パキスタンの格付けを「B-」に1段階引き上げ-S&P
米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は24日、パキスタンの長期ソブリン格付けを これまでの「CCC+」から「B-」に1段階引き上げたと発表した。国際通貨基金(IMF)による追加支援を格上げの理由に挙げた。見通しは「ステーブル (安定的)」。
S&Pは発表文で、「パキスタンの格上げは、対外流動性ポジションの改善に加え、持続不可能な財政状況の是正に向けた政策の実施が成功したことを反映している」と説明した。
IMFは今月、パキスタンへの32億ドルの追加融資を承認し、総額を112億ドルへと引き上げた。これを受け、米格付け会社ムーディーズ・インベス ターズ・サービスは先週、パキスタンの債務格付け見通しを「ネガティブ(弱含み)」から「ステーブル」に引き上げている。
S&Pは「海外から母国への送金増加による資金流入を背景にパキスタンの経常赤字は縮小、さらにIMFなどからの融資獲得により、対外債務の返済が滞るという目先のリスクが後退した」と説明した。