親友のAちゃんから電話が掛かってきた。
「ちょっと頼み事があるんだけど。。。手持ちのオイルあったら譲ってもらいたいんだ。。。」
「うん、あるよ。どの位?」
「うちの娘に会いに行くんだけれど。。。あの子、マッサージの資格を取ったんだって。
プレゼントに折りたたみマッサージチェアとオイル持っていってあげたいんだ。
オイルが中々手に入らなくて。。。
値段言ってね。明日の朝、そっちへ行ってもいい?」
Aちゃんの長女、Tちゃんがバイーアの方へ移ったのは今年の始め。
Tちゃんは次女よりちょっと年上だが、
去年高校を卒業し、友達とバカンスでバイーアに行った後、そのまま戻って来なかった。
Tちゃんは昨年、つき合っていた彼氏がドラック中毒者になり入院。
酷くトラウマチックな体験だったらしい。
それでもきちんと高校卒業したのだから偉いなーと思う。
彼氏と別れて
気を持ち直すための旅行だったらしい。
彼女なりに新しい生活を選んだことは
立ち直るために大切なことだったのだろう。
バイーアの海辺の小さな村で生活している。
海が非常に美しい所で
新しい観光地として開発され始めている所。
これまで海辺で手作りのサンドイッチやらパイを売って生活しているらしい。
それからサーフィン。
心配でならないAちゃんは
この前様子を見に行って
「健康的な生活しているよ。元気そうで安心した」と帰ってきた。
写真を観るとすっかり日焼けして笑顔も戻っている。
私もTちゃんが大好きだ。ほんの幼い頃から。。。
大分心配したので、元気でやっていると聞いて嬉しい。
強い子だなーと感心する。
活動家だから、マッサージの資格も取ったのだろう。
観光客目当てにペンションなどを回って仕事するつもりだと言う。
ペンションも大分散らばった場所にあるそうだから
砂浜を何キロも歩いての仕事だろう。
マッサージチェアを担いで。。。
買い置きのオイル探して見たら
まだ開いてないグレープシードオイルの1リットル瓶があった。
それからアロマオイルを何種類か小瓶にわけた。
私からTちゃんへのプレゼント。。。
Aちゃんとコーヒー飲みながらいろいろ聞いた。
Tちゃんの所まで、
サルバドールからイリェウスまで飛行機を乗り継ぎ
それから船で1時間、
村までは1時間半歩くらしい。
マッサージチェアだけで10キロ以上の荷物。
「大丈夫?」って心配したら
「母親の底力」って笑っていた。
まあ、Tちゃんも迎えに行くから二人で担のだろうけど。。。
オイル、是非、払いたいってもめたけれど
「プレゼントだからね、頑張ってねって伝えて」
と断った。
Aちゃんは3人の子のシングルマザー。
皆いい子だが、やはり心配の絶えない生活だ。
彼女はTちゃんが早く帰り
大学に通って欲しいと望んでいる。
昔から勉強好きの優等生。頭もいい子なので
その気になったら良い大学に通うことも可能だ。
Aちゃんの話だと、どうやら来年は帰るつもり。
とっても嬉しそうだ。
けっして裕福じゃないのに
高い航空便払って様子を見に行くのは今年2回目。
中古のマッサージチェア見つたそうだ。
「いい所なんだよー
あの子と一緒に海を眺めているとね、
何もかも良い様になるって気持ちになるんだ」
ありがとう、ありがとうって何度も言って
旅立っていった。
今頃着いている頃だろうと思う。
いいお母さんだ。