昨年12月に、新しい班に移った。

最初に入った班の仕事仲間と、お別れであります。
やっと名前やら、シルバー年数やら、それぞれのキャラも
知って、打ち解けた雰囲気になってきた矢先でもあり、
多少の淋しさを感じました。

そして新しい班に移っての最初の仕事をした家に
先日伺った。

新しい班での初めての仕事ということで緊張したな、
その時は、ツゲ玉造の刈り込みを電気バリカンでやりましたが、
なにせ、だれも私の仕事ぶりを知らないわけで、

皆さんに見られてる感じでの初仕事、腕前披露というか、

仕事ぶりが自分の名刺の様なところもありまして、
丁寧にやったな、って思いがあります。

その時も、すごい家だなと、蔵があり母屋は旧家って感じの
有名な偉人の生家のような古民家っていうのでしょうかね。

その家のお庭の中心に石の神様がありまして、
神様をはさむように、大きな御神木の糸ヒバが2本あります。

一年ぶりに伺った、このお宅の御神木を私が手入れを

させてもらう事になった。

御神木といわれて、これも緊張しました。
神様に手を合わせるおもいで、やらさせてもらいます、
って心で祈りました。
少しの感動と共に、私が手入れをしていいのだろうか

との思いもよぎった。

同時に植木職人として、縁を感じました。
｢頑張ろう」って気持ちも湧き上がり、天から始めた。
｢結構高いな、TOPだ」って、多少は気分もいい。

次第に下の枝に降りてきまして、そこに枝が交差し、
ぶつかり合ってる枝があった。
これはもしかして、1本は元から切り落とした方がいいと
思ったが、なにせ御神木。

隣で松の手入れをしていたI班長に訊いた。
「この枝は、ぶつかってるのでどちらか1本切ってもいい？」って、
そしたら、
「御神木は我々植木屋には切れません」と言われて、
なるほど御神木、枝一本切るにも、
それなりの儀式が必要なのだと、感動と共に

畏敬の念を感じました。

糸ヒバの御神木と隣の黒松

御神木の手入れ始め

枯れ木の伐採後、幹の中には大きな日本蜂の巣がありました

蜂蜜を少しいただいて、家に持ち帰りました