優しさのない世界を生き抜くために。 | 狛江発!笑う社長夫人のニッポンセキララブログ

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「週刊大衆」で人妻評論家として15年に渡りエッセイを連載後、日本では珍しい特殊撮影の会社「株式会社ロケット」を狛江市にて夫婦で起業、取締役に就任、今年6月で12年目を迎える。会社でのこと、家庭でのことを、関西人ならではのオモローな切口で書いて行きます!

広島県の中学校で、当時、中学校三年生の男子生徒が自殺しました。

広島県府中町で昨年12月に中学3年の男子生徒(当時15)が自殺した問題で、学校側が「(生徒が)1年生の時に万引きをした」とする誤った記録をもとに進路指導をしていたことが分かった。この記録にもとづき、学校側は生徒が志望した私立高校に対して学校長による推薦はできない、と告げていた。生徒はこの指導内容が保護者に伝えられた12月8日の夜に自殺したという。

以上、朝日新聞DIGITALより。

本当に痛ましい事件で、亡くなった男子生徒、その親御さんの気持ちを思うと胸が締め付けられます。

学校側が指導を怠ったとか、情報管理の不備等、様々な要因が重なって、彼を追い詰めていったと思うのですが、

そもそも、なんで2年以上前の万引きが高校の推薦拒否の理由になるんでしょうか?

中学校の3年間で、男の子は見た目も内面も急激に成長するのですが、その成長に心が追いつけない子もいます。

さらに、男の子は、女の子と違ったナイーブさがあります。

何か生徒がことを起こしたら、先生がその理由をきちんと聞いてあげることが何よりも大切で、

さらに、どういう指導をしたのか

その結果、本人はどう立ち直ったか?

家庭環境やいじめも関係したかも知れない。

万引きをやったのが誰か?が重要なのではなく、

肝心なのは、原因と過程とその後の様子の記録だと思うのです。

そもそも、学校の調査書や内申書なんて、

「その子の良いところ」を書くもんだ。

たかだか、一回過ちを犯したからって、

なんで15歳の男の子に、十字架を背負わさなければいけないのでしょうか?

世知辛い世の中になったものだと思う。

教育って、もっと血が通ったものではないのでしょうか?

「いい、悪い」を判断する立場の人間に聞きたい。

お前は間違いを犯したことねーのか?

生まれてこのかた、ズルしたり人に言えない恥ずかしいことをしたことはないのでしょうか?

不倫も脱税も窃盗も、人の道に外れています。

だからって、自分はどうなんだ?

この世に聖人君子なんていない、

もし、そんな奴がいたとしても、  

私からすれば、全くもって魅力がない。

なぜなら、失敗をしたことがない人間は、人の痛みが分からない冷たいロボットと同じだからです。

私たちが生きる世界は、全然優しくない。

誰かが、ルールという名の縛りから少しでもはみだそうとすると、諸手を挙げて非難する、

しかも、集団で叩く。

そんな世界で生きていくためには、

自分の「生きる力」を自分自身で高めていくしかない、それは、様々な人と出逢っていく過程で身についていく生きる底力なんです。

そのためには、とにかくなにがあっても

死んではいけない。

でも…。

彼は、きっとお母さんに心配かけたくなかったのだと思います。

子供は、家族を、特にお母さんを悲しませることが何よりも何に代えても怖いのです。

学校や先生への絶望もあったのかも知れないけれど、自分の身の潔白より、周りの気持ちを気遣ったのではないでしょうか。

心より御冥福をお祈りいたします。