先日、体験で書道教室に行ってきた。


場所は、子供が学童でお世話になったそろばん教室の先生が開いている書道教室。

数年ぶりに連絡を取り、大人でも通える書道教室があれば教えてほしいと相談したところ、先生のところでも受け入れているようで、近所だったので体験で行ってみようと思った。



習い事で通っていた書道

書道は、幼稚園から小学生4年生くらいまで習っていたが、好きでというよりただ習っているという感覚で、塾に行くようになったのを機に辞め、ずっと筆から離れていた。


数年前、子供の学校の書き初めの宿題で半紙をもらってきた時に、久しぶりに筆に触れたいと数枚もらって書き、墨の匂いが懐かしく、落ち着いて文字を書くことが何となく楽しいと思えた。


この時に書いたものは、捨てずに壁に飾っている。

樹木希林さんが出演していた映画で、お茶の世界を描いた「日日是好日」を借りて見て、はまっていた時期で、私の座右の銘にもしている言葉。



雨の日も晴れの日も、その日、その瞬間に感じる季節や香り、感覚を大事に、良いことも悪いことも受け入れて生きる事。

映画と本からそんな意味を受け取り、この言葉が気に入っている。



書道が気になった理由

誕生月の7月、何か新しい事を取り入れたいと思った時に、ちょっと気になりそのままにしている習字を習い直す事が頭に浮かんだ。


日本文化に興味を持ち、知れば知るほど理にかなった自然を大事にする暮らし方が日本にはあったと感じているが、今の生活は、どんどん自然とのつながりが薄れていく方向に向かっている感じがしている。


文字も書かなくなってきた今、書くという事、筆を使う事も、大事にしていきたいひとつなのではという思いも感じている。


最近、知人に連れて行ってもらった墨絵の個展で聞いた

「筆は力を抜かないと書けない日本独自のもので、力を抜くことは今の人に大事」

という墨絵アーティストの言葉も何か私の心に響き、そういった色んな思いが、書道を学び直してみたい気持ちにつながった。



体験に行ってみて

教室に行くと、高校生くらいの子や社会人らしき人が数人いたが、私より若い方々で、アラフィフの同年代の方はいなかった(笑)

私は楷書で止まっているが、生徒さん達は行書も書くほどの腕前。


時の流れ、レベルの違いを目の当たりにし、少し気後れしてしまったが、私は一般の初級「四通八通」というお手本を見て筆を取った。





払いや留めなどの筆の使い方を思い出しながら書いた。


1枚書く度に見てもらい、アドバイスをもらいながら5枚書いたが、画数の少ない四のバランスと、しんにょうの筆の運びが難しく感じた。





文字と向き合い自分の世界に集中し、あっという間に1時間が経っていた。


書道道具は、亡き祖父が使っていたものを実家からもらい使ったが、先生からは

「良いものを使っているので、形見にして大事に使うといいよ」と言われた。

そういう言葉をもらうと、道具も日の目を見る事になりよかったかなと、嬉しい気持ちになった。




書道への思いはあるものの、野草料理やレンコンづくりなど色々興味の幅が広がり、やっていけるのかという不安も感じつつ…その時はその時。

力を抜いてやってみようと思うニコニコ