先日、文科省による学習指導要領改定案(中学校学習指導要領改定案40ページ 社会科)へのパブリックコメントに関して、櫻井よしこ女史の投稿をシェアし、文科省が無駄で小賢しいことをしているかの表現を用いて投稿をしました。
 
あれから一週間、今回の改定に際して基になる審議をした中央審議会 教育課程部会 社会・地理歴史・公民ワーキンググループの全14回に及ぶ議事録を熟読、かつ所管である文科省初等中等教育局教育課程課教育課程総括係にも照会し、自分なりの所感がまとまりましたのでご報告します。
 
結論から申し上げると、
やっぱり、~中略「律令国家の確立に至るまでの過程」については,馬厩王(聖徳太子)の政治(略)ではなく、現行指導要領と同じく~中略「律令国家の確立に至るまでの過程」については,聖徳太子(しょとくたいし)の政治(略)で良いと思う。
 
それと、文科省の皆さん・中央審議会のみなさんゴメンナサイ。
訂正してお詫び申し上げるのですが、今回の表記の変更は中央審議会が指摘して変更されたものではない(そもそも審議会は個別具体的な審議をするのではなくて方向性を議論する場)。
 
だから何チャラ審議会と小馬鹿にした表現は不適切。
 
かつ文科省担当の職員は電話応対でも非常に真摯に対応してくれ「ぜひ忌憚ないご意見をお寄せください、その為のパブコメです」とも話し、広く国民から意見が寄せられることを期待もしており、とても誠実な対応であったことも踏まえて、
 
「天下りの事ばっか考えてっからだぉ~」
 
という文科省職員を揶揄した表現も不適切判断し、前述の投稿の冒頭に「一部不適切な表現がありました、一般的には削除或いは訂正を行うのでしょうが、なぜ不適切と判断したかのプロセスを残すためにも、投稿の編集は行わずそのまま残します。経緯等についてはこちらにアクセスしてください」と記すことと致しました。
 
聖徳太子の表記に関しては、文科省曰く、「記紀の表記にあわせたもの」とのこと。
 
なるほど今の中学校教育では古事記・日本書紀(記紀)と照らしながら教科書を読み進めるのだなぁ~と感心したいが、恐らくそんな時間は取られていないだろうし、私の拙い記憶で恐縮だが記紀については名称ぐらいしか聞いた覚えがないし、そこに馬厩王と書かれていたか聖徳太子となされていたかは全く触れられていなかったと記憶する。
 
であるからして、「記紀の表記にあわせたもの」との説明では、今回の改定案のような表記の変更は適切であるとは言えず、「現行のままで良い」と私なりに判断した。
 
因みに「記紀の表記」云々を言い出すと、神武天皇についての御事「神日本磐余彦天皇(紀)」「神倭伊波礼毘古命(記)」とも若干矛盾する説明になるので、その事にも言及してパブコメにまとめるつもりです。
 
いずれにしても、友人が私のFBタイムラインにリアクションしてくれ、また自身のFBタイムラインにおいても言及してくれたお蔭で、自分なりに考えを深めることが出来たし、文科省や審議会に対するある種の偏見を払しょくすることが出来たので、吉井千周氏には深く感謝する次第です。