そしてまた復活祭 | サバンナとバレエと

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ブラジルからの便り

明日から復活祭の5連休。
いつもの通りのキャンンピングの用意。

マーケットへ行って沢山の復活祭の卵型チョコレートみて
思い出した!
次女にチョコレート買って置かなきゃ!

ここ2週間ほどもの凄いアピールです。
好きなメーカーとか。。。
まあ慣れているのでアピールにまったく無関心(笑)

マーケットで思い出し
ダンナさんに「選んで!」って頼んで買い物。。。


キャンプに必要な
インスタントラーメンとか
ロウソク、ビスケット
缶詰め、ナッツ。。。

クアレズマの禁酒が終わったので
ダンナさんとビール一缶づつ手にもって
レジの列。

ふっと思い出した。
例の事件(リンクはこちら


ねえ、覚えてる?
ダンナさんは
「ものスゲー嫌なことだったと覚えているけれど、どんなだったか忘れた」と
改めて話し合いました。


私は
許すと
忘れるは
まったく同じことでは無いと思います。

許すことが出来たけれど
忘れていない過程があると思います。

許して
そして
その後
忘れることが出来たら
ようやく絶対的にその傷を癒すことが出来ると思います。

そのプロセスには
思い出すのも大切だと思うんですね。
ダンナさんのように
許す前に忘れてしまったら
思い出す度に同じように苦しみます。


すっかり忘れていたダンナさん。。。
思い出して
また同じように悲しんで。。。

その後
次女の電話
「パパィ、私のチョコレート買った?」
「もちろん、アモール、アモール、アモール。。。パパィがチョコレート忘れると思う?」

ダイエット中の長女は
「間違ってもチョコレート送らないで」と
ここ数年この調子なので
同じシンボルの
ウサギの縫いぐるみ送ったり
ウサギのマグカップ
ウサギのお財布。。。
ウサギだらけでは迷惑だろうと
今年はパス。
あとで好きなもの買ってあげようと思います。

卵型のチョコレート貴方も欲しい?って訊いて
「うん、僕たち二人でひとつにしようか?」
「私はいらないよー。貴方買ったら?」
さすが買いませんでした(笑)
たしか
次女のチョコレートに集るんだろうなー。。。


毎年、靴箱と新聞紙を使ってウサギの巣を作るのは彼の仕事だった。
私が「めんどくせー」と思っても
大切に大切に守ってきた風習。。。

彼も
生い立ちで
あるいは
家族関係で
いろいろあったのは確かだけど

この様に風習を大切にすることを見てば
大切に育てられたんだなーと思う。

ウサギの巣
歯の代わりにコインを持ってくる妖精
サンタクロースの鈴


日本でまったく論理的に育った私には最近まで理解できないものだった。
私には
子供の頃、サンタさんは毎年来ていたけれど
4年生のクリスマスに
「あのね、あれは嘘だったんだよー。ママとパパがやっていたんだー アハハ!」と言われて
子供部屋で隠れて泣いた。。。

それからは
神秘的なこと。。。
ファンタジー的な事
私の家族からはまったく消え失せてしまった。
ブラジルに移住して現在を生きることで精一杯だったのだろう。
私は幼い弟と妹にと
少ないお小遣いでプレゼントを買い
縫ったり編んだりして洋服を作り
小箱や段ボールで玩具を作り
枯れ枝でクリスマスツリー
一所懸命ケーキや料理の作り方を覚え
クリスマスディナーを作った。
独ぼっちで。。。
一生懸命、自分の中のファンタジーを大切にしていたんだと思います。。。
独ぼっちで。。。。



人世が難しいとき
エゴイスチッグになるのは自然な成り行きだと思います。
でも
子供のためには
なにもかも忘れて
子供と一緒に
新聞紙を切り
靴箱に入れて巣を作り
夜中にそっと卵型のチョコレートをいれ
小麦粉と指先でウサギの足跡を残し
次の日に喜ぶ子を思いながら寝込む夜。。。
すべてを忘れ
ファンタジーのみ。。。
そんなことは大切だと思います。


困難な日々はいつかは終り
忘れることができる。。。
でも
あのファンタジーな一晩。。。
あれはけっして忘れないし
人世の宝石のように輝きつずけます。。。


したがって

日曜日にしか開けない卵形チョコレートと
とともに


明日から
ふたたび
国立公園でキャンプです。

まだ観てない滝を巡って。

これから10年立っても観られない数だと思います。

では

いってきまーす。