ギュナイドゥーン♪


この日の朝食です。



トルコの朝食はズッキーニやトマト、オリーブにヨーグルトやチーズなどといったものが中心ですが、あたしはたいてい毎朝ヨーグルトとフルーツとパンを食べていました。

ヨーグルトにかけるドライフルーツは無花果など種類が豊富で、あたしはこーいうの大好きです。

トルコのチーズはしょっぱいし、オリーブはあたしは苦手なのです。


トルコの食事についてですが、トルコの食事は基本的に焼いたり揚げたりして香辛料で味付けをするというのが多く、煮込むというのはあまりないような気がします。蒸す、というのもない。

辛い味付けはあまりなく、トマト系のは美味しいです。ハーブ系の味付けやレモン系の酸っぱい味付けはあまり好きじゃありませんでした。

ヨーグルトを料理に使うことも多いのですが、(ヨーグルトスープなんてのもあります)やっぱりヨーグルトはそのまま食べた方が美味しいとあたしは思います。

料理に甘い味付けというのがない代わりに、デザートがものすごく甘い。揚げ菓子をさらにシロップ漬にしたようなものがいっぱいあります。

チャイもあたしはいつもそのまま飲んでましたが、トルコ人は砂糖をいっぱい入れて飲む人が多いようです。


朝食後、地下宮殿を観光。



ここはローマ帝国時代に造られた地下貯水池で、水道橋から引いた水はここに貯えられ、トプカプ宮殿にも供給されたそうです。

内部には360本もの柱があり、特にメドゥサの頭が彫られたものが有名。



顔が横になったものもありましたが、皆さんが石になっちゃうと困るのでこれくらいで。




ここでスペースが余ったので、現在のトルコの人たちの暮らしぶりについてガイドさんの話を元に書きますね。


トルコは農業国です。
田舎の人と都会の人とでその暮らしぶりは大きく違います。


田舎の人は、農業や酪農をしながらのんびり暮らしています。
田舎を走ると大麦・小麦(トルコの主食はパン)・綿花畑が広がり、葡萄やみかんや桃・無花果の木がたくさんあります。ポプラの木もよく見かけます。
人々は午前中は畑仕事をし(育てるのは男性、女性は収穫という役割分担があるらしいです)、仕事が終わるとチャイやトルココーヒーを飲んだりしながらのんびりするんだそうです。

そこらへんには牛や羊・山羊や馬が野放し状態です。犬や猫もよく見かけました。


そんな生活の中で最大の楽しみが結婚式。
女性は15才くらいから少しづつ手作りで刺繍をしたりして嫁入り道具を揃え、男性は都会に出稼ぎに行ったりしてお金を貯め、女性は20才くらいで結婚するそうです。

結婚式は大体の場合、まず花嫁の家で一日、花婿の家で2日と、村の人達を呼んで3日間飲んで食べて踊って盛大に行なわれるんだそうです。

ひとりの女性は3~4人くらいの子供を産みます。


一方で都会の人はというと、たいていの場合が夫婦共働き、子供は一人くらい。

子供の代わりに犬を飼っているうちも多く、結婚式は一時間で終わり、新婚旅行にお金をかけてアメリカやヨーロッパに行く人が多いそうです。


結婚の際に重要な要素のひとつが宗教観ですよね。
トルコでは99%の人がイスラム教徒ですが、今のトルコは政教分離で宗教の自由が認められているので、信仰深い人とそうでない人がいます。


信仰深い人は、女性はあの頭に布をかぶったりしてなるべく体の線を見せないような格好、男性は髭を生やす人が多いです。

彼らは一日に5回モスクに行ったりしてメッカに向かってお祈りをして、毎年断食をします。

田舎でも町に最低ひとつはミナレットを伴った小さなモスクがあります。

頭に布をかぶった女性信者は、その格好と習慣の為に大学にも入学できず、職業の選択肢もかなり限られているんだそうです。

信仰深くない人は一日5回のお祈りや断食をしませんがその代わりに、施しとして年に一度モスクのお坊さんを通して孤児院に寄付をしたりとかそーいうことをするそうです。


でもこうしていろんな事が自由になってきたのも、つい80年くらい前からです。
1923年にケマル・パシャという人がトルコ共和国を設立しました。

彼は民主近代化を進め、それまで強制だった宗教を自由化し、女性の権利を認めるなど大きな改革を行ないました。

彼は国民からアタチュルク(トルコの父)と呼ばれ尊敬されています。トルコではいたるところで彼の肖像画や銅像が飾られています。


都会には田舎から人々が出てくるので、都市部の人工は増加傾向にあり、失業者も多いようです。
あたしがイスタンブールで見た物乞いをする人たちはきっと、熱心なイスラム教徒で仕事につけない失業者だったんですね。


トルコは現在VISTAの一国であるように発展を続けている国ですが、トルコがEUに入れない理由のひとつがこの失業者の多さだといいます。

ギリシャと土地を分かつキプロス島の問題、トルコがイスラム圏であること、農業国であること、クルド人問題なども深く関わっているようです。



さて、そんなトルコともいよいよお別れの時です。

そして来た時と同じように、ドバイ経由でシンガポールへ・・・。