「「中国がインドの常任理入り支持
中国訪問中のインドのシン首相と温家宝首相が14日に調印した両国の「21世紀の共同展望」に関する共同文書で、中国がインドの国連安全保障理事会常任理事国入りを支持する内容が盛り込まれていることが15日、分かった。
昨年12月末の日中首脳会談で、温家宝首相は「(日本の)常任理事国入りの願望に留意する」と述べただけで文書化もされなかった。中国はインド支持を表明したことがあるが、あらためて日本よりインドの常任理事国入りを優先する姿勢を明確にしたことで、日本の常任理事国入りの道筋は一層不透明になった。
15日公表された共同文書は、国連改革に関して「インドは常任理事国入り希望をあらためて表明する」との表明に続いて「中国は発展途上の大国であるインドの国際事務における地位をとても重視し、安保理でより大きな役割を果たす願望を理解し、支持する」と明記した。
外務省の姜瑜副報道局長は15日、記者団に「文面はインドの常任理事国入りの願望を支持したという意味だ」と認めた。
文書はまた「発展途上国の安保理での代表性を優先的に高めること」が必要と指摘した。
昨年10月に行われた中国とインド、ロシアの3カ国外相会談で、中ロ両国がインドの「国連での役割拡大を支持する」ことを盛り込んだ3カ国共同コミュニケを発表したが「安保理常任理事国入り支持」までは踏み込んでいなかった。
[2008年1月15日19時59分]」
http://www.nikkansports.com/general/f-gn-tp0-20080115-307556.html
「印の常任理事国入り支持も 中国、日本との決別が条件
【ニューヨーク14日共同】中国の孫玉璽駐インド大使は14日の講演で、あらためて日本の国連安全保障理事会常任理事国入りに反対する一方、インドが日本とたもとを分かつなら、インドの常任理事国入り支持を検討し得ると述べた。15日のインド紙タイムズ・オブ・インディア(電子版)が伝えた。
孫大使は、日本の常任理事国入りに反対する理由として「歴史問題に正しい態度で向き合っていいない」ことを挙げた上で「拡大安保理には発展途上国が必要。中国はインドが国際問題における役割を拡大することを望んでいる」と述べた。
常任理事国入りを目指す4カ国(G4)のうち、日本以外のドイツ、インド、ブラジルは1月、安保理を25カ国に拡大する決議案を国連総会に再提出。日本は安保理を21カ国に増やす独自決議案の今春の提出を見送っており、孫大使の発言は、G4の再結束を阻む狙いがあるとみられる。」
http://kuyou.exblog.jp/3486227/
インドは核武装国でその核は支那に標的を合わせている。
一方、我が国は非核武装国である。
にも、関わらず支那にとって日本より軍事的脅威が大きいインドを支持するのは何故か?
「中国とインドは国境線をめぐり、1959年9月から1962年11月まで3年間も武力衝突を続けた。カシミールのアクサイチンは今でも中国の占領状態にある。また、印パ紛争でも中国はパキスタンを支援した。
そういう意味では、中国とインドの第2次大戦後の関係は「仇敵」と言ってもよい。
その点わが国は、1972年の日中国交回復以来、中国に多額の援助(総額3兆円以上)を行なってきた。1989年の天安門事件のあと、欧米諸国が中国の人権弾圧を厳しく非難して経済制裁措置をとった時も、先進国ではわが国だけが同調しなかった。
つまり、中国の今の繁栄があるのは「わが国のおかげ」と言っても過言ではないのだ。
にもかかわらず、かつての仇敵だったインドの安保理常任理事国入りは支持するのに、わが国に対してはつれない。
なぜか?
小泉純一郎首相(当時)が靖国神社参拝を貫いていた時、中国は水面下で「小泉首相が靖国参拝をやめれば日本の常任理事国入りを支持してもよい」と働きかけていた。このブログにも、その中国の動きを歓迎するかのようなカキコがあった。
それに対して私は、「それは中国お得意の駆け引きに過ぎない。中国は絶対に日本の常任理事国入りを支持しない」と返答した。
案の定、インドには「支持」を明確化したのに、わが国の首相が「靖国には参拝しない」と明言しても「つれない素振り」しか見せない。
もともと、わが国首相の靖国参拝なんて中国にとってはどうでもよいことなのだ。たまたま、この問題が対日牽制のカードとして威力を発揮した過去があったから執拗にこだわり続けたのだ。
だから、わが国の首相が靖国参拝をやめたからといって、中国がわが国の常任理事国入りを支持するわけがない。
中国の「腹」は別にある。
①日本が常任理事国になると、国連安保理内の米国の味方が増えることになる。
②日本との間には東シナ海の領土問題を抱えている。
③その点、インドは米国との間に一線を引いており、領土紛争も「現状維持」で合意しているので中国の国益を脅かさない。
④インドを中国側に引きつけることにより、安倍内閣が唱えたわが国の外交戦略「自由と繁栄の弧」にクサビを打ち込める。
以上が中国の「腹」だが、もう一つ大きな理由がある。
中国は歴史上、常に東アジア唯一の超大国であり、その盟主であった。19世紀半ばから20世紀半ばにかけての百数十年は本来の姿とはかけ離れた例外的かつ変則的事態である。
また、中国は第2次大戦に貢献し、大戦で甚大な被害を被ったからこそ常任理事国になれているのであって、国連分担金やODAと同列に扱えるものではない。
これが、中国の最大の本音なのだ。
こういう中国の本音を知ってか知らずでか、福田首相は靖国神社に参拝しないと明言。東シナ海のガス田問題も、秋までに日中協議に進展がない場合、試掘の前提となる漁業補償交渉に入ることを決めていたのに、福田政権になって棚上げにされた。「自由と繁栄の弧」も、来春発行予定の08年版外交青書には掲載されない方向になった。
さらに福田首相は、首脳会談で「環境問題について協力を進めたい」と語り、日本の省エネ・環境技術を紹介する「省エネ・環境協力相談センター」を中国の主要都市に新設することを約束、今後3年間で1万人の中国人を対象に研修を実施することを表明した。
で、中国はインドの安保理常任理事国入りを「支持」、わが国に対しては「つれない素振り」。
ほんとうに「日本はなめられている」
何が「日中関係に春が来た」だ!!!」
http://banmakoto.air-nifty.com/blues/2008/01/post_ef63.html
