『ぼくらの中の「トラウマ」』青木省三著と釘抜地蔵 (1) | FF残日録のブログ

FF残日録のブログ

広島県出身。各地で皮膚科の医療に関係してきました。2017年から,高槻の病院に勤めてます。過去の文書や今の心のうちを,終活兼ねて記して行こうと思ってます。2023/1/8に、dermadreamからFF残日録のブログに名称変更。

『ぼくらの中の「トラウマ」』青木省三著と釘抜地蔵 (1)


高校時代同学年の精神科医である青木省三先生がトラウマに関する本を表しています。ずいぶん前に購入したのですが、なかなか一気に読むチャンスがなくて11%のままで終わっていました。今回時間があったので一気に読みました。トラウマっていうのは避けて通れませんが、その対処方法がうまく書かれてありました。いくつかの文章をピックアップしておきます。

 

グチの効用「心を少し開く方法の一つとして、グチを漏らすというのがある。グチは、相手に直接、投げかけられる言葉ではなく、相手と自分の間にポトリと落とすようなものだ。だから、グチは投げるのではなくて漏らすんだね。だが、グチを漏らすことによって、心が少し楽になる。」
トラウマの化膿「身体のケガをこじらせて化膿したりすることがあるように、心の中にトラウマを秘めていると、トラウマが「化膿」してしまうことがある。トラウマ反応を我慢して耐えているうちに、自分に対する自信のなさや他者への不信感など、トラウマ反応が強まっていくのである(一部略)。だから、思い切って話すということもとても大切な選択の一つだ。」

—『ぼくらの中の「トラウマ」 ──いたみを癒すということ (ちくまプリマー新書)』青木省三著
https://a.co/b8aLzjK