アーユルヴェーダで消化不良改善
お腹の張り、胃痛、便秘、胸焼け、食後の疲労感は、現代人を悩ます消化不良です。アーユルヴェーダでは、食べ物の摂取方法や効果的な消化方法を紹介しています。
私たちの身体が食べ物から栄養を吸収するためには、落ち着いた環境が必要です。立ちながら、歩きながら、運転しながら、テレビを見ながらの”ながら食い”はやめ、座って落ち着いて食べましょう。アーユルヴェーダでは、食べるという行為は「生命を与えること」であり、健康や意識の発達のために不可欠だとされます。座って食べることで、胃は落ち着き、私たちの意識は、食べ物の味、食感、臭いに集中します。これが消化の働きを良くするのです。
消化の火(アグニ)を燃やすことも重要です。消化の火が弱いと、食後の疲労感の原因になります。アーユルヴェーダでは、食前に生姜一切れにレモン汁と塩をかけて食べることを勧めています。これは唾液腺に働きかけ、必要な酵素を作り、栄養の吸収を良くします。アグニは料理する火に例えられ、弱火だと調理時間が長くなり、強火だと調理時間が短縮されるのと同じです。生姜、レモン汁は消化を促進します。
アーユルヴェーダでは、冷たい水や食べ物を控えることを勧めています。冷たい水は燃えている火を消すのです。冷蔵庫から出したばかりのジュースや牛乳もよくありません。室温と同じジュースや氷抜きの水がよいでしょう。これに慣れてくると、消化が良くなっていることに気づくはずです。冷たい飲み物と暖かい食べ物の組み合わせは、胃の痙れん、胃の膨張、胃の不快感の原因になります。
消化の火は、お昼の12時から2時の間、太陽が照っている間に燃えています。アグニは太陽と共に行動しているので、私たちの心と身体は周りの環境と合わせるのが良いです。アーユルヴェーダでは、昼食に重心を置くことを勧めています。
夕食は昼食よりも軽めに、夜8時までに取りましょう。夜遅い食事は睡眠を妨げます。夜10時過ぎになると身体は体内の毒素を燃やし日中食べたものを消化しますので、もし10時過ぎに食事をすると、体内の毒素が蓄積され、翌日目覚めたときに疲労を感じるでしょう。もし朝の目覚めが良くないのであれば、食事の量、食事の時間を見直してみましょう。
食事中もしくは食後にラッシー(ヨーグルトドリンク)を飲むのも良いです。ラッシーは、1/4カップのヨーグルト、1カップの水(常温の水)、砂糖を1分間よく混ぜたものです。腸の働きを良くし消化を助け、ガスや胃の膨張を防ぎます。砂糖以外に、生姜、クミン、コリアンダー、塩を混ぜても良いでしょう。