【デスゲームの在り方】

 

◎コメディー台本

◎10~15分程度


☆約束☆

・配信でご使用する際は許可を取る必要はありません。ご自由にご使用ください。

・番組名や説明欄にタイトルを書いて頂けたら助かります。

・演じられた後、コメントなどに演じた場所?(URLなど)教えて頂けたら嬉しいです。(覗きに行きたいので…)

・話口調を男性寄り、女性寄りに変更していただいても大丈夫です。アドリブとかも入れていただいて構いませんが、他の演者様が困るような事や結末を変えるなどはお控えください。

・みんなで楽しく声劇をしましょう!!

 

【役表】

X(性別不問):ボケ。デスゲームの主催者。

 

アサオ(性別不問):ツッコミです。頑張ってツッコんでください。

 

アンドウ(性別不問):ボケ。俺っ子。宮崎県民。

 

ウガタ(性別不問):ボケ。僕っ子。わんぱく。

 

バンナイ(性別不問):ボケ。イメージ的に男性なら寡黙(かもく)。女性ならクールビューティー。

 

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X:くくくくく、諸君、あれから数日経ったが、いかがかな?今日も私のデスゲームで阿鼻叫喚(あびきょうかん)するがいい。  

アサオ:(呆れた感じに)いや、もういいって。  

X:今日のデスゲームは・・・  

アサオ:もういいって言ってんだろ!!  

X:・・・くくく、どうした?いきなり声を荒らげて。もしや、家に帰りたくて喚(わめ)いているのか?  

アサオ:いや、家には帰りたいけど、そうじゃないんだよ。  

X:と言うと?  

アサオ:ぬるいんだよ!!デスゲーム、デスゲームって名ばかりで、誰も死んでねぇじゃん!?  

X:くくく、それは、諸君らの運の良さというやつで・・・  

アンドウ:いや、まあ、言われてみれば、なんか難易度低いんだよなぁ。なんていうか、ちょっと考えりゃわかるようなやつとか・・・。  

ウガタ:昨日のとか酷かったよね。たしか、間違い探しだっけ?  

バンナイ:どっかのファミレスの方が難しかったな。  

アサオ:せめて、もっと難しいの持ってこいよ!!  

X:え、いや、あれ、結構難しくなかった?  

アンドウ:そんな事ないと思うけど。  

バンナイ:せいぜい対象年齢、中学生レベルとかじゃないか?  

ウガタ:制限時間3時間って言ってたけど、30分ちょいで終わったよね。Xさんが映ってる大画面だったから、余計わかり易(やす)かったし。  

X:えぇ〜・・・そうだったの〜・・・?  

アサオ:とにかく、何もかもがレベル低いし、生死のやり取り感が全然ないんだよ!!こんな茶番に付き合うくらいなら帰るぞ!?本当に!!  

X:くくくくく、そうは言っても、このあらゆるGPS機器を防ぎ、あらゆる通信方法を妨害するこのデスゲーム専用全体的に真っ白な部屋から、果たして出られるかな?  

アサオ:それなんだよ!!なんで、そこだけ完璧なんだよ!?  

アンドウ:しかも、ご丁寧にスマホは取り上げられてるし。  

ウガタ:まぁ、でも、サブスクとか見放題だし。  

バンナイ:ご丁寧にゲーム機まであるから、退屈はしないけど。  

X:くくく、そうだろう?  

アサオ:聞いてた!?途中から、お前、娯楽提供してんだぞ!?  

X:それがなにか?  

アサオ:デスゲームで娯楽提供するバカがどこにいんだよ!?  

X:しかし、退屈だろう?  

アサオ:そこ配慮すんなよ!?  

アンドウ:まぁ、落ち着けってアサオ。  

アサオ:アンドウ・・・。  

アンドウ:とりあえず、茶でもすすって、茶菓子でも食って落ち着け?  

アサオ:それもーーーーー!!なんだ、それ!?旅館か、ここは!?  

X:途中、小腹も減るだろうと思って、昨日から置いておいたのだ。感謝したまえ。  

ウガタ:ありがとーXさん。  

バンナイ:助かる。  

アサオ:そりゃ、感謝するわ!!もてなされてんだもん!!  

アンドウ:(お茶すすりながら)Xさん、あとで、コーヒーとかも置いてくれる?  

X:承知した。  

アサオ:承知すんな!!あと、もう1ついいか?  

X:なにかな?  

アサオ:食事の件だ。  

X:食事だと?君達の要望に沿って、望みの物を用意しているが、そこに不満があるのかね?  

アサオ:望み聞いたらダメだろうがよ!?  

X:え?  

アサオ:お前、デスゲームなのに、なんで相手の要望とか聞いてんの!?  

ウガタ:昨日のチキン南蛮美味しかったよね〜。  

バンナイ:とてもジューシーでタルタルソースのかかり具合もたっぷりだったから、最高だった。  

アンドウ:宮崎県民である自分にとっても大満足の1品だった。  

アサオ:見ろ!!あいつら、あんなに仲良しになってんだぞ!?違うだろ!?デスゲームってもっと疑心暗鬼に陥ったり、お互い牽制(けんせい)し合うもんだろ!?違うか!?  

X:えっと・・・。  

ウガタ:Xさん、今日は特上寿司を食べたいな〜。  

バンナイ:こっちサビ抜き。  

アンドウ:じゃあ、コッテリ系ラーメンにしよっかな〜。  

X:くくく、任せたまえ。腕によりをかけて、提供しよう。  

アサオ:そうじゃねえっつってんだろ!!このスカポンタン!!  

X:え、でも・・・  

アサオ:でもじゃねえよ!!  

X:ほ、ほら、デスゲームには緊張感ってものが大事で・・・それを養うには健全な精神と肉体が・・・。  

アサオ:お前の出すゲームのどこに緊張感あんだよ!?ドキドキが違うニュアンスなってんだよ!!ちょっとしたレクリエーションになりつつあんだぞ!!こういうデスゲームってのは、食事も1人分とかにして、取り合いさせるもんだろ!!  

X:でも・・・  

アサオ:でも、じゃねえんだよ。あと、アレ見てみろ。  

X:アレ?  

ウガタ:そーれ、UNOー。  

バンナイ:なんだと?しかし、甘い!!ドロー4!!  

アンドウ:そこにドロー2!!  

ウガタ:えー?やったなー?あはははは。  

バンナイ:そう簡単にはあがらせんぞ?ふふふふふ。  

アンドウ:先に上がるのは俺だ!ははははは。  

X:アレがなんだというのかね?  

アサオ:デスゲームであんなほんわかした雰囲気ダメだろ!?  

X:え、でも、みんな楽しそうにしてるし・・・。  

アサオ:デスゲームって楽しいもんなのか!?  

X:それは・・・その〜・・・  

アサオ:だよな?デスゲームって、もっと殺伐(さつばつ)としてるよな?  

X:はい。  

アサオ:お前にはいま、アレがどう見える?  

X:シェアハウスシーズン2。真夏の愛とトキメキ編・・・といったところか。  

アサオ:ご丁寧に長期ドラマ風に仕上げんな、バカ!!  

X:はい、すみません。  

アサオ:だいたい、何をもって俺たちをデスゲーム(仮)に参加させてんだよ?  

アンドウ:たしかに。お互い面識ないけど。  

ウガタ:ここで目を覚ました時、みんな自己紹介し合ってたもんね。  

バンナイ:Xさん、答えてくれ。なぜ、我々なんだ?  

X:くくくくく、適当だ。私は人間の苦悶(くもん)や恐怖する顔を楽しみたいだけなのだよ。  

アンドウ:サイコパスじゃないか。  

ウガタ:そんな理由で・・・。  

バンナイ:これが人間のやる事か?  

アサオ:お前ら頑張って雰囲気作ってるけど、実際、もてなされてるだけだからな?ランダム慰安(いあん)旅行ご招待ツアーみたいなもんだぞ、これ?お前もお前だよ。人格的にデスゲームの主催者としては完璧なのに、なんでゲーム内容、全部しょぼい上にもてなしてんだよ。  

X:なるほど。・・・たしかに、君達の意見を聞いて、私も気が変わった。 ウガタ:え?  

X:今日のデスゲームは死のモグラ叩きだったが、予定変更だ。  

アサオ:なんだよ、死のモグラ叩きって。ちょっと気になるだろ。  

X:本日行うのは死のロシアンディナーだ。  

バンナイ:死のロシアンディナーだと?  

X:そこに4つの丼(どんぶり)があるだろう?その中から好きな物を選んで食したまえ。4つの内、3つはセーフ、しかし、1つは死に至る猛毒になっている。さぁ、果たして生き残れるかな?  

アサオ:いきなり本気出しすぎだろ!?なんなの、お前!?  

X:さあ、早く選べ!!君達の絶望を私に見せてくれ!!  

アサオ:くそ。やるしかないってのかよ。  

アンドウ:でも、やっとデスゲームっぽくなったな。  

ウガタ:ちょっとワクワクするね。  

バンナイ:どうしよう、ちょっと楽しいかもしれない。  

アサオ:感覚バグってんの、お前ら!?最悪、誰か死ぬんだぞ!?  

アンドウ:この4つの丼(どんぶり)から選ぶのか・・・。  

ウガタ:どうする?誰から選ぶ?  

アサオ:元々、アイツに火をつけたのは俺だ。お前達から選んでくれ。  

アンドウ:アサオ・・・(丼の中身を見て)じゃあ、これにする。  

ウガタ:え、じゃあ、僕、これ。  

バンナイ:なら、私はこれだ。  

アサオ:・・・よし。なら、これだな。これ、うどんか?  

X:全員、選んだみたいだな。では、食べたまえ。  

アンドウ:よし・・・。(すする)  

ウガタ:当たりませんよーに!!(すする)  

バンナイ:南無三(なむさん)。(すする)  

アサオ:やってやる!!(すする)  

X:さあ!!結果はどうなる!!  

ウガタ:・・・あれ?なんともないよ?  

バンナイ:出汁がきいてる美味いうどんだ。  

アサオ:俺もなんとも・・・まさか!!アンドウ!!大丈夫か!?  

アンドウ:・・・いや、その〜。  

ウガタ:アンドウさん?  

バンナイ:どうした、アンドウ。  

アサオ:まさか、お前・・・  

アンドウ:ごめん、みんな。  

アサオ:アンドウ・・・!!  

アンドウ:もしかして、そば食べたい人とかいた?いや、マジ、俺そば好きでさ、思わず、そば見つけた時は、真っ先に選んじゃって・・・。  

アサオ:・・・そば?  

ウガタ:そばあったんだ。  

X:素晴らしい!!まさか、私の罠を掻い潜り(かいくぐり)、見事、全員生き残るとは!!  

アサオ:え?なに?どういうこと?  

X:そう、私が用意した毒とは、そのそばの事だ。本来なら、アナフィラキシーショックで死ぬ運命だったが、見事、全員、生還された訳だな。  

バンナイ:危なかった。そばだと死ぬとこだった。  

ウガタ:僕も食べてたらって思うと、恐ろしかったよ。  

アサオ:・・・おい。  

X:なにかね?  

アサオ:全部そばとかにしなかった理由は?  

X:そりゃあ、全員そばだと、2人死んでしまうだろう?それじゃあ、1人ずつ減らす予定の私としては不本意だったから。  

アサオ:選ばせたのは?  

X:それは、緊張感のためだ。どうだ?ドキドキしただろう?くくくくく。  

アサオ:おい。  

X:なにかね?  

アサオ:お前デスゲームの主催者向いてねぇよ。

fin

 

 

 

演じて頂きありがとうございました。

今後も煮成焼也(ニルナリヤクナリ)の台本をよろしくお願いします。

 

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