四天王+α(アルファ)
◎コメディー台本
◎15~20分程度
☆約束☆
・前読み非推奨台本です。できれば、前読み無しでお願いします。
・配信でご使用する際は許可を取る必要はありません。ご自由にご使用ください。
・配信名や説明欄にタイトルを書いて頂けたら助かります。コメント等に連絡いただけたら助かります。(覗きに行きたいので…)
・話口調を男性寄り、女性寄りに変更していただいても大丈夫です。アドリブとかも入れていただいて構いませんが、他の演者様が困るような事や結末を変えるなどはお控えください。
・みんなで楽しく声劇をしましょう!!
炎:(性別不問)炎のバーニン。自称四天王。(ツッコミ
氷:(性別不問)氷のフロズン。自称四天王。
水:(性別不問)水のアークア。自称四天王。
風:(性別不問)風のビュンビュン丸。自称四天王。
オネエ:(男性)オネエのカマ王。自称四天王。
(役表)
炎:
氷:
水:
風:
オネエ:
ー-------------------------------------
炎:おい、みな集まったか?
氷:あぁ。準備はできている。
風:ここに。
水:さっさと始めようよ。四天王会議を。
オネエ:そうね。早く始めましょ?
炎:今回の四天王会議の議題はだな…
氷:おい、ちょっと待て。いまなんか変なの混(ま)じってなかったか?
水:え…?確かに。なんか変なの混(ま)じってたような…。
オネエ:あら?そうかしら?いつも通りと思うけど?
風:そうでござるよな?拙者(せっしゃ)は何も感じなかったでござるよ?
水:いつも通り4人いたよね…?
氷:…気のせいか?
炎:(何かに気づく)…おい、五人いないか?
水:あ、本当だ…!
オネエ:あら!ホントだわ!!
風:なんと!!
氷:おい、ちょっと待て。じゃあ、なんだ?この中に四天王じゃないやつがいるってのか!?
炎:ああ。そうなるだろうな。
水:ちなみに聞くけど最後に全員が集まったのはいつだっけ?
オネエ:えっと…だいぶ前よね?
風:確か…500年前くらいでござるか?
氷:だいぶ間(ま)が空いたよな。
炎:つまり、最後に会ったのも500年前…。
水:もう、はじめましてに近いよね。
オネエ:そうね。
炎:…だが、オレは四天王じゃない奴がわかったかもしれん。
氷:なにっ!?
水:ほんと!?
オネエ:んまぁ!!
風:なんと!?
炎:それは…お前だ!!そこのオカマ!!
(全員がオネエを見る)
オネエ:あたし?
炎:そうだ!見てみろ!全員何かしらの属性(ぞくせい)を持っているのに、お前だけ
異質(いしつ)なんだよ!!
オネエ:あら、そんな事ないわよ。
炎:ちなみに、オレは炎のバーニンだ。お前は?
氷:氷のフロズンだ。お前は?
水:水のアークアだよ?君は?
風:拙者(せっしゃ)は風のビュンビュン丸でござる。では、大(おお)トリ、どうぞ。
オネエ:オネエのカマ王よ?
炎:ほら、見ろ!!
氷:ホントだ!こいつ、属性(ぞくせい)も名前も私達となんか違う!!
水:そういえば、見た目もなんかボクらと違う!お前、メイクで誤魔化(ごまか)してるけど、人間か!!
風:なんと面妖(めんよう)な…!
全員からの視線にオネエは不敵に笑う。
オネエ:ふふっ、まさか、ここでも同じような扱いを受けるなんてね。
氷:同じような扱い…だと?
オネエ:(泣きながら)あたしはね…こんなナリだから、人間界でも除(の)け者にされ
てきたの。ひたすら、いろんな所を渡り歩いてきたわ。サイクロプスが歩き回る森、
クラーケンが住む海、ドラゴンが住む山…。
氷:やばい所ばかり、渡ってきたな。
オネエ:疲れ果て、倒れたあたし。もうだめかと思ったわ。そんな時、救ってくれた
のが、魔王様だったのよ。
水:そんな過去が…。
オネエ:あたしは魔王様の為に力を磨(みが)き、高め、研ぎ澄(とぎす)ましてきたわ。
風:主君(しゅくん)の為に力を付けるとは…なんという武士(もののふ)よ。
オネエ:そして、手に入れたのが…この技よっ!!!!悪神魔拳(おかまけん)
っ!!!!
炎:なんだ!!いまの技はっ!!衝撃波(しょうげきは)で、あそこの山えぐれた
ぞ!!
水:あぁ…ドラゴンたちが蚊取(かと)り線香にやられる蚊(か)のように落ちていく…。
オネエ:魔王様…愛してるわぁ。
氷:ここまでくると…愛ってすげぇな。
炎:むしろ、愛でこんなこと出来んのか…。
水:あれ?でも、魔王様って確か男…
風:しっ!多分、それは触(ふ)れちゃだめなやつでござる!
オネエ:どうかしら?これでも、まだ、あたしが四天王ではないと?
炎:たしかに。こんな威力の中ボスなんている訳ないしな。
氷:じゃあ、このオカマは四天王なのか…。嘘だろ…。
(瞬時に氷のフロズンをつかむオネエ。)
オネエ:あらん?文句を言うのはこのお口(くち)かしらぁん?熱いチッスで溶かしちゃうわよ?
氷:許してくだふぁい。
水:ってことは、この中の三人の誰かってことか。
氷:おい、さりげなく自分を外すな。
風:しかし、他に誰か思い当たる者など…
オネエ:あたし、思ったこと言っていいかしら?
炎:なんだ?言ってみろ、カマ王。
オネエ:氷と水ってすごく似てない?
(全員驚く。)
炎:たしかに。
風:同じような属性(ぞくせい)が被(かぶ)るなんて四天王としてあるまじき事でござるな。
氷:いや、私は四天王だぞ!!
水:そうだよ!!ボクだって四天王なんだから!!
炎:ならば、お前達の実力をオレらに見せてみろ!!
氷:ふん、造作(ぞうさ)もない。見てろ!アイスプリズン!!
風:おぉ〜!氷の牢屋(ろうや)でござるか!
氷:この技に捕(とら)えられると四肢の感覚を奪(うば)われ、最後は氷漬(こおりづ)けにする!
オネエ:これは、いくら勇者と言えど捕まったら終わりね。
炎:次!水のやつ!
水:アークアだよ!見てろ〜!ウォーターケージ!!
風:おぉ〜!水の檻(おり)でござるか!
水:この檻(おり)は捕まったが最後!相手は動きが鈍(にぶ)くなり、溺(おぼ)れ死
ぬ!!
オネエ:これは、いくら勇者と言えど捕まったら終わりね。
炎:同じやつーーー!!!!なんなんだ、お前ら!!一瞬(いっしゅん)デジャブかと思ったわ!!あれ?ループしてんのかな?って思ったわ!!
氷:いや、そんな事、言われても…。
水:たまたま、技が被(かぶ)っちゃったんだから、しょうがないじゃん。
炎:もうちょっとさ、なんとかなっただろ!?特に水ぅっ!!お前、氷の奴の技、見
てたじゃん!!もうちょっと、ひねる事できただろ!?
水:だって、得意技なんだから、しょうがないじゃん。なら、他の技、見せてあげるよ!!ウォータードラゴン!!
風:おお!!水の竜でござるか!!
炎:ほら!やればできるじゃん!!
オネエ:この竜が勇者を襲うわけね?素晴らしいわぁん。
水:どうだ!
炎:うん、素晴らしいよ。拍手(はくしゅ)もんだ!な、氷の奴!
氷:私もできるぞ?アイスドラゴン。
(フロズンが氷の竜をすでに作っている。)
炎:台無しだよ!なんでお前も張り合(はりあ)ってんの!?
氷:だって、これ出来ないと四天王になれないんだろ!?
炎:いや、そんな事ねぇよ!?
風:これは…力は同格(どうかく)でござるな。
オネエ:でも、力が同じって事は、もし、どっちかが四天王でも同じ力量(りきりょう)持ってるんだから、二人共、四天王って事じゃない?
炎:って事は…
風:拙者(せっしゃ)か、おぬしか…
炎:いや、その前に、さっきから気になってたんだけど、お前の話し方…
風:なんでござる?
炎:お前の話し方、それ、忍者か何かか?
風:そのとおり!!拙者(せっしゃ)は風のビュンビュン丸!!風を操(あやつ)る忍者
でござる!!
炎:忍者って…手下のイメージないか?
氷:たしかに。
水:言われてみるとそうだね。
オネエ:まさか、あなた…
風:違うでござる!拙者(せっしゃ)は四天王が一人!風のビュンビュン丸でござる!
炎:いや、でもよ、名前のビュンビュン丸ってのも…
氷:四天王でビュンビュン丸か…。
水:たしかに、四天王戦で出てきてビュンビュン丸は、なんか盛り上がらないよね。
オネエ:こら、あなた達!そんなこと言わないの!ビュンちゃんだって立派な名前じ
ゃない!
風:(泣きながら)ビュン…ま…は…ビュンビュン丸は…悪くないもん!かっこいい名
前だもん!
炎:え、ちょっと…?
風:ビュンビュン丸は…ビュンビュン丸は魔王様が付けてくれたんだもんっ!!
氷:ま、魔王様が!?
風:もとは…ストーム・テンペスト・ハリケーンって名前だったけど…
炎:いや、ビュンビュン丸よりかっこよくね?
風:魔王様が、拙者(せっしゃ)のために一生懸命(いっしょうけんめい)考えてつけてくれたんだもん!!
水:魔王様がつけたんだ…ビュンビュン丸…。
オネエ:あぁん!ビュンビュン丸!いい響(ひび)きだわぁん!
炎:待て待て待て!じゃあ、お前、魔王様と面識(めんしき)あるのか!?
風:あるもんっ!魔王様に頭もなでてもらったもん!
炎:おい、お前、語尾(ごび)が暴走してるぞ?
風:だって…魔王様が忍者と言ったら「一人称は拙者(せっしゃ)」「語尾(ごび)はご
ざる」をつけないとって…。
氷:魔王様の趣味が大暴走してるな。
水:魔王様、ジャパニメーション大好きだもんね。
オネエ:さすが、魔王様だわ!きゃー!好き!抱きしめたい!骨まで愛して!魔王
様!!
炎:…なるほど。つまり、残るはオレか。
氷:そうなるな。あと、怪しいのはお前だけだ。
水:さぁ、正体を明かしなよ!炎の…えっと。
炎:バーニンだ。しかし、貴様ら全員が四天王の証拠を出しているかもしれんが、オ
レには四天王たる決定的な証拠(しょうこ)がある。
オネエ:なんですって!?
風:そ、その証拠とはいったい…
炎:この写真を見ろ。
(そこには魔王とバーニンが握手をし、カメラ目線でにこやかに笑っている様子が写
っている。)
氷:こ、これは魔王様か!?
水:しかも、見て!魔王様の顔!こんなに笑顔な魔王様、ボク見た事ないよ。
オネエ:あ、あなた一体、何者なの!?
炎:オレは炎のバーニン。魔王様、いや、魔王と戦い、お互いを認めあった魔王のラ
イバルである!!
風:え!!ま、魔王様と対等に戦ったでござるか!?
炎:その通り。だが、奴との戦いは一筋縄(ひとすじなわ)ではいかなくてな、三日三
晩(みっかみばん)戦い、死闘の末(しとうのすえ)、共闘(きょうとう)の道を選んだのよ。奴の…魔王の最後の壁としてな。
氷:な、なんだと…。
水:ま、魔王様にそんな相手がいただなんて…!
オネエ:でも、この写真、お互いに自信に満(み)ち溢(あふ)れた顔をしてあるわ。
風:まさに、お互いの力を認めあった者同士の熱い顔でござる。
炎:これでも、まだ、オレを疑うか?お前達。
氷:い、いえ…。
水:でも、最後の一人も四天王ってなると…
氷:結局、誰が四天王じゃないんだ?
オネエ:…もう、いいじゃない。
水:え?
オネエ:あたし達が、いがみ合っても魔王様は喜ばない。そう思わない?みんな。
炎:ふん、そうだな。
風:そのとおりでござる…。
氷:そうだ!魔王様は四天王である我らを求めているのではない。勇者を倒せる精鋭(せいえい)を求めているのだ。
水:そうだよ!ボク達、みんなすごかったよね!?これだけの戦力が魔王様の元(もと)に集まってるんだ!!魔王軍、最強じゃないか!!
風:そうでござるよ!!勇者なんてさらし首にしてやるでござる!
炎:では、みな行くぞ!我ら、四天王、いや五天王(ごてんのう)で!!
全員:おおーーーーー!!
【※注意※】
ここから先はネタバレがあります
なので
前読みされてたらUターンでお願いします。
なにとぞ
なにとぞ
よろしくおねがいします。
では
オチまで
3
2
1
GO!!
(こっそり戻ってくる炎のバーニン。)
炎:…もう、誰もいないな?
(炎のバーニンが辺りを見回す。)
(おかえりなさい。炎のバーニンさん。おや?なんだか口調が田舎モンになってきてませんか?なってきてますよね?さぁ…田舎モンにな〜れ♪)
炎:いんやぁ、もう、でれぇ焦(あす)った、焦(あす)った。まっさか四天王(すてんのー)の皆さんと話ず機会(きがい)が出来(でく)るなんて。バレたら何されっかわっかんねし、話(はなず)の進行役をやったんは正解(せぇけぇ)だったずら。そぉれにしても、魔王様のサイン会の写真、持っでで良がったっぺ。キメ顔で撮(と)ったのが、決定的(けってぇてき)だったべな。オラみたいな中ボスが混じってでも、だぁれも気づかねんだもんよ。話も盛(も)りに盛(も)っで、だませたみてぇだし、良(え)がった良(え)がった。ほんと、中ボス労働組合(ろーどーくみあい)だと思ったら四天王会議(すてんのーかいぎ)なんだもんよ。ケツ汗(あせ)ハンパねぇっぺ。
(お茶をすする炎のバーニン)
炎:さでど、そろそろ勇者(ゆーしゃ)も来るみだいだし、オラもこっそり持ち場に帰(けぇ)るか。ほいじゃ、皆さん、お疲れ様(さん)した!
Fin
演じて頂きありがとうございました。
今後も煮成焼也(ニルナリヤクナリ)の台本をよろしくお願いします。
連絡先はコメントもしくはTwitterID → 【@nalinirunali】によろしくお願いします。