【モザイクLOVE ~序章~】

◎コメディー台本

◎10~15分程度


☆約束☆

・配信でご使用する際は許可を取る必要はありません。ご自由にご使用ください。

・番組名や説明欄に紹介していただけたら嬉しいです。

・演じられた後、コメントなどに演じた場所?(URLなど)教えて頂けたら嬉しいです。(覗きに行きたいので…)

・他の演者様が困るような事や結末を変えるなどはお控えください。

・みんなで楽しく声劇をしましょう!!

 

※前読みは推奨しません。

 

陽一:(男性)ツッコミ。「相手の容姿をしっかり聞かないとモザイクに見えちゃう病」を患った青年。ツッコミ頑張って。

ジョニー:(男性)ボケ。兄貴肌。

A子:(女性)ボケ。クールビューティー感が漂う女性。委員長な感じ。

ユウ:(女性)ボケ。元気っ娘。兼ね役で母親もお願いします。

 

【役表】

陽一:

ジョニー:

A子:

ユウ:

 

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陽一:僕の名前は陽一。僕は産まれてから16年間、とある難病を患っている。「相手の容姿をしっかり聞かないとモザイクに見えちゃう病」。名前の通り、相手の特徴を聞くまでその人がモザイクにしか見えない病気だ。治療法も見つかっていない。でも、大丈夫。容姿をしっかり伝えてもらえたら、何も問題は無いのだから。
 

母親:こら、いつまで、自分語りしてるの。今日は烈號(れっつごー)高校転校初日の大事な日でしょうが。さっさと学校に行ってきなさい。尺がもったいないでしょ。
 

陽一:最初からメタ発言やめて、母さん。

 

 



陽一:はぁ、はぁ、にしても、この学校への道のり、めちゃくちゃ遠いな。なんだ、この坂。心臓破る気満々じゃないか。
 

ジョニー:おや、どうしたんだい?ボーイ?
 

陽一:え。
 

ジョニー:何か困り事かい?
 

陽一:(いや、デカいな。それに、頭が金色?モザイクで分かりづらいな。外人か?)
ジョニー:おいおい、そんなキュートな顔をこっちに向けられちまうと照れちまうだろ?
 

陽一:え、あ、ごめん。
 

ジョニー:さては、今日来ると聞いていた転校生ってお前さんか?陽一:あ、うん。たぶん、そう。僕は陽一。君は?
 

ジョニー:気軽にジョニーって呼んでくれ。そして、こっちの右上腕二頭筋がボブ、左上腕二頭筋がサムだ。よろしくな。陽一。
 

陽一:筋肉に名前付けてる。絶対ヤバい奴だ。
 

ジョニー:ん?なんか言ったか?陽一。
 

陽一:いや、何も。
 

ジョニー:おっと、そろそろ予鈴が鳴っちまうな!走るぞ、陽一!
 

陽一:え、もうそんな時間!?いや、ジョニー、ちょ、早っ!!原付追い越してる!!ねえ!!人が出しちゃいけないスピード出てるって!!





A子:初日から遅刻って、ずいぶんと肝(きも)が据(す)わってるのね、あなた。
 

陽一:あはは。反省してます。
 

A子:自己紹介がまだだったわね。私はA子。あなたのクラスの学級委員長をしているわ。
 

陽一:えっと、陽一です。
 

A子:陽一くん、私達のクラスは個性的で慣れるのに大変かもしれないけど、できる限りのフォローはするわ。
 

陽一:ありがとう。

 

A子:(ぼそっと)それにあなた、結構好みだし。

 

陽一:え?
 

A子:じゃあ、教室に入りましょうか。

 

陽一:あ、うん。やばい、緊張してきた。

 

A子:みんなー、新しい生贄が来たわよー。
 

陽一:おい、なんつった?

 

 




陽一:はぁ、疲れた。
 

ユウ:大丈夫?疲れてるね、転校生くん!
 

陽一:あ、えっと、たしか。
 

ユウ:ボク、ユウって言うんだ。よろしくね。転校生くん。
 

陽一:よろしく。僕は陽一。
 

ユウ:アハハ、よろしくね。陽一くん。
 

陽一:まさか、自己紹介した後、全員がお祭り騒ぎになった挙句、パイを顔にぶつけ

られるなんて思わなかったわ。
 

ユウ:汚れちゃったけど、着替えも準備してたし、何より、珍しい体験できたでしょ?
 

陽一:その後の落とし穴に落とされた時はバラエティ番組に紛れ込んだかと思ったわ。
 

ユウ:どうだった?
 

陽一:殺意が沸いた。
 

ユウ:まあまあ。皆、君を出迎えるためにいっぱい準備したんだし。
 

陽一:まぁ斬新ではあったよ。なかなか経験できない事だったし。
 

ユウ:そう言ってもらえて良かった。必死に考えた甲斐があったよ。
 

陽一:発案者はお前か。





ジョニー:ところで、陽一。なんで、そんな難しい顔してるんだい?
 

A子:まるで、近くの物をみるおじいちゃんみたいよ。
 

ユウ:老眼なの?その歳で。
 

陽一:いや、視力は問題無いんだけど、実は・・・

陽一:僕は持病の事を話した。なかなか珍しい病気だったから、3人共、最初は驚いていたけど、その後、顔を見合わせたようだった。
 

ジョニー:なんだ、そんな事か。
 

A子:それなら、私達がそれぞれ特徴を陽一君に教えてあげるわ。
 

ユウ:まっかせてー!
 

陽一:みんな、ありがとう。
 

A子:じゃあ、まずは、ジョニーからね。
 

陽一:うん。お願い。
 

A子:金色の髪。
 

陽一:うん。いい感じ。
 

ユウ:盛り上がった筋肉。
 

陽一:あぁ、納得。発言からしてそうかなぁって感じはあった。
 

A子:あとハーフ。
 

陽一:あ、なるほど。だから、金髪なんだ。
 

ユウ:あとは、魅惑のFカップ。
 

陽一:ん?ちょっと待った。なんだって?
 

A子:魅惑のFカップ?
 

陽一:え?Fカップ?ジョニーって女の子!?
 

ジョニー:おいおい、ブラザー。なに言ってくれちゃってんだよ?このミニスカートが目に入らねぇか?
 

陽一:え、いや、ごめん。完全にスポーツ用のスパッツ履(は)いた男と思ってた。
 

ジョニー:ひどいっ!男と間違えられるなんてっ!!PAPAにも言われた事ないのにっ!!
 

陽一:えっと、なんか、ごめん。
 

ジョニー:いや、いいんだ。ブラザー。烈號高校のウマ娘と呼ばれるくらい鍛えちまったジョンとケビンが悪いんだ。
 

陽一:あ、右大腿四頭筋と左大腿四頭筋か。ってか、なんでジョニー?
 

A子:ジョアンヌ・ローズヒップって名前だと長いから。
 

陽一:まぎらわしっ!!
 

ユウ:え、ちなみに、ボクは?ボクもモザイクに見えてるの?
 

陽一:うん。髪色とかなら、なんとか分かるけど、綺麗な白髪(はくはつ)だね。
 

A子:そうね。それに、透き通るような肌だし。
 

ジョニー:折れそうに華奢な腕。
 

陽一:あ、いい感じ。モザイク取れてきた。
 

A子:小動物のような小顔。
 

陽一:あ、全体像掴めてきた。見える見える。
 

ジョニー:あとは、浮遊能力。
 

陽一:ストップ!
 

A子:どうしたの?
 

陽一:最後がおかしい。なんで、浮いてんの?
 

ユウ:え?幽霊だし。
 

ジョニー:透き通るような肌って言ったじゃないか。
 

陽一:透き通るような肌って比喩じゃなくて、そのままの意味!?
 

ユウ:うらめしYEAH!
 

陽一:そんな明るい怨念初めて聞いたわ。え、なんで見えんの!?こんなくっきり見えるもんなの!?
 

ユウ:そこは気合だよ。
 

陽一:まさかの根性論!?
 

ジョニー:あとは、ぺったんこな胸板。
 

ユウ:呪うぞ。
 

陽一:本職だけに怖いわ。
 

A子:最後は私ね。
 

陽一:もう何が来ても驚かねぇぞ。
 

ユウ:黒髪ショート!
 

ジョニー:丸メガネにキリッとした目。
 

陽一:あ、すごい。テンプレみたいな委員長だ。
 

ユウ:あとは、聖剣使い。
 

ジョニー:呪われし血の末裔ってことくらい?
 

陽一:最後にファンタジーの鉄板みたいなの盛り込まれた!?
 

A子:まぁ、運命(さだめ)だから、仕方ないわよね。
 

陽一:そんな悲壮感を急に出さないで!!
 

ジョニー:A子ちゃんのお父さんとお母さんも魔王に殺られてるから、天涯孤独なのよね。
 

陽一:重い重い。
 

ユウ:ボク、この前、A子ちゃんのお母さんに会ったよ。幽霊は便秘知らずで最高だって言ってた。
 

陽一:おい、幽霊。シリアスな空気をギャグに変えるな。
 

A子:便秘だけに尻、アスってね。
 

陽一:最低だよ。
 

ジョニー:あとは、たまに、発狂して周囲の人とか襲うけど、気にしてやるなよ?
 

A子:半径3m以内には近づかないでね?狩っちゃうわ。
 

陽一:バーサーカーじゃねえか。
 

A子:まぁ、こんなものかしら。
 

陽一:すごい濃いメンバーだった。
 

ジョニー:ハッハッハ、改めて、ようこそ、烈號高校へ。陽一。
 

ユウ:歓迎するよ!陽一君!
 

A子:一緒に楽しい学園ライフを送りましょう。
 

陽一:いや、濃いな、おい。・・・え、ちょっと待った。これ、ジャンルがラブコメってそういう事!?この中から誰か選ぶの!?
 

 

Fin

 

 

 

演じて頂きありがとうございました。

今後も煮成焼也(ニルナリヤクナリ)の台本をよろしくお願いします。

 

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