夏の宴 第十一話 | 官能小説~夏の宴~ 

夏の宴 第十一話

「お前、何しとんのや?」

全身を、自らと百合子の汗でべっとりと濡らした高本が、安永のいる部屋に入ってきた。

「先輩、明日はひと休みしましょう」

無表情にキーボードを叩く安永が言った。

「ん? どういうこっちゃ」

高本はそう言いながらパソコンの画面を覗き込んだ。

そこには、先程、安永が撮影した百合子の艶かしい裸体が映し出されていた。

「という事ですよ」

「しっかし、お前もどぎつい事考えるよなあ。”僕の彼女を喜ばせてやって下さい”てか」

「ええ、さっきアップできたばかりですけど、ほら、もう何件か返事が来てますよ」

安永の得意げな話を聞きながら高本はベッドの方を時折、振り返っていた。

うつ伏せの背後から高本にフィニッシュを迎えられた姿勢のまま、肩を震わせている百合子の姿がそこにはあった。

背中にぶち撒けられた精液がべっとりと貼り付いたまま、その肢体を照らしていた。


「ここは先輩の部屋ですから取り分は7、3でいいっすよ」

この男のどこに、このような悪魔性が潜んでいたのだろうか……、その掲示板の最後に書かれた”本番60分 1万円”の文字を見て高本はそう思った。

「まあ、やばい橋ではあるんで目だけは隠してますけど、誰が見たってイイ女ですからね。これでヘルス級の値段なんだから簡単に集まりますよ」

「なるほどなあ、夏のボーナス第二弾、って事やな」

「僕は今から”お客さん”の時間調整をするんで、まあ、今のうちにしたいだけやっといて下さいよ」

自分達の陰謀に苛まれる百合子の姿を想像して興奮したのか、高本の肉茎は再び真上に頭を向け始めていた。

「なあ安永、そろそろあれ、ええやろ?」

安永が、仕方ないっすね、と言いたげにうなずいたのを確認すると、高本はゆっくりと百合子の方に戻っていった。


高本は百合子の背中をタオルで軽く拭くと、あの大きなバイブを手にして百合子の尻の真後ろに座り、それを乱暴に彼女の膣口の押し込んでから、ゆっくりと抜き差しを始める。

「あ、あ……、あっ」

微かに漏れる声に高本は興奮を覚える。

百合子の、その奥にバイブの先を押し付けるように力を加え、その状態から高本はバイブをドアのノブを素早く回すように動かした。

「あっ! いや、いや! あっ、あっん」

「これが気持ちええんやな?」

高本は一旦、バイブを抜き取って言った。

「も、もうやめて……、やめて、ください」

「こんなケツの穴、ひくひくさせて言われてもなあ……」

百合子は思わず右手を伸ばして、自らの股間を覆い隠した。

高本はその手を掴んで引き剥がすと、再びバイブを挿入し、くねくねと動くそれを突き刺したまま手を離して百合子の背中から抱き付いて両腕で乳房を揉み出した。

「こんなええ身体しとるお前が悪いんやで」

高本は百合子の耳元で囁いた。


高本は背後から抱きついた姿勢のまま、百合子の身体を横に向かせ、バイブを抜き取るのと入れ替わるように自らの肉棒を刺し入れた。

休む事なく挿入されるうちに、自分の意思とは別に愛液で満たされた百合子の内部が高本の物を受け入れ、締め付けた。

その上部のざらつきが高本の亀頭を刺激する。

百合子の横から、高本は百合子の尻を突き続けた。

一突き毎に百合子の丸く弾力性に満ちた尻が高本の下腹部を受け止め、その感触と、内部の刺激が合わさった極上の性感により、彼の動きは勢いを増し続けた。

「お、おお、またイキそうや」

高本はそう言うと、一瞬、溜めを作るかのように腰の動きを緩めると、一気にラストスパートの動きに突入した。

百合子の唇から漏れる女の切ない声が、一層高い音になった。

「あ、あ、もう我慢できんわ、中に出すで」

「い、いやっ! やめて!」

百合子は身体をじたばたとし、腰を高本の下半身から離そうと動かした。

しかし、男の生殖本能なのか、自然と百合子を押さえつける高本の腕に強烈な力が加わり、彼女はがっちりと固定された。

その腕が百合子の下半身を持ち上げ、二人は後背位の姿勢に組み合った。

「出る!おおっ」

「出さないで! やめ……」

次の瞬間、高本は百合子の尻に強く腰を押し付けて止めた。

そして、押し付けたまま、百合子の尻の弾力だけで陰茎を中に押し出すようにして精液を彼女に膣内に放った。

「いや……」

高本が百合子の身体から離れると、生暖かく白い液体が百合子の大陰唇から太股を伝って流れ出した。

百合子は尻を高く持ち上げたまま、その屈辱的な温度を感じ、嗚咽を上げて泣いた。

「シャワー浴びて、オマンコの中でも洗ってきいな」

高本はそう言い捨てると、スポーツドリンクを一気に飲み干した。



続く