学校でアメーバピグが禁止されたのをきっかけにそれは何故かについて考えたら、上記の結論が見えてきた。

 アメーバピグとは仮想空間でアバター「ピグ」を着せ替えたり、ピグの部屋を飾ったり、ほかのユーザーと交流するサービスである。基本料金は無料だが、課金をすると、アメGという仮想の通貨に交換できる。(1アメG=1円)その通貨を使用すると様々なアイテム(服、家具、部屋、ペットなど)と交換できる。

 アイテムの価格の一例を挙げると、テレビは800アメGで、部屋を広くするには1500アメG、服は平均して約150アメGである。

 このように、アメーバピグに課金をするとなると莫大なお金がかかる。では、誰も課金なんてしないだろう、と思っている貴方。残念ながらそれは違う。実際、アメーバピグでは2011年1月現在で月約六億円分のアメゴールドが流通していて、均等すると一人当たり月100円を課金していることになる。

 こんな状態でよいのか。私の学校でも全体の約12人に1人の割合で入会しているアメーバピグ。そんな子供ばかりの仮想空間で月6億円もの大金が動いているという状況は明らかにおかしなことである。

 私にはアメーバピグの課金制は「企業が子供のお金に関する無知さ」を利用して金を払わせようとする大人のずる賢さがみえてならない。

 グリーのゲームもそうだった。無料テトリスと言っておきながら実は体験版だった。ゲームが終わると「最後まで遊びたいですか?」というリンクが表示されたのて裏切られた気分になったのも覚えている。

 ビジネスの目は今、未成年に向けられているのかもしれない。

 今の日本では、大人相手ではお金を払っててもらえないからであろうか。そうであってほしくない。ぜったいにあってはいけない。もしそうなら、日本は終わった。自国の企業が子供の小遣いもをえぐり出すようなことをする国の経済になんか希望はない。この問題の解答は私たちの未来がかかっている。私たちの未来は日本の政治、経済にかかっている。ぜったいにそうあってはほしくない。

 ただ、そんな希望も薄かろう。政府がこども手当をばらまいたのもそのためであろう。それ以外有り得ないだろう。