命日

十代最後の若い頃、先天性の病気による脳出血で生死を彷徨い、現在は外見では全く分からない程度の後遺症はあるものの当時は完全に左半身不随で二回の手術をし、半年間入院していました。

こんな身体じゃバンドも無理、ライヴにも行けない、ゲームも出来ない、仕事も無理、彼女にも見捨てられ自暴自棄になっていました

そんな入院生活、一番の支えになっていたのは音楽、そんな落ち込んでいた自分を支えてくれていたのはアメリカシアトル出身のロックバンド「ニルヴァーナ」でした
９０年代以降のミュージックシーンは彼等が登場した事ににより大きく変動しました

当時はニルヴァーナを中心にグランジロックというムーブメントが起こり、シアトル出身のバンドやオルタナティヴ系のバンド、アングラなバンドが続々クローズアップされました

入院中は毎日、毎日１日も欠かす事無く聴いていました。
バンドの中心人物であるカート・コバーンの作り出す音楽はネガティヴで暗く、湿り気を感じるサウンドなのですが自分にとっては非常に心地良い音でもともと神経質でネガティヴな自分と重なったのでしょう

しかし入院中の今日、４月５日、彼は自殺しました

実際発見されたのはその三日後の８日なのでその翌日、退屈な病室でNHKのニュースを観ていました、アナウンサーの口から「アメリカの人気ロックバンド...」
この言葉を聴いた時に『まさか...』と思ったのを鮮明に覚えています。

その後出て来る言葉は思っていた通りの言葉でした...フロントマンのカート・コバーンの『猟銃自殺』
人気絶頂の２７歳という短い生涯に自ら幕を閉じました

彼は以前から双極性障害で重度のヘロイン依存者でした

リアルタイムで聴いていたファンはいつかこの日が来ると思っていた人が多かったと思います
自殺未遂や自殺をほのめかす言動もしばしば
自分もそんな一人でしたがやはりショックでした...
しばらくはリハビリをする気力もなくなり、何か心に大きな穴が空いてしまったような感覚でした

下に彼等の代表曲やライヴを貼付けてみました
nirvanaのライヴはいつ観ても狂気的で破壊的でスリルに満ちあふれ、PVはどこか気味の悪い感じが漂っています