【都合がいい委員会】

 

 

◎コメディー台本

◎15~20分程度

☆約束☆

・配信でご使用する際は許可を取る必要はありません。ご自由にご使用ください。

・番組名や説明欄にタイトルを書いて頂けたら助かります。

・演じられた後、コメントなどに演じた場所?(URLなど)教えて頂けたら嬉しいです。(覗きに行きたいので…)

・話口調を男性寄り、女性寄りに変更していただいても大丈夫です。アドリブとかも入れていただいて構いませんが、他の演者様が困るような事や結末を変えるなどはお控えください。

・みんなで楽しく声劇をしましょう!!

 

新人:(性別不問)突然、都合がいい委員会の新人になってしまった人。

 

会長:(性別不問)都合がいい委員会の会長。

 

副会長:(性別不問)都合がいい委員会の副会長。

 

男:(男性)兼役がいっぱいあります。がんばって!

 

女:(女性)兼役がいっぱいあります。がんばって!

 

 

【役表】

新人:

会長:

副会長:

男:

女:

ー-------------------------------------

 

 

新人:う〜ん…ここは、どこだ?
 

会長:ようこそ、「都合がいい委員会」へ!新人君を歓迎するよ!
 

新人:え?…え?あんた誰!?
 

副会長:ここはあらゆる世界に介入できる世界です。
 

新人:え、いや、無視!?って、あんたも誰!?どういうこと!?
 

会長:そうだな、説明した方が早いか。これを見てくれたまえ。
 

(空中に男女二人を映した映像が映る。)


新人:え?ちょ…頭の処理が追いつかん…。なにこれ?
 

副会長:舞台は夏祭りの夜、花火がよく見えるとウワサの場所で二人きり。いま、彼

女、ミカさんが彼、ユウキ君とめちゃくちゃ良い雰囲気になっているのです。
 

新人:えっと…なるほど?
 

会長:だが、しかぁし!!この二人はくっつきそうでくっつかない、そんな関係が続

いている!!
 

新人:…なんて?え?これ、なんの映像なの?ってか、これ盗撮(とうさつ)とかじゃ!!
 

副会長:落ち着きなさい。これは、いま現在起きていることなのです。そして、このままだと、彼らには不幸が訪れます。
 

新人:ふ、不幸…?
 

会長:だが、そんな未来を防ぐために我々がいるのだよ。黙って見ててごらん。
 

(映像のユウキが口を開く。)
 

ユウキ(男):花火…始まんねぇな。
 

ミカ(女):そ、そうね。
 

ユウキ(男):な、なぁ、話って、な、なんだったんだよ?
 

ミカ(女):べ、別に…。なんでもないわよ。
 

ユウキ(男):そんな事ないだろ!?祭りの最中も、なんか様子おかしかったし。
 

ミカ(女):は、はぁ!?そ、そんなことないし!べ、別に心配して欲しいなんて…お、思ってないし。
 

ユウキ(男):(頭をかきながら)あのなぁ…お前はそうでも、俺はそういう訳にはいか

ないんだよ…。
 

ミカ(女):え?
 

ユウキ(男):(明るく)だって、お前の母ちゃんからお前の事頼まれたからよ!
 

ミカ(女):な、なによ!それ!
 

ユウキ(男):それに、せっかくかわいい格好してんだからよ、楽しもうぜ?
 

ミカ(女):え、か、か、か、かわ…
 

ユウキ(男):俺はお前のその格好、結構好きだぜ?
 

(三人の場面に戻る。)
 

会長:副会長!いまだ!!花火を!!
 

副会長:はい!!花火発射!!
 

新人:へ?な、なんだ?
 

(二人の場面に戻る)
(副会長さんのセリフに被せるようにミカさんはセリフお願いします。)
 

花火(副会長):ドーン!!ドーン!!ドーン!!ドーン!!ドーン!!ドーン!!ドーン!!
 

ミカ(女):(小声で)あたしも、あんたの事が好き…。
 

ユウキ(男):え?すまん、花火で聞こえなかった。なんだって?ってか、話は何だっ

たんだよ?
 

ミカ(女):(少し機嫌が良さそうに)なんでもないわよ、ばーか♪
 

(三人の場面に戻る)
 

会長:よくやった!副会長!!
 

副会長:(疲れながら)ふーっ、ふーっ、ミッションコンプリート。
 

新人:え、な、なんだったんだ、いまの。
 

会長:我々はいま、この世界に介入したのだ。都合がいいようになるようにね。
 

新人:な、なんだって…?
 

副会長:あの二人がいまくっつかないように、ごく自然に、都合がいいようになるよ

う、介入したのです。
 

新人:え…それなら、思いが伝わって付き合った方がいいんじゃ…
 

会長:それだと、打ち切り感出るし、この後の話の展開も難しくなるし、なにより、他のヒロインとの話も出来なくなるだろ!?
 

新人:いまのラブコメ漫画の世界の話っ!?それなら、確かに都合がいい…か。
 

副会長:それが、我々の仕事です。新人さん。
 

新人:い、いや、そう言われても…ってか、新人って、俺も入れられてんの、こ

れ!?
 

会長:ここに来た時点でそれ以外の道はないからね。
 

副会長:諦めてください。
 

新人:いや…でも…これは…。
 

会長:ふむ、まだしっくり来てない感じか。じゃあ、次、行ってみよう。
 

(また映像が空中に映る)
 

新人:また、これか。
 

副会長:次は勇者タケルと四天王シズカが戦い、タケルが負けそうになってる場面です。
 

(二人の場面に映る。)
 

シズカ(女):あら、勇者って聞いてたけど、結局、こんなもんなのね。
 

タケル(男):くっ…これが四天王っ…強すぎる…!
 

シズカ(女):さてと、生きて捕らえろって言われてたけど、こんなもんなら、殺して

も問題ないわよね。
 

タケル(男):くそっ…父さん、母さん、妹、幼なじみの魔法使い、友達の戦士、聖女

様、国王、その他諸々(もろもろ)…
 

(三人の場面に戻る)


会長:ほら、新人君、君に見せ場をあげよう!さぁ、勇者にパワー送って!
 

新人:え、パワーって…どうやって?
 

副会長:こう、いけーって感じで送れますよ?ほら、手をかざして。
 

新人:テキトー過ぎない?
 

会長:大丈夫大丈夫!誰にだって初めてはあるものさ。
 

副会長:会長、そろそろお時間が…。
 

会長:ほら、早くしないと、勇者死んで、この世界が無くなっちゃうよ?はやくはや

く。
 

新人:いや、責任重いわ!!くそ、いったれ、パワーーーーーっ!!!!
 

(二人の場面に戻る)
 

シズカ(女):さて、じゃあ、殺すとしますか…(異変に気づき)な、なに!?ゆ、勇者から急にオーラが…
 

タケル(男):ぐ、ぐげげげげげげげげ!!!!ぎゃがっしゃーーーーー!!!!!
 

(三人の場面に戻る)
 

新人:あ、あの、なんか、様子がおかしいんですけど…。
 

副会長:あ、パワー送りすぎちゃってますね。
 

会長:お!!初めての仕事に気合い入りすぎちゃった?
 

新人:いや、これ、勇者大丈夫なのか!?
 

(二人の場面に戻る)
 

タケル(男):(会話が通じないような化け物の感じで)オ、オデ…オマエ…ダオズ…。

勇者パンチ…っ!!。
 

シズカ(女):ぎゃふんっ!!
 

(三人の場面に戻る。)
 

会長:えっと…。
 

副会長:これは…。
 

会長:倒したからOKじゃない?
 

新人:いや、明らかアウトだよね!?もう勇者じゃねぇじゃん!バーサーカーだよ、

あれ!!
 

副会長:まぁ、筋肉量や骨格がだいぶ変わりましたが、よしとしましょうか。
 

新人:え!?ほんとにアレでいいの!?絶対失敗してると思うんだけど!?
 

会長:大丈夫大丈夫。あとは勇者がなんとかしてくれるって。
 

副会長:では、次の世界に行きましょう。
 

新人:あー、もうどうとでもなれ!!
 

会長:ほら!新人君!弱小野球部が甲子園の決勝まで来たよ!!
 

副会長:お分かりですね?
 

新人:勝てーーーーーー!!
 

弱小(男):やったーーー!なんか色々あって逆転サヨナラ満塁ホームランだー

ー!!!
 

強豪(女):負けたー!!
 

会長:ほら、新人君!殺人事件が起きたよ!!
 

副会長:お分かりですね?
 

新人:名探偵出てこーーーーい!!!!
 

名探偵(女):名探偵参上!!犯人はお前だ!!
 

犯人(男):くっ…!!正解っ!!
 

会長:ほら、新人君!!急に巨大ロボに乗ることになった民間人だよ!!
 

副会長:お分かりですね?
 

新人:操作方法ーーーー!!!!
 

民間人(女):なんか動かせる気がする!!
 

ロボット(男):動キマーーース!!!!
 

会長:新人君、海でパリピが踊り狂ってるよ!!

 

副会長:お分かりですね?

 

新人:サメー-------------!!!!

 

パリピ(女):オーマイガー--!!スティーブがシャークにイーツされたわー---!!!!

 

サメ(男):滅びるがいい!!パリピリア充共が!!食い散らかしてやるわっ!!!!

 

(疲れ果てる新人。)
 

新人:はぁ…はぁ…。
 

会長:なかなか筋(すじ)がいいね。新人君。
 

副会長:結果も上々。素晴らしいですよ。
 

新人:はぁ…はぁ…なんか、やり方も分かってきた気がする…。都合がいいな、おい。

 

(また、空中に映像が映る。そこには一人の女子高生が信号待ちをしていた。)


会長:さて、今日、最後の仕事だ。彼女はこれから、異世界転生をする。
 

新人:は?い、異世界転生って…。
 

副会長:女子高生、信号、転生…。
 

会長:そして、最後のピース、急に道路に飛び出してくる猫を召喚っ!!
 

新人:お、おい、まさか、お前らあの子を…
 

副会長:仕方ありません。これも我ら「都合がいい委員会」の使命なのです。
 

会長:現れろ!猫ちゃん!!ふんっ!!
 

(映像に猫が現れ、道路に飛び出す。)
 

猫(男):にゃーお。
 

女子高生(女):え!?猫ちゃん!?危ない!!
 

(女子高生が飛び出すとトラックが突っ込んでくる。)
 

会長:よし、無事、完了したな。
 

副会長:えぇ。あとは、彼女がトラックに轢(ひ)かれ、無事終了です。(異変に気づ

く)…っ!!会長!おかしいです!まだ、この世界に誰かが介入しています!!
 

会長:ま、まさか…!!新人君!!何をしているんだ!!
 

新人:たしかに王道的な展開だと思うよ、でもな!!
 

(映像に写ったトラックが不自然な曲がり方をし始める。)


運転手(男):な、なんだ!?トラックが勝手に曲がって、誰もいない所に急停車したぞ!?
 

女子高生:な、なに、いまの…。まるで、私を避けるようにトラックが…
 

(三人の場面に戻る)


会長:は、はははは。なかなか、やってくれるじゃないか。(怒りの感情を押し殺した感じで)何を考えているんだい?新人君。
 

新人:単に目の前で女子高生殺そうとする、あんたら二人を止めただけだよ。あのまま死なれてみろ、最悪の気分だ。
 

会長:まぁ、たしかにそうだろう。私だって本当は彼女を殺したくはない。だが、そうしないといけないんだ。…これでこの世界は壊れてしまう。わかるか?君のせいで、ひとつの世界がいま無くなろうと…
 

副会長:会長、まだ世界は無事です。
 

会長:なに!?
 

副会長:これをご覧下さい。
 

(映像に戻る)
 

女子高生(女):あ、あれ?猫ちゃん?どこ行ったの?
 

猫(男):助けていただき、ありがとう、レディ。
 

女子高生(女):えーーー!?さっきの猫ちゃんがめちゃくちゃ美青年に変わってるーーー!?
 

猫(男):そう、実は私は美青年に変われる化け猫だったのさ☆そして、私はいま、君に恋をしている!!
 

女子高生(女):な、なんですってーーー!?(テレビ番組の宣伝っぽく)ひょんな事から化け猫に好かれてしまった私。これから、私の世界はどうなっちゃうのー!?新番組「化け猫ラブハートデッドエンド!」
 

猫(男):あなたのハートにスクリュードライバー☆
 

(三人の場面に戻る)


会長:こ、これはまさか、人外恋愛モノに変わったのか!?
 

副会長:ま、まさか、こんな事が出来る人がいるだなんて…。
 

新人:え、あ、こういうのもできるんだ…。
 

会長:まさか無意識でやったのか!?
 

副会長:なんて恐ろしい人…。
 

新人:い、いや、偶然ね、こう、なっちゃっただけで…
 

会長:素晴らしい!!やはり、君は素晴らしい逸材(いつざい)だよ、新人君!!まさか、悲惨(ひさん)な運命から彼女を救うどころか、よりハッピーな展開にもっていく

なんて!
 

新人:いや、ほんと、たまたま…
 

副会長:おみそれしました。いっそ、私の副会長という肩書きをあなたに授けましょう!
 

会長:いやいや、なんだったら、私の称号、会長を君にあげるよ!今日から君が会長

だ!!
 

副会長:では、早速手続きの方を…!!
 

会長:もう済ませているよ!!
 

新人:ちょっと…?都合いい展開過ぎない?
 

副会長:では、上の方に許可を取りましょう!!委員長よろしいですか!?
 

委員長(女):イイヨっ!!ヤッチャッテ!!
 

会長:では、次は代表に連絡だ!!
 

代表(男):いいね!それで、いっちゃおう!!
 

会長:という訳で、今日から君が会長だよ。(にっこり)
 

新人:いや、都合いいなっ!?
 

 

Fin

 


演じて頂きありがとうございました。

今後も煮成焼也(ニルナリヤクナリ)の台本をよろしくお願いします。
 
連絡先はコメントもしくはTwitterID → 【@nalinirunali】によろしくお願いします。