ONE DAY | 二輪屋イサミ 局長のブログ
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 雨が続き、ちょっとネタ不足なので、以前、書いた
 バイク乗りだった男のヘタな小説を少しづつUP
 してみたいと思います。
 不評の場合は、打ち切ります・・・ヘヘヘ・・・
 
  では、ONE DAY 始まります。
 
 
 利雄、現在、43歳
 どこにでもいる、ごく普通のサラリーマンである。
 今日も上司に無理難題を言われ、言う事の聞かない部下達に
 悩まされ、ストレスを発散すべく、帰宅途中で飲み屋で
 一杯やっていた。
 「何で、こんなに毎日、毎日嫌な事ばかりなんだ・・・・ 仕事なんて
 好きでもないのに、いつから、こんなに働くようになったんだろ?」
 利雄は、愚痴をこぼす相手もなく、一人呟きながら呑んでいた。
 すると、カウンターの隅から
 「利雄じゃね~?」 と声がした。
 「え?」 「オレだよ!オレ!」
 「お!久しぶりだね~!」
 その声の主は、20年くらい前に・・・利雄がまだ輝いていた頃
 バイクで走り回っていた仲間のユウジだった。
 「ユウジ!何年ぶりだろうな~!元気してた?」
 「お!オレは相変わらずだ!」
 「相変わらずって・・・もしかして、まだバイクに乗ってるのかよ?」
 「当たり前だよ!オレからバイクを取ったら何が残る?」
 「いいよな~!」
 「いいよなって、お前は?」
 「オレか・・・?オレは見ての通り、普通のオッサンだな!ハハハ・・・」
 二人は20年ぶりの再会に、自分の近況を話した。
 「そうか・・・結婚して、中学生と高校生の子供か・・・
 それに住宅ローンと・・・
 絵に描いたようなオッサンが、一人酒か~!」
 「からかうなよ・・・お前は良いよな・・・独身貴族で・・・・」
 「まあな、それなりに苦労はしてるさ」 「でも、毎日、充実はしてるよ!」
 「で、今、何に乗ってるんだ?」
 「今か?今は、色々と乗り継いできたが、BMWの1200だ」
 「ほ~!もうレプリカには乗らね~のかよ?」
 「バ~カ!もうそんな年じゃあね~だろ?」
 「そりゃそうだ!腰も痛いしな!ハハハ!」
 利雄は、20年ぶりに話すバイク談義の中で次第に、あの頃に
 トリップしていくのであった。
 「利雄!もう一軒、行くか?」
 「お~!と言いたい所だが、そろそろ家に帰らないとな・・・・
 あの可愛くて優しかった嫁さんも、20年経つと変わって
 しまってな・・・・」
 「嫁さんて、あの、玲子ちゃんだろ?オレ達のマドンナだった・・・」
 「あ~ そうだよ!マドンナも20年、経つとよ、トドになるわけよ!」
 「へ~!想像できね~よな・・・ お前の後ろに、ちょこんと
 乗っていたイメージしかね~な・・・」
 「ははは・・・そうだな、欲しけりゃ、やるぞ!」
    「バカ言うな!!」
 「冗談だよ!冗談・・・ そういう事で、オレ帰るわ、今日は久しぶりに
    楽しい酒だったよ!また、そのうち呑もうぜ!」
 「そうだな・・・また、呑もうか・・・ 
    ところで、もうバイクには乗らね~のかよ?」
 「バカ言え、そんな余裕なんかあるか・・・・ お前が羨ましいよ・・・」
 利雄は、ユウジの言葉を振り払うように店の外に出た。
 家路に付きながら、ユウジの言った
 「もうバイクには乗らね~のかよ?」という言葉が頭の中で繰り返し
 響いた。
  「バカ言うんじゃね・・・・」と利雄は、何度も呟いていた。
 
                                    つづく