被差別民出身、初の女性議長 インド下院選出へ | インド・パキスタン・南アジア 最新ニュース

被差別民出身、初の女性議長 インド下院選出へ

 インド下院議長に、ダリット(被差別民)出身で与党国民会議派所属の女性議員メイラ・クマール氏(64)が就任する見通しになった。女性の下院議長はインドでは初めて。すでに野党の賛同も得ており、3日の下院本会議で正式に選出される。

 クマール氏は外交官出身で下院5期目。ダリットの指導者で副首相や国防相を歴任した故ジャグジバン・ラム氏の娘に当たる。

 ダリット女性では、北部ウッタルプラデシュ州知事を務める、大衆社会党のマヤワティ党首が有名。圧倒的なダリット層の支持を背景に躍進してきた大衆社会党は、今回総選挙では伸び悩んだ。国民会議派はこれを機にクマール氏を議長に起用することで、カースト社会の底辺層の支持取り込みを狙ったとみられる。

 被差別民出身の要職者としては、バラクリシュナン最高裁長官や故ナラヤナン元大統領らの例がある。