あなたの企画書、いくらですか?

世の中には表紙と目次だけで100万円という企画書が存在します。
そんな、「1枚50万円」の企画書を書いているのがコンサルタントという職業。
本書は、コンサルタントになりたい人の為の現場理解本です。


北添 裕己
SEからコンサルタントになる方法

この本は、ざっくりいうと4つのパートからなっていて、
それぞれ
 ITコンサルタントの概要
 仕事術全般
 プロジェクトマネジメント
 提案/プレゼンについて
という内容について触れられています。


■進捗MTGが終わったら、次回分の資料を書け

30歳前後で年収は大体600~1,000万円という1章も捨てがたいですが、
多忙を極めるコンサルタントの仕事術を紹介する、2章はとても
オススメです。

特にぐっときたのが、

 「進捗共有MTGが終わった瞬間に、次回分の資料のドラフトを書く」

という部分。よく「議事録はMTGが終わった瞬間に出せ(MTG中に既に書いている)」と言われ、
実際僕もそうしてますが、次のMTGの資料を作る発想はなかった。

これは次回までに大体どれくらいの進捗なのかを予測し、
実際目標通りに進んだ場合を想定して資料を書いているということで、
プロジェクト管理の方法としてもとても参考になりました。

■品質と進捗管理は同一人物がやらない。

もうひとつ、

 「進捗管理と品質管理を同一人物がやってはならない」

というのもほほーと思ったポイント。

背景には品質とスピードはある一定相反するものだという暗黙の了解のもと、
進捗管理は大局的に見て「順調度」を図るもので、品質管理は局所的にみて
「上質」かみるものだから。とされています。

この本の面白いところは、そういうきれいな部分にも触れつつ、
クライアントの依頼を断る時の文面や、「炎上しているプロジェクトは、
手がつけられなければ、保護するとことはして他は焼き尽くせ」など、
泥臭い現場の話も出てきます。


1,000万円稼ぐにはやっぱりそれなりに大変なようで。
為になる内容も多いのでオススメ。