緩和病棟とかき氷 | FF残日録のブログ

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広島県出身。各地で皮膚科の医療に関係してきました。2017年から,高槻の病院に勤めてます。過去の文書や今の心のうちを,終活兼ねて記して行こうと思ってます。2023/1/8に、dermadreamからFF残日録のブログに名称変更。

緩和病棟とかき氷

 

緩和の患者さんは、(かき)氷を喜ばれます。高槻赤十字病院も用意しています。

私は5年間デスカンファファ(毎週2回)に出席していました。中でも、緩和ケアの患者さんのサマリーを興味深く聞いていました。平均すると一回のカンファレンスあたり2から4名のサマリーが部長あるいは副部長からプレゼンされます。当初は、免疫チェックポイント阻害薬を使っていたのかどうかと言った治療に興味がありました。途中から、本当の終末期の患者さんの様子が印象深く残るようになりました。季節を問わず、患者さんはかき氷を希望されるとのこと、そしてそれに対する満足感が高いとのことでした。実際は、死水の前の出来事ですが、生きることへの水になっているのでしょう。最近、熊本労災病院の猪股裕紀洋院長先生の挨拶を読みました。先生は生体肝移植で高名な先生です。以下に一部を引用させていただきます。ガリガリ君のくだりが素晴らしいです。また、日本緩和医療学会から、「緩和ケアを受ける患者さんの、生活の質向上に多大な貢献をされた」、ということで感謝状をいただいたそうです。人柄が出たいい文章です。写真は、独立型の高槻赤十字病院の緩和ケア病棟です。桜がきれいです。写っているのは、皮膚・形成外科センターの面々です。

以下引用

 さて、暑くなってきて、アイスの恋しい季節です。ガリガリ君というアイスはご存じでしょうか。当院のファミマにもあります。あえて固有名詞を出すのは、これが単なるアイスではないからです。3年前に、日本緩和医療学会が、「緩和ケアを受ける患者さんの、生活の質向上に多大な貢献をされた」、ということで感謝状を贈呈されたのです。いろいろな味があり、私は個人的には梨味が好きなのですが、何も食べられないひとでも、基本のソーダ味が特に好まれるようで、当院でも緩和ケアナースの推奨で、ファミマに置かれることになりました。ただ、販売数が一定以下だと撤去の憂き目にあうということで、これ幸いと私は時に二本ずつ買って院長室の冷凍庫に蓄えています。1本66Kcalというのも罪悪感がなくありがたいのです。しかも、なんと、最近、「1本当り」が出たのです。ガリガリ君にくじがあるとは知りませんでした。みなさんも、どしどし買って、トライしてみてください。

https://kumamotoh.johas.go.jp/guide/