【ふわりんランドへようこそ ~スジもんを添えて~】
◎コメディー台本
◎15~20分程度
☆約束☆
・配信でご使用する際は許可を取る必要はありません。ご自由にご使用ください。
・番組名や説明欄にタイトルを書いて頂けたら助かります。
・演じられた後、コメントなどに演じた場所?(URLなど)教えて頂けたら嬉しいです。(覗きに行きたいので…)
・話口調を男性寄り、女性寄りに変更していただいても大丈夫です。アドリブとかも入れていただいて構いませんが、他の演者様が困るような事や結末を変えるなどはお控えください。
・みんなで楽しく声劇をしましょう!!
田中:(性別不問)ふわりんランドに召喚された常識人。たまに笑顔で怖いことを言うことがあるらしい。
フワリン:(女性)ふわりんランドの住人。ウサギのぬいぐるみに羽が生えたようなかわいい姿をしている。途中、兼役【デビルン】があります。
ポポルン:(性別不問)ふわりんランドの住人。クマのぬいぐるみに羽が生えたようなかわいい姿をしている。
モンモン:(男性)ヤクザに羽が生えた姿をしている。
【役表】
田中:
フワリン:
ポポルン:
モンモン:
ー-------------------------------------
田中:え?あれ?ここはどこだ?花畑?うわ、空がピンク色!?なんだ、大気汚染(たいきおせん)か!?
フワリン:ようこそ、ふわりんランドへ!田中くん!
(田中の近くにウサギのぬいぐるみのような姿をしたフワリンが飛んでくる)
田中:うわっ!なんだ!?ウサギのぬいぐるみが飛んでる!?なんだ、やべえクスリでも打たれたのか、俺!!
(今度はクマのぬいぐるみのような姿をしたポポルンが飛んでくる。)
ポポルン:大丈夫だルン。君はやべえクスリなんてやってないし、ボクらは幻覚でもないんだルン。
田中:え?でも、見るからにヤバそうな幻覚が俺の周りを飛んで…
(ヤクザの姿をしたモンモンが歩いてくる)
モンモン:ようこそ、ここは、ふわりんランドです。
田中:羽が生えたヤクザ来たーーー!?
(田中の前に3体の妖精が並ぶ)
フワリン:フワリンだリン☆
ポポルン:ポポルンだルン☆
モンモン:モンモンです。
田中:いや、おかしいの混じってない!?一人だけVシネマなんだけどっ!?
フワリン:ボクらはふわりんランドの住人なんだリン☆
田中:ねぇ、異物混入(いぶつこんにゅう)してるよ?ちょっと?
ポポルン:ここ、ふわりんランドは愛と平和の世界なんだルン。
田中:愛と平和って…それから、かけ離れた見た目の奴いるよ?
モンモン:しかし、最近、ウチのシマの様子が、どうにもおかしいんです。
田中:いま、ウチのシマっつった?ねぇ?
フワリン:そう、悪の化身(けしん)、デビルン達がボクらを襲って来たんだリン。
田中:悪の化身(けしん)、キミらのすぐ側にもいると思うけど?反社(はんしゃ)みたいな奴いるよ?
ポポルン:お願い!ボク達を助けて欲しいんだルン!
田中:そこにいる極道(ごくどう)もんがいればなんとかなりそうじゃない?
モンモン:お願いしやす。田中のアニキ!あっしらを助けてくだせえ!!
田中:アニキって呼ぶな!
フワリン:もちろん、お礼はたっぷりするリン!君の望むものなんでもひとつ叶えて
あげるリン。
田中:え?なんでも?
フワリン:そうリン。な〜んでも叶えてあげるリン☆
田中:え?じゃあ、俺をモテモテにとかは?
フワリン:できるリン☆
田中:一生健康とか?
ポポルン:余裕だルン。
田中:え、じゃあ、億万長者…。
モンモン:望むままに。
田中:マジかぁ〜。じゃあ、話だけでも聞こうかな?
フワリン:本当リン?
ポポルン:ありがとうルン!
モンモン:恩に着ます!早速、盃(さかずき)の準備を…!
田中:ちょいちょいちょい、さりげなく契(ちぎ)りを交わさせそうとするな!(咳払
(せきばら)いする)それで?、向こうが襲ってくる理由とか、わからないか?
フワリン:それは、この「マジックぶなしめじ」が原因なんだリン。
田中:いや、絶対やばい匂いがぷんぷんする虹色のぶなしめじ出てきた!
ポポルン:これは、ボク達の世界に生えているキノコだルン。
田中:それが争いの火種(ひだね)になってるのか…。
モンモン:なにせ、このブツは、あっしらの世界でしか取れないキノコでしてね。煮
て良し、焼いて良し、揚げてよし、吸ってよしなんです。飛びますよ?
田中:吸うってなに!?飛ぶって羽根ついてるお前らが飛ぶって意味だよな!?別の
意味、入ってないよな!?
フワリン:デビルン達は「マジックぶなしめじ」を独占しようとしているんだリン!
ポポルン:ボクらはいま、窮地(きゅうち)に立たされてるんだルン!
モンモン:ケジメつけに行きましょうや!
田中:いや、でもさ、見たらわかると思うけど、俺、一般人なんよ?
フワリン:大丈夫だリン!
ポポルン:そんな時のために、いいモノを用意してるんだルン!
フワリン:モンモン、アレを持ってきてほしいリン。
モンモン:へい、叔父貴(おじき)。
田中:アレってなに?魔法の杖とか、変身できるコンパクト的なやつ?
モンモン:どうぞ、「マジカルドッス」です。
(普通の小刀(ドス)を渡される田中。)
田中:いや、普通の凶器!!
モンモン:名匠(めいしょう)の業物(わざもの)です。
フワリン:それでデビルン達をやっつけて欲しいリン!
ポポルン:それを持つとやる気がみなぎるんだルン☆
田中:殺(や)る気が…。
モンモン:さらに、身体能力の強化も付きます。
田中:前科とかも付きそうだな。
0:突然、頭を抱え苦しむフワリン。
フワリン:はぅあああっ!!
田中:なんだ、どうした!?
ポポルン:フワリンのフワリンセンサーに反応が…!!デ、デビルンだルン!!
モンモン:カチコミか!!
フワリン:お、お願いだリン!!田中さん!ボク達を助けて欲しいリン!!
田中:わかった…。侵略者からお前らを守ってやる!!
フワリン:まだまだデビルン達が来るかもしれないリン、ポポルン、モンモン。田中
さんを頼むリン。
モンモン:へい。
ポポルン:それじゃあ、行こうルン!!
(間)
田中:なぁ、コイツらがデビルン?
ポポルン:そうルン!別名黒い悪魔だルン!!
田中:いや、どう見ても、少し大きめの「まっく〇く〇すけ」みたいな感じなんだけ
ど。
デビルン(フワリン):ぴーっ、ぴーっ。
田中:かわいいな、おい。
モンモン:では、アニキ。どうぞ。
田中:え!?コイツら倒さないとダメなの!?
ポポルン:殺(や)ルン☆
田中:いま、初めてお前の語尾(ごび)を恐ろしく感じたわ。
デビルン(フワリン):(かわいい感じで)ヤメテ、ヤメテ。ボク達、ソノ「キノコ」ガ
食ベタイダケナノ!
田中:なぁ、ホントにお前らこいつらに襲われてんの?
ポポルン:そうだルン。
デビルン(フワリン):モウ、ミカジメ料ハ払ッテ…
ポポルン:モンモン、黙らせルン。
モンモン:へい。
0:モンモンがデビルンの口をふさぐ。
田中:なんか、いま、みかじめ料とか聞こえて…
ポポルン:田中さん、危なかったルン。あと少しで奴らの催眠術(さいみんじゅつ)に
かかるところだったルン。催眠術にかかると死んでたルン☆
田中:え、そんな能力あるの、こいつら。
(他のデビルン達がクモの子散らすように逃げていく。)
デビルン(フワリン):ミンナ、逃ゲテ!逃ゲテ!
ポポルン:ほら、田中さん!追っかけて!
田中:え?ちょ、これホントにやっていいのか?
モンモン:お願いしやす、アニキ。
田中:なんか、罪悪感あるけど…行くぞーーーー!!
(なんやかんやでデビルンを全員倒す田中。)
ポポルン:やったルン!全滅だルン!
(フワリンがやって来る。)
フワリン:本当にありがとうだリン!
田中:なんか、戦いというか、 駆除(くじょ)とかに近い感じだったような…
モンモン:田中のアニキ、ありがとうございます。おかげで我々の収入源(しゅうにゅ
うげん)を失わずに済みました。
田中:…収入源(しゅうにゅうげん)?
フワリン:あ、それは言っちゃダメだリン!
田中:おい、待て。食料だよな?これ。
ポポルン:モンモン、ダメだルン!それは黙っとく約束だルン!
田中:…おい、その話、詳しく話せ。
モンモン:え、えぇ。この「マジックぶなしめじ」は確かに食えます。が、主にヤク
としてそちらの世界に送り、とある組から我々は見返りとして金(かね)をもらう。そ
ういう内容です。
ポポルン:あわわわわわ…!
田中:え?じゃあ、俺、違法薬物(いほうやくぶつ)守るため、こいつら倒したの?
フワリン:そ、そうです。
田中:…なぁ、お前ら、手伝ったら願いをなんでも叶えてくれるんだよな?
ポポルン:は、はい。なんでも叶えます…。
田中:じゃあ、まず叶えられる願いを3つに増やそうか。
フワリン:そ、それは反則だリン!!
モンモン:へい。了解しました。
ポポルン:モンモンっ!?
モンモン:叔父貴(おじき)、カタギの方を巻き込んだ時点で俺らはもうダメなんです。多少の無茶くらい聞いて当然。ここはお互いスジを通しましょうや。
田中:よし、じゃあ、最初の願いだ。
モンモン:なんなりと。
田中:まず、元に戻せ。
フワリン:な、な〜んだ。ケガしたなら教えてほしいリン☆それを元に戻すくらい簡単だリン☆
田中:違う。全部(ぜ・ん・ぶ)元に戻せ。
フワリン:え…?全部って…?
田中:コイツらもだ。
(倒れているデビルン達を指さす。)
ポポルン:な、なんで、そんな事を…ルン。
田中:早よ、せんかいっ!!
ポポルン:ひゃいっ!!
(デビルン達が蘇る)
デビルン(フワリン):ヤッター!タスカッター!
ポポルン:あ、あぁ…なんてことだルン…せっかく、邪魔な奴らの処理が…あ。
(鬼の形相で立っている田中。)
田中:2つ目だ。俺を無事、元の世界に戻せ。
ポポルン:そ、それはもちろんだルン。
フワリン:か、必ずお家まで無事、送り届けますリン!!
田中:そのために、モンモン、もし、帰る途中、俺に何かあったら、フワリンとポポルンの体が爆発四散(しさん)する仕様にしとけ。
モンモン:へい。
(なんか、キラキラした物を田中にかけるモンモン。)
フワリン:あーーーー!!!!何をしてるんだリン!!モンモン!!
ポポルン:脅威(きょうい)を排除できるチャンスがルーーーン!!!!
田中:これでよし。じゃあ、最後だ。
フワリン:も、もうどうにでもして欲しいリン。
ポポルン:好きにしてくれルン。
田中:なら…燃やせ。
フワリン:え?
ポポルン:も、燃やすって…何をだルン?
田中:マジックぶなしめじ、全部。
フワリン:ふ、ふ、ふざけんじゃねぇリン!!こ、これ全部燃やしたらボクらの収入
源が!!
田中:元を辿(たど)れば諸悪(しょあく)の根源(こんげん)はコイツなんだよな。悪影響しかないみたいだし。
ポポルン:そ、そんなことしたら、こ、こいつらの食料も無くなるルン!!
(デビルン達を指さすポポルン)
デビルン(フワリン):僕ラ、ソコラ辺ノ草デモ大丈夫デス。
田中:だ、そうだ。やれ、モンモン。
モンモン:へい、アニキ。
(火炎放射器でマジックぶなしめじを燃やすモンモン。)
フワリン:ああああああああぁぁぁ!!ぼ、ボクらの銭(ぜに)があああああああああ
ぁぁぁ!!!!
ポポルン:や、やばいルン。丸々組とか罰罰(ばつばつ)組の皆さんに、なんて言え
ば…。
モンモン:叔父貴(おじき)、もう止(や)めにしましょうや。やっぱり、ヤクに手ぇ出
したら、俺ら極道もんは終わりなんですよ。
田中:ついに、極道もんって認めたか。
モンモン:それじゃ、田中のアニキ。家まで送り届けやす。
田中:おう。
(謎の力で家に送られる田中。そして、辺りが暗くなり、モンモンが立っている。)
モンモン:田中のアニキは帰られやした。いまも向こうで元気に過ごされてるそうです。ふわりんランドはあれからも、平和な世界が続いていやす。叔父貴(おじき)達はまだ立ち直れていないようですが、いずれ足も洗えると信じてます。ちなみに、あっしのモンモンという名前、これは入れ墨という意味の「もんもん」ではなく、猿のモンキーから取ったそうです。決して「入れ墨」という意味ではありません。大事な事なので二度言いました。さて、縁もたけなわ、そろそろお開きといたしやしょう。では、あっしから最後に一言、「薬物ダメぜったい」。
Fin
演じて頂きありがとうございました。
今後も煮成焼也(ニルナリヤクナリ)の台本をよろしくお願いします。
連絡先はコメントもしくはTwitterID → 【@nalinirunali】によろしくお願いします。