先週、千葉県長南町の里山自然再生の活動に参加してきた。

 

朝7時の電車に乗るのは久しぶり。

9時過ぎに茂原駅に到着し、待ち合わせの場所に行くと今回は電車組が4人いた。

初めて会う人、顔なじみの人と一緒に車でピックアップしてもらい現地へ行った。

 

 

畦づくり

現地に着くと、もう田んぼで作業している人も数人いた。

今回の作業は田んぼの畦づくり。

去年、耕作放棄地になっていた土地の一角を耕して田んぼにして稲を作った田んぼ。

スペースが広すぎて水の管理が難しく、水があるところとないところで育ちが違ったりもあり、今年は畦を作って仕切る事で水の管理をしやすくしようという方向になったそう。

 

ベテランさんがいるわけではなく、主力メンバーを中心に皆で考えながらの畦づくり。

よく見かける升目に区切るわけではではなく、広々とした田んぼの真ん中に木々があるので、そこは小島のように残して休憩する場所にし、水が深いところを避けながら畦を作っていく。

今年になって私は初めての参加だったが、先月は外堀を作ったそうで、その続きから。

 

それぞれにスコップを持って田んぼに入った。

30㎝幅くらいの畦にするので、2人が左右に分かれてスコップを立てるように土に入れて、掘る目安になるラインをつくり、その間の土をもう一人がスコップですくいあげる流れで、3人かかりで進めていくことに。

土をすくうのは力がいるので男性にやってもらい、私は目印をつける作業をした。

 

 

 

 

スコップを立てるように土に入れ、足で踏んで深くまでスコップを入れる作業を繰り返しながら少しずつ移動。

 

デスクワークの私はめったにない作業で、ぬかるんだところは歩きづらく、よろけそうになりながらやっていく。一回転んでお尻が汚れた笑い泣き

でもこの作業も皆でやると楽しく、土に触れると心地がいい。

 

水がたまっているところをよく見ると、カエルの卵塊があちこちにあり、ちょうど卵から孵ったおたまじゃくしも見られた。

なかなか見れない貴重な瞬間を数人で見守った。

携帯電話は持たずに作業していたのでをその瞬間は撮れなかったけれど、かわいかったおねがい

 

 

 

陸から撮影したカエルに卵塊

 

やはり肉体労働。10時半に一度休憩し、そのあとまた作業してお昼ごはんに。

 

 

お昼ごはん

お昼ごはんは、お昼ご飯担当の人が作ってくれる。

ここで食べるご飯も楽しみのひとつ!

 

今回は罠免許を取得したCちゃんがしとめたという、イノシシとキョンという小さめの鹿に近い動物のお肉を使った料理もあった。

イノシシはスープと野菜炒めに、キョンはミートローフとして料理で出された。

 

 

 

 

 
 
 
 

イノシシを食べるのは2回目だったけれど、骨付きのものは初めてで、ビーフジャーキーぽい味がした。

イノシシは塩だけの味つけと聞いた。

 

キョンは初めてだったが、クセがあまりなく、なんのお肉か言われないとわからず食べやすかった。

 

ここの料理を作る女性陣はイノシシを裁ける人が多く、そのうちの一人は、最近イノシシしか食べていないと言うからすごい。

頼もしいし、私もそんな人になりたい。

 

どれもおいしく、お腹が空いているのでおかわりもした。

 

 

捕獲される動物達について思うこと

 食べながら話題に出たのは、イノシシやキョンは捕まった後、処分されてそのまま捨てられてしまう現状について。

捕まった動物の命も尊重するなら、食べる事も大事なのでは。

そういった話をした。

 

初めてキョンをしとめたCちゃんは、おとなしくなっていたキョンを見て、

「しとめていいよ」と言ってくれた気がして、そのキョンの肉を食べた時に、感謝の気持ちでいっぱいになったと話してくれた。

 

スーパーで買っている私たちにはわからない感覚だけれど、野菜作りをして、育てる楽しさや難しさを知って農家の人達の苦労も考えるようになったように、動物を捕まえて裁くまでを自分でやったなら、頂く事のありがたさというか感じる重みも違うだろうなと思った。

 

捕まえた肉を売るには、衛生面を考えたきちんとした施設が必要で、そこで扱うお肉はたぶん保存液等につけてから販売されるのではという話も聞いた。

 

売らなければ分けて食べられるけれど、販売となると条件が厳しくなり、食べる人は広がらず、ただ捨てられていく動物達…。

 

お肉を食べるなら、私は養殖より自然のなかで育ったお肉の方がいいし、イノシシやキョンなどの肉を食べられる地域にいるなら食べたい思った。

 

そして、どうしてイノシシやキョンが増えているのか?

作物を食べる動物は困るけれど、悪者なのか?

その原因は誰がつくっているのか?

 

ここでも、こういう問題を考える機会にぶつかる。

 

人間も自然の一部。

土にふれる時間を持って、私も考えるようになったばかり。

何ができることなのか模索中ではあるけれど、ここに来ると、自然のパワーを感じて元気になれる自分がいる。またここに来て、人のつながりも大事にしたいと思う。