャールに向かっていると言うのです。
 
寺院に落ちた巨大隕石はオトリ、もしくは別働隊で、
そちらに注意を、ひきつけているうちに急襲する、
隕石の円盤群こそ、宇宙人の侵略部隊の、

本隊だと思われる。と言います。
 
すでに、アルジェを飛び立った、
アルジェリアUSTの、フォートレンジャー1号、2号に、
空軍・防空軍が、直接円盤軍へ、
陸上部隊が、ベシャールへと展開しており、
極東チームも、協力してほしいと言われます。
 
了解した極東チームは、アーク3号と航空戦力で、
円盤軍、および怪獣迎撃に向かいますが、
村の火災消火のため、クロスだけは、
≪ダイア・グランザー≫で、一時村に残ります。
 
この辺は、石油・石炭が出るために、
それを元に、村が出来る事があり、
この村も、そうでした。

 

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村で、みんなを見送ったあと、
クロスは、ビデオシーバー越しに、
怪獣の様子を見て、カプセルを出し、
ミクラスに、足止めするように命じて、
遠隔投射します。
 
その後、戻ってきて、
≪ダイア・グランザー≫で、火災に当たろうとすると、
すでに、風向きが変わっていて、
火災は石炭集積場に、燃え移っていまいた。
 
小爆発を伴って、村側に燃え広がる様子を見て、
クロスは、愕然とします。
 
ゾフィに変身しようと、ウルトラホープを出しかけますが、
その瞬間、
(いくらゾフィでも、これだけの火災を、
 消し止めていたら、それだけで、
 エネルギーを、使い果たしてしまうのではないか?
 
 火災を全て消しとめ、さらに怪獣まで飛んで行って、
 改めて、戦う力は、残っているだろうか?)
と言う、不安がよぎります。
 
が、火にまかれる村を見ると、
(いや、
 あとの事を、心配している場合ではない。
 まず、目の前の人を、救わなくては。)
と決心して、
ウルトラホープを、フラッシュ。
光りとともに、ゾフィが現れます。

 

 

 
ところが、
ウルトラフロストで、火を消しだしてすぐ、
寺院が崩れ落ち、地面から怪獣が現れます。
 
思わず、身構えるゾフィですが、
巨大な赤い怪獣は、ゆっくり辺りを見ると、
ゾフィには、一瞥しただけですぐに背を向け、
砂嵐を起こし始めます。
 
呆然と見守る、ゾフィの横で、
徐々に、火災が収まって行くと、
怪獣は再び、地面の中に潜ってしまいました。

 

 

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その頃、砂漠上では、
空軍・アルジェリアUST、連合チームと、
プリム星人円盤軍の、戦闘が続き、
砂漠では、極東UST・ミクラスと、
怪獣サンドラーの戦いが、続いていました。
 
突然空中から現れた、ミクラスに驚き、
巨体同士の、ミクラスとサンドラーは、
最初は、ほぼ五分に戦っていました。
 
が、徐々に力量が、わかってくると、
ミクラスが近づいたり、熱光線を吐くと、
自分の周りに、砂嵐の壁を作って防御し、
自由に砂中に潜って、移動し、

攻撃では爆発性の砂流を吐く、サンドラーは手ごわく、
地の利も明かに、サンドラーにありました。
 
徐々にダメージが、蓄積したミクラスは、
やがて、自動消滅してしまいます。
 
極東USTは、砂嵐を避け、
真上からの攻撃を、行ないますが、
あまり大きな、ダメージは与えられず、
やはり、苦戦していました。
 

ナワテ

「くそう…

 砂漠仕様の怪獣と、わかっていれば、

 それなりの装備も、準備出来たのに、

 今は通常の、ロケット弾類だけで、

 装備の換装や、対応が出来ない。」

 

ゴウリ

「何かこの場で、工夫出来んのか?」

 

ナワテ

「いくら、ぼくでも、

 ボールペンを、分解して、

 爆弾を作るようなわけには、行きませんよ。」

 

と、話していると、

今度は、アルジェUSTから、

 
「司令船に手こずっている」

との連絡を受けます。

 
ゾフィが来るのを見ると、一時、怪獣は任せて、
円盤軍の方へ加勢に行く、極東UST。

 

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しかし、砂嵐の壁で、周囲を覆うサンドラーに、
ゾフィも最初、攻めあぐんでいました。
 
そこへ再び、寺院の怪獣があらわれます。
青い怪獣サンドラーと、言い伝えにあった、
寺院の赤い怪獣、サンドラドンは、
体色と、サンドラドンの方が一回り大きい以外、
姿形は、よく似ていました。
 
同じく砂嵐を作り、相手の砂嵐を相殺しながら、
そのまま進んで行く、サンドラドン。
 
やがて砂嵐の中で、2頭の激しい鳴き声や、
ぶつかり合う音が、聞こえたあと、
砂嵐がやむと、サンドラーだけが立っていました。
が、
すでに手負いで、角も折れ、
もう砂嵐を起こして、守れなくなったサンドラーに、
再びゾフィが、向かって行きます。

 

 
砂流を避けて、投げ飛ばし、
さらに砂流をM87光線で、押し返し、
サンドラーの口が、爆発するのを見ると、
コバルト・スナッシュを発射。
サンドラーは硬直後、粉々に爆発します。
 
爆炎が流れる中、
少し離れた砂地から、顔を出したサンドラドンは、
その様子を、確かめるように見ると、
再び砂中に潜って消え、ゾフィも空へ飛び去ります。
 

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一方、プリム星人の円盤軍も、

司令船が、撃墜されると、
その後は徐々に、劣勢になり、

最後は、極東・アルジェのUSTと、

アルジェリア連合空軍によって、撃退されました。
 

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始めは、言い伝えの怪獣が、星人の液体生命に、
乗っ取られるか、操られるかしていた?
と、思われました。

 
が、
その後、本物が現れた事で、
液体生命は、星人の純粋な武器で、
現地惑星の、ある範囲内の生物中、
もっとも強力と、判断した生物を、
能力まで含めて、ほぼコピーする、
生物兵器と、考えられました。
 
自分が、コピーされた事に、
気がついたのかどうかは、不明ですが、
今回は、その言い伝えの怪獣が、
結果的には偽者を倒しに、現れたようでした。
 
現地の人々は、寺院を復興して、
再び怪獣を、祭りましたが、
それ以降、今のところは、
サンドラドンの目撃報告は、ありません。
 

【第034話・終わり】


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ペタしてね