わたしについて | サバンナとバレエと

サバンナとバレエと

ブラジルからの便り

私のように幼年期にほかの国に移って育った人たちは準二世と呼ばれるそうだ。

たしかに私は本当の日本人ではないと感じる。またブラジル人でもないので中途半端な存在であるが。




日本にはこちらに移ってから一回だけ行った。平成元年に留学で石川県に一年間住んだ。その時も私にしては何となく外国人みたいな感覚だった。だけどブラジル社会では一様日本人として扱われている。まったくあいまい(AMBIGUOS) な存在だ。




結局どちらでもないのではなくどちらでもあると開き直っている。





中途半端だけど良いこともある。日本にたいしてもブラジルにたいしても客観的に見ることができる。日本人としてブラジルを見る、あるいはブラジル人として日本を見る。頭のなかにスイッチみたいなものがあってその切り替えが割りと簡単にできる。



また見慣れたものを見る目を変え、それをエキゾチックなものと見ることもで来る。自分が外国人でそのシーンをはじめて見ていると想像すればよい。

子供の頃からそんなスイッチに切り替えを遊び感覚で随分やってきたから、だいぶ簡単に出来るようになった。



物事を客観的に見るということははすごく便利だ。今の自分から抜け出してほかの環境においてみる、そしてほかの視点で物事を見てみる。

たとえば


自分の周囲を見て、未来の自分がこのシーンを思い出しているのを想像してみる。


年をとった自分が今の私を懐かしく思い出している。


すると些細なことも突然光り始める。周囲の全てのものの彩色が増しどんなに小さなものでもかけがいのないものに見えるようになる。



私が常に馬鹿みたいに楽観的で単純に幸せなのはこんなトリックのおかげだ。






この前話したインコ。やっぱり巣をつくっていました。夫婦二羽、かわいいですね。


サバンナとバレエと