生徒たちへ(4) | 函館の家庭教師・個人塾

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前回の生徒たちへ(3)では、受験生に対して「志望校が決まっていないなら、決めるところから始めよう。」と言いました。また、「今の成績で志望校を決めるな」とも言いました。

 

志望校が決まっているなら、次に何をするべきでしょうか。

 

「志望校のことを徹底的に調べるべき」です。

 

推薦や一般入試も含めて、どのような入試制度があるのか。入試科目は何か。出題範囲はどこまでか。共通テストと二次試験の配点はどれくらいか。2段階選抜は実施するのか。合格者最低点は公表されているか。そしてどれくらい取れば合格できるか。時間はどれくらいで解かなければならないのか。入試倍率はどれくらいか。どのような問題か。記述式かマーク式か。問題のレベルはどれくらいか。

 

まだ2月なので、今年受験する生徒のための過去問がまだ本屋に並んでいます。少し立ち読みするだけで構いません。出題傾向がつかめます。それに、今ではネットでたいていのことは調べられます。受験データはネットで集めましょう。それほど時間をかけなくても、これくらいの情報は集まります。

 

敵を知ったら、今度は己を知る番です。「過去」にとらわれ過ぎてはいけませんが、現状は冷静に分析すべきです。そうでなければ、これから何をすべきか見えてこないからです。

 

今まで一切勉強していない科目が必須科目であるかもしれません。現在の英単語レベルでは長文が全く太刀打ちできないかもしれません。苦手科目の配点が高いかもしれません。

 

その一つ一つに対して、どうすべきか何をすべきか冷静に考えるのです。

 

学校で教わってない科目が必須科目であったら、自力で勉強してもいいでしょう。現在の単語レベルで足りないなら、これから単語を頑張ってもいいでしょう。配点の高い苦手科目は、重点的に勉強するのもいいでしょう。

 

そして、すべてを考えて、やっぱり無理だと志望校を変えるのもいいでしょう。

 

これは、前回の生徒たちへ(3)の中の「決して今の成績で志望校を決めないでください。こんな学校無理だとあきらめないでください。『過去』にしばられて、『未来』を制限しないでください」という言葉に矛盾するように聞こえるかもしれません。

 

しかし、決定的に違う点があります。何も調べないうちに無理だとあきらめるのと、しっかり検討した結果あきらめるのでは雲泥の差だということです。

 

前者は消極的撤退で、後者は積極的撤退です。消極的撤退は、次につながらないかもしれませんが、積極的撤退は未来につながります。未来に進むために、次に選ぶ志望校に合格するために、今この志望校をあきらめるのですから。

 

私は、自分が受け持った生徒に関してこういったことを考えて、進路指導をしています。第三者の目で、なおかつ毎年毎年受験の最前線で戦っている経験を踏まえて、検討することができます。なかなか自分で決められない、よくわからないといった方はご一報ください。nirvana@theia.ocn.ne.jp