大学入試と結婚指輪と | サバンナとバレエと

サバンナとバレエと

ブラジルからの便り

月曜日は確定申告の締め切り。
今年は初めて長女の養育費が控除対象ではなくなりました

長女は去年の年末卒業しました。
サンパウロ大学映画課。
彼女の大学入試の時期は
私達人生の中で一番困難な時期だったこと
その事については前にも書きました。こちら

卒業式、楽しみにしていたのですが
仕事が入ったとの事で
参加しないと言ってきました

ここ二年ほどフリーランスでがんばっています。
定職につくとやりたい長編の仕事ができなくなるので
しばらくはフリーでやっていくそうです

もちろん卒業しても
まだすねかじり。
まあ、あせらないでやっていきなさいと言ってます。

長女の大学入試。。。
ほんの昨日の出来事みたいに感じます。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。

サンパウロ市のあるペット病院の仕事がはいったので
ダンナさんと私は次女を連れて田舎を離れた。
入試試験中の長女は試験を受けるため田舎に残った。
同じように入試試験中の友達の家で勉強を続けた。


サンパウロのバスステーション
私たち家族はバスで訪れる長女を待ち焦がれる。。。
サンパウロ市で行われる二次試験のため
田舎から一人で初めてのバス旅行。。。

わくわくするのと
心配で胸が締め付けられるような感じ。
無事についてほしいと願う不安とともに
大人になっていく彼女を誇らしく想う気持ち

一次試験に受かった長女をまだ抱きしめてなかった。
考えれば長い道のりだった。
長女を授かって19年。。。
本当に育つのかと不安に感じさえもした
小さな生命が
少しずつ巣から飛び立とうとしている。。。


一刻も早く会いたいと
足早に歩く私達
ふっとあることが目に入った
金メッキのアクセサリーを売る売店。

「ねぇ」
ダンナさんの腕をひっぱりがら言った。
「結婚指輪買おうか、記念にさ」

貧乏学生で結婚した私達
あれから余裕などなく
結婚指輪まだ無かった。

二人で指輪を買った。
金メッキの安物だったけど
とにかく初めての結婚指輪だった。
本物買えるまで使い続けようと約束した。

バスから降りてきた長女は
繊細な身体には大きすぎるリュックを担いでた。
それでも
一回り大きく見えた。

四人で
八本の腕で抱き合う。
長女の肩を抱き寄せるダンナさんの薬指に
金メッキの指輪がなんか大げさに光ってみえた。

すぐに気づいた長女は
「結婚指輪買ったの?」
とニコニコして訊いて来た。
両親が仲の良いのは子供にとって嬉しいのだろう。
金メッキの不自然な輝きも
彼女にとって
安全な港の灯台の光のように映ったのだと想う。。。


。。。。。。。。。。。。。。。。。

あれからあの指輪二年ほど使いました。
メッキははがれて
指輪自体が薄くなるほど
ダンナさんのはあまりに薄くなり
時々ナイフのように肌を切りつけることもありました

そして
白金の本物の指輪
作ったのはほんの3年前です。



参加してます。より多くの方々に読んでいただきたいのです。
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