インドは中国より「優れた投資先」 | インド・パキスタン・南アジア 最新ニュース

インドは中国より「優れた投資先」

経済成長の続く中国とインドのどちらに投資すべきかを、日興コーディアル証券の主催によりアナリストらが討論し、個人投資家が“勝敗”を決め るユニークな投資セミナーが19日、都内で開かれた。

金融機関などに所属し、中国とインドの経済や市場動向を分析する気鋭のアナリストら専門家6人が参加し、300人の投資家を前に熱弁をふるった。

 JPモルガン・アセット・マネジメントの小林恵子氏が、「自動車、家電などの製造量は圧倒的で、『世界の工場』。上海万博で観光も伸びる」と中国優位を 主張すれば、ドイチェ・アセット・マネジメントの秋山耕氏は「インドは道路、発電所など、インフラ整備に成長余地がある」と応戦した。

 その後も、「インドは英語を話せる人が多い」(新生インベストメント・マネジメントの海野典夫氏)、「動きが激しいA株、安定的なH株など、中国は株式投資の選択肢が豊富」(フィデリティ投信の青木康氏)など、丁々発止のやりとりが続き、会場は盛り上がった。

 最後に、用意された両国国旗の小旗で投資家が採決し、62%の「得票」でインドに軍配が上がった。

 セミナーを通じて改めて浮かび上がったのは、中国とインドの2大新興国の存在感だ。世界同時不況で内需主導型経済へと転換中の中国は、銀行融資による企業支援や農村での家電普及を促し、内陸部を中心に成長が見込まれる。

 一方、インドの強みは生産年齢人口(15歳~64歳)の増加で、消費の主人公である若い世代の層が厚く、安定成長が期待される。

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