天皇陛下の万歳をお祈り申し上げます。
皇后陛下の万歳をお祈り申し上げます。

今日は、令和の聖代における最初の神嘗祭です。
「しんじょうさい」「かんにえのまつり」とも申しあげます。
毎年10月15~17日に行われる、伊勢神宮の年中行事きっての大祭として知られています。
畏くも天皇陛下の御先祖さまであらせられ、別しての皇祖神として総氏神さまと仰がれる天照大御神さまにおかせられましては天上の高天原において、新嘗をお召し上がりになられたことに由来し、その年に収穫した新穀を由貴(ゆき。清浄な、穢れのないという意味)の大御饌(おおみけ)として、大御神さまに奉る大切なお祭りです。
「大宝令」には国家の常典としてみえ、「延喜式」にも践祚大嘗祭に次ぐ中祀(ちゅうし)と定められた国家的な重儀です。
祭儀の次第は、外宮の豊受大神宮では10月15日宵と16日暁に由貴大御饌が供進され、16日正午に勅使が参向して幣帛を奉納し、その夕には御神楽が奏せられます。
内宮の皇大神宮では1日遅れて、それぞれの儀が執り行われます。
この神嘗祭の当日である今日、皇室においては畏れ多くも天皇陛下の神宮御遙拝があり、賢所にて親祭がございました。
日本の大祭日です。

間もなくお迎えする令和大礼の御大典、そしてその令和の聖代における最初の神嘗祭をお迎えする中で、先の台風19号による被害に傷付いた地域と人々がいます。
愛する故郷はその姿を変え、家も家族も友人も知人も、麗しい思い出も日々の日常も奪われた残酷な現実がそこにはあります。
台風による被害は甚大で、被災された方々の苦しみと悲しみはいかばかりかと胸が痛みます。
そのような中、来週22日の「祝賀御列の儀」について、延期する方向で調整されているとの報道がなされています。
「政府が台風19号による被災地への対応に万全を期すため」といいます。
「即位礼正殿の儀」や、「饗宴の儀」は、予定通りに行う方針だそうです。
台風19号に伴う被害が甚大で、復旧作業や被災者支援の長期化が予想されることから、政府は被災地の対応を最優先で取り組む方針にしたというわけですが、もちろんこれは政府が勅旨を奉じた結果でしょう。

まずは傷付いた地域の復興と人々の救済を。
慈愛あまねく慈悲深き天皇陛下の大御心を拝するかのようです。

今日は大祭日の神嘗祭です。
今宵はこのお祭りへ心を寄せ合い、悠久の時と空間に祈りを捧げましょう。

神嘗祭    
木村正辞作歌
辻高節作曲
五十鈴(いすゞ)の宮(みや)の 大前(おほまへ)に。
今年(ことし)の秋(あき)の 懸税(かけぢから)。
御酒(みき)御帛(みてぐら)を たてまつり。
祝いはふあしたの 朝日(あさひかげ)。
靡(なび)く御旗(みはた)も かゞやきて。
賑(にぎは)ふ御代(みよ)こそ めでたけれ。

天皇陛下万歳
皇尊弥栄

国体を明徴にし、国民精神を涵養振作するという一点で手をつなぎ、肇国の由来を詳らかにし、その大精神を闡明すると共に、国体の国史に顕現する姿を明示し、進んでこれを今の世に説き及ぼし、もって国民の自覚と努力とを促すため、一人ひとりができる、あらゆる努力を、いますぐ始めましょう。

「国体の本義、いまこそ旬」
「国体の本義、臣民の道、明日と未来をつむぐ」
想いを共に

Copyright(C) 「日本学会」 All rights reserved.