こないだ、『ラーメン屋 vs マクドナルド』という本を読んだ時に
日本の経済誌に「危機」や「崩壊」という文字が多いということを読みました。

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by Aaron Landry

■危機はそんなにあるのか?


いきなりですが、計測方法が開示されておらず、かつ判定方法なども明示されていない
引用にかなり躊躇するデータですが「エコノミスト」「東洋経済」「ダイアモンド」の3誌と
「ビジネスウィーク」と「タイム」の2誌の2007年間の見出しを比べたところ、

日本の3誌ではネガティブワードの割合が73%にも上ったそうで、
一方のアメリカ2誌は56%だったそうです。
パーセンテージ的にそうでもなさそうですが、日本はネガティブが3倍に上るわけで、
やっぱり少し異常に感じます。

さらに、頻出ワードは「危機」と「崩壊」でそれぞれ8つと9つ。
アメリカで「crisis」の登場回数は3回だそうです。

うーん。ネガティブですね。
たしかに Newsweek はやたらと「日本大好き」とかいう見出しだもんなぁ。

■見出しをどうやってつくるか?


ところで、これは雑誌のみならず新聞でも記事の選択には人の意思が介在します。
そんなことない。フェアだと思うかも知れませんが、人が選んでいるのは事実です。

たとえば、日本の首相が病死した場合は1面になるでしょうか?
なるかもしれません。

たとえば、アメリカの大統領が暗殺された場合は1面になるでしょうか?
なるかもしれません。

たとえば、大阪で大地震があったら1面に?
なるでしょう

じゃぁ、日本の首相が病死して、アメリカの大統領が暗殺され、
大阪で大地震があったら翌日の新聞のトップニュースはなんでしょう?

要するに、そういうことなのです。

■武士は武士なりに


さて、それって強引にってことでもないですが、一般的に知識階級と
されていそうな人たちのメンタリティが影響しているかもと思わなくも
ありません。

日本「君らはこれがだめだー!」
アメリカ「俺がやってやるから大丈夫だぜー!」
的に。

あんまり根拠ないですが。

そんな感じで日米比較をする本です。
面白いので興味があったら。



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