紅茶の茶葉不足、さらに10%拡大との見方-インドなどの干ばつで | インド・パキスタン・南アジア 最新ニュース

紅茶の茶葉不足、さらに10%拡大との見方-インドなどの干ばつで

世界最大の茶葉栽培企業、マクラウド・ラッセル・インディアは、世界の茶葉不足が2010年に10%拡大するとの見通しを示した。主要生産国のケニアやスリランカ、インドでの干ばつの影響で茶葉が被害を受け、価格は過去最高値に上昇している。

マクラウドのマネジングディレクター、アディヤ・カイタン氏はインタビューで、10年5-6月までに不足量が1億1000万キログラムに拡大する可能性が あると予想。今年の不足は1億キログラムと推計されている。ケニアやインドで過去最高値に達している茶葉価格は、向こう1年間でさらに15%上昇するとみ ている。

供給の減少によって、マクラウドやグッドリック・グループ、ジェイシュリー・ティー・アンド・インダストリーズなどの生産各社の利益が押し上げられる一 方、紅茶ブランド「テトリー」を擁するタタ・ティーや英・オランダ系ユニリーバなどの紅茶販売各社のコスト増が見込まれる。

SMCグローバル・セキュリティーズのアナリスト、ハーシュ・グプタ氏は「紅茶の消費者は、向こう1年間は安心できないだろう」と指摘。「価格は今後さらに堅調になると予想され、世界の茶葉不足は当分の間、解消されそうにない」との見方を示した。